THCの無いフルスぺクトラムCBDは、ビタミンCの無い100%オレンジジュース

CBD商品のパッケージや商品説明に、「フルスぺクトラム」「ブロードスぺクトラム」「アイソレート」のいずれかが記載してあると思います。北米からの輸入品ならきちんと記されてあると思いますが、EU諸国からのものだと記載されていたりいなかったり、本来の意味とは違う自国語で解釈して英語表記してあったりします。おいおい、英語の意味、勝手に変えるな、と思うのですが、ここできっちり、本来の意味を説明します。

全部 Full あるから、「フルスぺクトラム」

フルスぺクトラムとは、Full Spectrumで、フルとは全部とか一杯とか、何かが全部あるんだな、ということが想像できると思います。つまり、フルスぺクトラムのCBD商品というのは、ヘンプに含まれる化学成分が、全部そのまま入っています、ということです。フルに入っているのですから、CBDだけでなく、その他の化学成分であるTHC、CBDV、CBCなど、他にもたくさん。検出レベルのものから、非検出レベルのものまで、全部入っているのです。

THCに関しては、例えばアメリカなら0.3%以下でなければいけませんので、臨床検査を受け、それ以下であることが証明されたものになります。

THCの無い「フルスぺクトラム」など、有り得ない

ときどき、「フルスぺクトラム」と商品パッケージに書いてあって、かつ「THCフリー」とか「THCゼロ」と表示してあるCBD商品を見かけますが、便宜上、そう言っているのかなと最初は思いました。しかしそのように記してあるCBD商品の多くは、非英語圏の国からの輸入品であるように思えます。

英語が母国語ではない国で、自分たちの国で解釈されていることを、そのまま英訳してある。で、それを日本の販売会社が日本語訳してウェブサイトに載せれば、英語本来の意味から遠く遠く遠ざかるのは、分からないでもありません。また、日本の販売会社が勝手に日本語英語を作って、商品説明をしたり。

THCの入っていないフルスぺクトラムCBD商品など、有り得ません。それは、ビタミンCの入っていない100%のオレンジジュースみたいなものです。

CBD商品が世界的に流行していますが、歴史はまだ浅いです。そのためか用語が定まっていないので、このように「自国で勝手に解釈して英訳」がまかり通ってしまうのかなと思います。

でも消費者としては、とても不便ですし、分かりにくいです。

例えばこんなの。

- THCフリーのフルスぺクトラム

- THC 0% のフルスぺクトラム

- CBDアイソレートにCBCを加えた、フルスぺクトラム

これら全部、英語本来の意味のフルスぺクトラムとは離れて、中には暴走ぎみなものも。

だからこそ、ラベル表示はしっかりと確認してくださいね。

では、THCの入っていないCBD商品を、どのように言うのか。「ブロードスぺクトラム」という言葉がちゃんとあります。次回は、ブロードスぺクトラムについて、詳しく説明します。

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