FM 5-0 第1章 (6)

理解と意思決定
1-17.
C2は指揮官が声を上げたり意思決定するための能力を高めることを狙うものである。したがってC2はまず最初に指揮官が作戦環境を理解することを助けなければならない。理解するということは、単に情報や周囲の状況を知ること以上のことを意味する。物事の認識に関する階層構造において、「理解する」こいうことは、ある状況に内在する関係性を理解するために、特定の状況に対して諸情報を合成もしくは判断することである。(図1-2.を参照)

状況に応じた理解
1-18.
状況に応じた理解とは、任務における不定要素の関係性を決定づけ、関連情報を分析、判断することによって得られる成果物で、意思決定を促進するために行う。指揮官が状況に応じた理解を展開することにより、作戦環境における発現、霧散、再現といった事象の傾向が明らかとなる。こうした傾向に対する理解は、部隊の行動を指揮する際において友軍、市民組織、敵、天候、住民を考慮する際に役立つ。計画や意思決定において完璧な理解を持つことが理想である一方、指揮官はしばしば理解に大きなギャップがあるにも関わらず行動しなければならないことを認識している。


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