恋愛不適合者

数日前に友人に紹介してもらった人と、違う方法で出会った人と二人でご飯に行ってきた。

私はずっと彼氏が欲しい欲しいと言ってきて早10年ほど経過し、恋愛経験を積まずに21歳になった。周りに彼氏がいることへの憧れが少しあったこと、学生だから恋がしたい！って思っていたこと、何より恋愛をしていない自分に焦りを感じていたことから男性2人と会うことになった。ひとつ年下の人(以後Ａさんと呼ぶ)と２つ年上の人(以後Bさんと呼ぶ)に会った。

先にあったのはＡさんで一応SNSでは連絡をとっていて、いい人そうだなという印象を持っていた。友人の話を聞く限りでもいい人なんだろうなと思っていた。いざ会ってみると、別に生理的に受け付けない顔ではなかったし、穏やかそうな人だった。しかし、会話がまあ楽しくない。確かに初対面だったから緊張するのもわかる。だが、8割私が話していた。これは私がお喋りさんという以前の話である。向こうは何も話をしてこないのだ。私は沈黙が苦手なので必死に最近あった面白いことを行ってみたり、夏休みどこか行くのか聞いてみたり、趣味はなんなのか、休日は何をしているのかを聞いたりした。彼は無視することなく質問に対して誠実に応えてくれた。しかし、彼は私に興味がないのか質問をしてこない。これは私が悪いのか？知りたいと思われないような女だから悪いのか？悶々と考えながら話して1日が終わった。

次に会ったのがBさん。この人は会う前に2回電話をして、すごく面白い人だと思っていた。私の周りでは経験したことがないような経験をたくさんしてる人だった。バンジージャンプ、海外旅行、ヒッチハイクなどなど未知の世界の話をたくさんしてくれてとても面白かった。声色も穏やかそうな人で会うのが楽しみだった。会ってみると思っていた様な見た目の方ではなくて、ちょっとだけびっくりした。(失礼極まりない発言失礼致しました。)Ａさんと比べたらいっぱい話してくれるし楽しい人だった。でも、やっぱり友達と行った方がアホなことを話してアホなことをして楽しいんだろうなって気持ちの方が勝ってしまった。また、Bさんと行ったのは関西の某テーマパークで周りには若者がたくさんいた。
以前、YouTubeを見ていて確かにと共感した内容があって、それが「千葉の某テーマパークはカップルが多くて、関西の某テーマパークは独り身の男と女が多い」というものだ。
アトラクションに並んでいてそれはすごく思った。かっこいい人多いな、キラキラしている人が多いなって。
そこで思った。

私、この人じゃないといけない理由がない

と。初めて会ってこの人じゃないと嫌！と思うことはそうないと思うが、こんなにも人がいる中でこの人に固執する意味がないと思った。世の中にはもっと自分の好みの人がいるんだ！って思った。

ここで気がついた。あ、私って理想が高いんだって。

男性とデートすることもなかった時の理想の男性は、私のことを好きになってくれて優しければ誰でもいいだったけど、違った。もっともっとこうあって欲しいという条件があった。恋愛経験がないから恋愛に対して理想を抱きすぎているのかもしれない。

私はハイスペックな男性を条件にできるほどの女ではないとわかっているのに沢山の理想を並べてしまっている。

ここで私は

自分結婚できないどころかこれから彼氏もできないんじゃね？

と思った。これまで20代前半は若さを武器にすればまあ自分の理想の人と付き合えるだろうと思っていたけど、現実はそう甘くない。このまま理想の高いままだと人生のパートナーはいないし、子供もできない。確かに独り身の人生もありだが、あと一回二回くらいは恋愛をしてみたいもの。となると理想を下げる必要がある。でも、やっぱり今の年齢は刺激的な恋を求めている。結局結婚するのは安定した優しいつまらない男性だと思う。そういう人と結婚するのが幸せなんだろうと思うが、好きになれない。かといって出会いという出会いがない。

今の時代、マッチングアプリ等を駆使すれば出会えるのかもしれないがやはりリスクを考えると怖くて行動できない。

いつまで理想を高くし続けていいのか。
いつになったらお互いが好きって思える人に出会えるのか。両想いって奇跡だなって最近本当に思わされる。

彼氏ができたら、いや、いい感じの人ができたら、私のことを祝ってください。

世の中のカップルたち、幸せになるんだよ。

これが私が恋愛不適合者だと気づいた21歳の夏の物語