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忘年会会場とアップセルクロスセルは「予約」するのがスマートな話

みなさん、こんにちは。freeeの五百崎です!
カスタマーサクセスアドベントカレンダーの12/9分を担当させていただきます。昨日のHERPの原さんの記事も拝見しましたがエネルギーに溢れる素敵な記事でした。(同じ新卒×カスタマーサクセスというキャリアだったので親近感もあり…!)
さて、2019年の締めくくりという意味でも、この1年間カスタマーサクセスを行ってきたチャレンジを共有できればと思います。

目次
・freeeと私について
・NR3の重要性
・”予約する”アップセルクロスセル
・カスタマーサクセスカルチャーとカスタマーサクセスチームの役割
・最後に

freeeと私について

freeeは個人事業主~IPO準備企業~上場企業まで幅広いユーザーを対象に、クラウド会計システムや給与計算・勤怠管理システムを提供しております。
私は新卒でfreeeに入社して以降、一貫してカスタマーサクセスチームに所属しております。数百名規模のセグメントを対象にしたハイタッチオンボーディングとチームのアップセルクロスセルの管理が中心の活動です。

新卒で入社した当初「カスタマーサクセスなにそれおいしいの?」状態だった私ですが、このカスタマーサクセスという概念を知り、学び、体感していくなかで「やべーこれマジで楽しすぎる」状態になっています。まだまだ若輩者ではありますが、自分のミッションとして取り組んできたことやこれからやっていきたいことついて発信できればという思いと”カスタマーサクセス界隈”の諸先輩方と交流したいという思いで今回筆を取らせていただきました。

NR3の重要性

さて、freeeのカスタマーサクセスがミッションとして置いている最重要数値の一つに「NR3」があります。
ご存知の方も多いとは思いますが、NR3とは「Net Revenue Retention Rate」の略語であり、「顧客の売上継続率」を意味しています。(一般的にNRRと表記することが多いですかね。。)

式で表すと

NRR=(期初MRR+Expansion MRR - Churn MRR)/ 期初MRR

という感じです。
平たくいうと「ある顧客のA時点のARRがB時点でどれくらいになったか、という割合」です。詳細はこちらのnoteで植木大介さんがアツく叫んでくださっているのでご参照ください。

このNR3がなぜ重要かというと、新規獲得に依存しない事業成長が可能になるからです。さらに言えばある程度リソースやマンパワーでキャップが働きやすい新規獲得による成長に対して、NR3が高ければ既存顧客が増えれば増えるほど大きなインパクトが出せます。
また限定的なマーケット領域を対象にしたSaaSであれば、既存顧客を大切にしどれだけ関係を深くするかも非常に重要であると思います。一度与信を失うと、再度プロダクトの価値を届けるには何倍もの労力が必要ですもんね…😭

では、実際にNR3を高めていくためには必要なことですが、大雑把に言ってしまえば既存ユーザーに対して以下の指標をどれだけ高められるかとなります。

①Churn ARRの減少
②Expansion ARRの増加

①のChurn ARRの減少については多くの方が取り上げていただいてることもあるので、ここでは私のやってきたことでもある②Expansion ARRの増加について特に深堀りしたいと思います。

”予約する”アップセルクロスセル

この半年、私がコミットして来た活動の一つに「予約アップセルクロスセル」があります。
予約アップセルクロスセルとは「セールス時点で将来的な段階導入を合意し、サクセスフェーズでその合意に基づいたアップセルクロスセルを行うこと」です。

これはNR3でいうところのエクスパンションレートを向上するために考えた施策ではありましたが、副次的に多くの効果がありました。

予約アップセルクロスセルに取り組んでよかったこと
(これからよくなってくるであろうこと)
・セールス段階におけるリードタイムの短縮が起きた
・段階導入となるので1stwowまでのリードタイムが短くなった
・最終的な顧客あたりのARRが大きくなり、より大きな価値提供ができた

この施策を展開していく中でとても重要であり苦戦したのが、新規獲得をミッションにしているセールスとどのようにして、サクセスフェーズのこと意識してもらうかでした。

セールス側の目標やインセンティブを作ることやオペレーションにより制御することも重要ですが、最も大切なのは「カスタマーサクセスマインド」をひたすらに啓蒙することだと思います。

そのために以下のことに取り組みました。

・サクセスユーザーの声を社内に共有すること
・サクセス出来なかったユーザーがなぜ出来なかったか社内に共有すること
・SaaSにおいてサクセスすることがなぜ重要か啓蒙すること

こうした地道な取り組みにより少しずつセールスサイドの意識も変わってきているように感じています。

カスタマーサクセスカルチャーとカスタマーサクセスチームの役割

この施策限らずともカスタマーサクセスを推進する上で必要なことの一つに「プロダクトやマーケ・セールス、サクセスまで全社で取り組む」事があると思います。NR3の最大化は決してCSチームのみの働きでは実現できません。
実際に青本でもカスタマーサクセスの重要な考え方の一つに「トップダウンかつ全社レベルで取り組む」というものがありますよね。私はこれについては後半は大賛成ですが、前半の「トップダウン」はそうとも限らないように思います。
私はカスタマーサクセスチームの最も重要な社内的な役割は、カルチャーとしての「カスタマーサクセス」を根付かせることではないかと感じました。

最も身近で顧客を見ているものとして、圧倒的な熱量を持ってカスタマーサクセスマインドを伝播させていくこと、そのハブになることこそがカスタマーサクセスチームの役割だと思います。

freeeでは創業当初より最も重要視している価値観の一つに「マジ価値」があります。これは「ユーザーにとって本質的な価値があると自信を持って言えることをする」という言葉の略語に、部署やチーム問わず共通言語として社内MTGで飛び交う言葉の一つです。

https://jobs.freee.co.jp/benefits/


私はまさにこれはカスタマーサクセスにおいて最も大切な考え方の一つだと思います。私は新卒×カスタマーサクセスという立場でもあるので、仕事におけるアイデンティティが「マジ価値」と「サクセス」にあると言っても過言ではありません。

今後もサクセスカルチャーを社内に浸透させ、freeeを更なるマジ価値を届けきる集団にしていくことこそ自分の今のミッションだと思っています。

まとめ

さて、これから忘年会シーズンですね。
新卒2年目ということでおそらく今年も私はいくつかの忘年会の幹事をしています。

予約アップセルクロスセルの取り組みに夢中になっていて、忘年会会場はまだ予約できていません。ピンチです。

最後まで読んでくださった方がいれば、おすすめお店を教えていただけますと非常に助かります。