私はコミュ障である。異論はウェルカム (その2 話しかけられたらオーバーヒート(
「あ、いえ、大丈夫です。遠慮しときます。」
あれは営業職になってすぐのこと、営業先にてサンプル品のスマホクリーナーをプレゼントしてくれた時の私の台詞。
もちろん同行してた上司に後でがっつり怒られました。
人の好意をばっさり切り捨てるな、と。
確かにそうなんですけど、一応これでも考えた上での返答なんです。ということで、ここで私が発言する前までちょっと巻き戻し。
「うちのサンプルなんですけど、どうですか?」
(おお!かわいいスマホクリーナー。でも営業先から物もらうって大丈夫なのかな?上司ももらってるし、いいのかな?いや待った下っぱのっ分際でちゃっかりもらうのはダメなんじゃないかな?そもそも私スマホ持ってないし、もらっても使わないし。せっかくの好意を断るのも申し訳ないし、かといってもらっても鞄の奥深くに放置され忘れ去られるのは確実。むしろそっちの方が失礼だし。ああ、早く答えなきゃ早く答えなきゃ無理もう考えたくない早く終わらせたい・・・やっぱとりあえず遠慮しとこう)
「あ、いえ、遠慮(以下略)」
と、まぁダメな奴の典型ですね。
でもこれなんかまだいい方です。結局はYES、NOの二択ですからね。考えなんてまとまらなくても最低限どちらかの答えを言えば話を進められますので。
恐ろしきはただの雑談。
例えばこう話しかけられたとしたら。
「今日はオレンジですね」
(え、確かに今日オレンジ色の服着てるけど、「はい、そうですよ」って言えばいいのか?いやいやそんなの見ればわかるからそんなこと聞くはずわけない。それとも「明日はブルーですよ」みたいなこと言えばいいのか?いやいや明日の服なんてわからないし、それとも、なんでオレンジにしたか聞いてるのかな?別に理由なんてないし強いて言うならたまたま手に取っただけだし、そんなこと言っても意味ないし、え、「これはオレンジじゃないですよ橙色なんですよ」なんて斜めな答えをすればいいのか?いやさすがにウザすぎだろそれは。おや、もしや服のことを言ってる訳ではないのか?確かに今日は素敵な夕焼け、いいオレンジ色だなぁ。あぁもうそろそろ返さないと、えーとえーと)
「そうですね。いい空ですね。」
はいバカですね。
会話が迷子。でも頭の中はもっと迷子。
返事の選択肢は無限。頭の中身も無限。オーバーヒートした頭でさまよっている中、タイムリミットが来た時に考えてた答えを口にしてしまう。
そして言葉を口にしてる時は無意識。頭ぐちゃぐちゃになってる中で、早く返さなきゃで強制的に口を開いたら何か漏れた、みたいな。
無意識にとんちんかんなことを口にしてしまう意識して考えようとしたら時間が足りない。
これじゃ会話なんか続けられるわけがない。
文章だったらちゃんと整理できるからまだマシなんですけどね。時間もありますし。
会話のあの時間制限の中で思考をまとめられる人って本当にすごいと思います。まさに文章タイムアタック。
コミュ障に足りないものは時間かもしれませんね。
あ、次回予告はもうしません。次何か文章にできたら書きます。
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