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裁判で認められた「茎だけからのCBDって、ムリ」

「茎と種から抽出したCBDのみを使用した」CBD商品って、日本中に溢れています。でもそれって、やっぱりムリじゃない?というお話「茎と種だけからのCBD、それってムリでしょ? 」は、実は裁判でも認められたことなんです。

まず最初に、ヘンプの種にはCBDは入っていません。では茎には?というとちょっと入っています。どれくらいかというと、ほんのちょ〜〜〜〜〜〜っと。このことを念頭に、アメリカのノースダコダ州の事例をご紹介します。

「ノースダコダってどこだ?」と言う方のために、まずノースダコダ州について。ノースダコダ州は、アメリカの真ん中の上の方に位置し、カナダと国境を挟んでいます。人口760万人の、とっても寒い州です。リベラルか保守的かと言うと、保守的。そのことを念頭に置いて、次にいきます。

あ、あと、アメリカでは連邦法で、大麻草の樹脂は禁止されています。でも成熟した茎や種には樹脂が含まれていないので、その部分からできた製品はOK。なんだか日本の法律に似ています。

ノースダコダ州でタバコ店を経営するAbuhamdaさんが、THCを含んでいないCBD製品を販売していました。大麻草の樹脂は禁止されていたので、Abuhamdaさんは違法となったのです。Abuhamdaさんの弁護士は、そのCBD製品は、茎からとれたCBD製品だと主張。実際に茎には樹脂は含まれていないし、茎からできた製品は合法、しかもCBDそのものは規制されていませんでした。おそらくこのこと主張するだけあって、その弁護士も、そのCBD製品に樹脂が含まれていないことをラボで調べてもらって、科学的裏付けがあったんだと想像します。

しかし、あら残念。弁護士の主張は、科学の力で意図も簡単に覆されたのでした。ノースダコダ州の科学班が、茎にはCBDは感知できるほど含まれていないことを科学的に証明したからです。つまり、茎には製品化できるほどのCBDは含まれていない。Schmidt判事はこの科学的根拠から、Abuhamdaさんの棄却の申し立てを却下したのでした。「茎だけからできたCBDなんて、ムリじゃね?、やっぱ葉っぱからできているっしょ」ということが認められたのでした。2017年秋のことです。

もう一度言います。

茎には製品化できるほどのCBDは、含まれていません。

樹脂が無いところには、THCも無ければ、CBDも無いんです。ヘンプってそういう変なモンです。

ではどの部分にあるかというと、葉や花(つぼみ)などの部分。そこには樹脂があり、CBDも含まれています。もちろんTHCも含まれています。

テネシー州のあるヘンプ農家に問い合わせると、茎だけからCBDをとって製品を作るなんて、考えられない、とのこと。

また非営利団体CBD Projectのディレクターも、茎から抽出したCBDを使用した製品なんて不可能だと話しています。

フロリダ州のCBD製造会社に聞くと、コスト面から見ても、考えられないとのこと。

最後にまとめますと、茎と種から抽出したCBDだけを使って作ったCBD製品って、やっぱりムリ。だって、茎には製品化できるほどのCBDは含まれてないんです。

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