モメンタム分析（サイズ、テーマ、セクター別）NOTE：2021/5/8
原則毎週、米国市場をバリュー、サイズ、テーマの観点でモメンタム調査を行い、分析を行います。
この分析はこちらのマガジンで原則週次で更新しています。
こちらは過去のサンプル記事です。内容はみなさまのコメントなど受け改善しているのでサンプルのものより良いものとなっているはずです！
本記事の見方等の説明はこちらです。
総括
インフレの様相が現れているマーケット状況となっています。しかし、金曜の雇用統計ミスで今後の不透明性が現れました。
今回はグラフの分析に加えて、おまけとしてインフレ時代の投資法やスタグフレーションを危惧する声、雇用統計の調整といった要素に関する情報などで参考になったもののURLを貼り付けているので、よかったら参考にして見てください。
サイズ・タイプ分析（Vanguard ETFs）
直近5営業日の株価変化（縦軸）VS 前5営業日の株価変化（横軸）
バリュー（Va）＞グロース（Gr）、大型＞小型の成績となっています。
バリューは上昇、グロースは下降していますが、バリューの上昇は加速しており、グロースの下降は減速しています。良い兆候かと思います。
対象ETF
MGC MGK MGV VV VUG VTV VO VOT VOE VB VBK VBR
直近20営業日の株価変化（縦軸）VS 前20営業日の株価変化（横軸）
前20日では大型優勢でしたが、直近20日ではサイズ間の違いはあまりみられません。多少小型株の方が値動きが良い程度の違いかと思います。
バリュー＞＞＞グロースではっきりと分かれており、バリューは加速的に上昇中、グロースは加速的に下降中となっています。
テーマ分析（ARK ETFs）
直近5営業日の株価変化（縦軸）VS 前5営業日の株価変化（横軸）
全て２週連続で下落しています。３Dプリンタ、自動化は下落幅は比較的に小さいようです。
分析対象ETF
ARKK : ARK Innovation
ARKW : Next generation internet
ARKF : Fintech
ARKQ : Autonomous technology & robotics
ARKG : Genomics
PRNT : 3D printing
IZRL : Israel Tech
直近20営業日の株価変化（縦軸）VS 前20営業日の株価変化（横軸）
どのテーマも下落しており、その速度は加速しています。
ARK Innovation, Next generation internetの下落が大きいですが、TSLAの浮き沈みが大きく影響していそうです。
セクター分析（Vanguard ETFs）
直近5営業日の株価変化（縦軸）VS 前5営業日の株価変化（横軸）
エネルギーが２週連続で好調です。ただし、その前までが、エネルギーのみが上昇から取り残されていたことも原因かと思われます。次の20日単位のグラフをみると、エネルギーのみ外れた場所に位置していることがわかります。
他は、素材、金融が好調ですが、IT、公共事業などが不調となっています。
VOX : 通信サービス
VCR : 一般消費財・サービス
VDC : 生活必需品
VDE : エネルギー
VFH : フィナンシャル
VHT : ヘルスケア
VIS : インダストリアル
VGT : インフォメーション・テクノロジー
VAW : マテリアル
VNQ : 不動産
VPU : 公益事業
直近20営業日の株価変化（縦軸）VS 前20営業日の株価変化（横軸）
出遅れていたエネルギーセクターが急回復しています。ハイテクは不調が続いています。素材、金融は比較的に高い上昇を見せ、ITのみが下落しています。多少前20日でITが比較的に好調だった反動もあるかと思います。が、主要因はやはりインフレ予測かと思います。雇用統計が予測を大きく下回ったとのことなので、短期的には方向性の予測が難しいように感じます。
インフレ時代の投資戦略を考えて行かないといけないですね。
おまけ：今週のニュースピックアップ
今週の一番のニュースは米雇用統計かと思います。大きく予想を下回り、株価は上昇。一方で、スタグフレーションを危惧する声もあるようです。
◆きょうの市場
— 後藤達也（日本経済新聞） (@goto_nikkei) May 7, 2021
米雇用統計は市場予想を大きく下回りました。右下のグラフが衝撃を物語ります。この乖離の背景や雇用情勢については土日のうちに整理してツイートします。市場では金融緩和の長期化期待で株はかえって上昇。S&P500やダウは最高値を付けました
みなさま、よい週末を pic.twitter.com/mx1POVYLol
昨日のもっとも気になる動きは米10年金利です。雇用統計が出て大きく下がりました。本来なら下がったままのはずですが、すぐに反発し、昨日を上昇で終えました。スタグフレーションの足音です。 pic.twitter.com/H1wqeUOJvq
— Emin Yurumazu (エミンユルマズ) (@yurumazu) May 8, 2021
調整前の数字で見れば雇用者数の増加の落ち込みは小さいようです。このあたりは注意が必要なところかと思われます。
先週はおやすみさせてもらいましたがまた今週から毎週更新して行きます！
今回の内容もしお役に立っていたら励みになるのでいいねなど反応もらえるととても嬉しいです！それでは良い週末を。
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