見出し画像

残暑ブルーのピリオド

いつになく炎天下を歩き回った今年の夏。
靖国さんに北の丸公園、ご近所を一回りと、10分、20分の散歩を日に幾度も繰り返した。
仕事場の窓から陽の眩しさを見ると、どうにもこうにも外へ出たくてたまらなくなる。
梅雨前に買っておいた日焼け止めなどすっかり忘れて、日焼けたくましい体になってしまった。

毎日、陽を浴びて肌をさらしていると、体が自然の変化を敏感に受けとめているのが分かる。
陽射しの弱まり、風の変わりよう、蝉時雨の響き。

8月のはじめ、蝉の大合唱の下で緩い風に吹かれていたら、風が撫でるタイミングで腕にビリビリする感触が走った。あのあたりが、夏のピークだったのかもしれない。
お盆を過ぎた途端に、微妙に風の吹き方が変わった。
秋の気配を帯びたように、猛暑が日々、うすくうすくパワーを失っていく。

残暑ブルーは毎度のこと。
文句を言うみたいに「暑い、暑い」が口をついても、夏が嫌いなわけじゃない。

夏の盛りが過ぎていくのが寂しくて、「頑張れ、夏!」といくら思っても、行ってしまうものは引き止められない。
転校が決まった友達が、どんなにこっちが「行かないで……」と心で足掻いて願っても、その日が来れば、その子がいた時間を残していなくなってしまうように。

秋分を前に、残暑ブルーのピリオドの付け時が来た感じ。
朝方の暑さが、先週とはまるで違う。
半袖のゆるゆるワンピースも、来週あたりで着納めかな。

パーコレーターでキャンプ珈琲。


≪🌎10*0922*P12📒230922≫

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?