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投資に関する本の選び方

はじめに
投資に関する書籍は色々あるけれど、いきなり一冊手に取る前に、まずカテゴリというか少しマクロな視点でとらえることが大切だろう。

カテゴリ分け
書籍の話の前に、投資行動やそのパフォーマンスを支える知識や技について少し俯瞰してみよう。

Iceberg

これは氷山と思ってください。海に浮かんでいる氷山です。表から見える部分(1)と、表からは見えない部分(2)や(3)があります。例えて言うならば、(1)の部分にあたるのが、投資の方法論や日々の資金管理の話。水面下の(2)や(3)は、表からは見えないけど投資行動を支える基礎の部分。水面下を二つに分けているのは、経済や政治、会計、企業価値評価法など敵・外部を知る系のものと、パーソナルファイナンスや自分の人生設計、家計など自分を知る系の内容に分かれるから。

各カテゴリの具体例
書籍もまず、同じようなカテゴリ分けで考えるのがいいと思う。
(1)にカテゴライズされるものは、銘柄選定や投資スタイルの本。昔から読まれている本だと「ウォール街のランダムウォーカー」や「敗者のゲーム」もこのカテゴリだろう。
(2)敵を知るための基礎の部分として、経済学や地政学、財務諸表の読み方の本などがこのカテゴリに含まれるだろう。書籍ではないが、FRB総裁の記者会見をチェックするのは、このカテゴリの行動といえる。
(3)自分を知るための基礎の部分としては、マネープラン、ライフプランの本や、誰にでも潜むバイアスに関する本などが、このカテゴリに含まれるだろう。書籍ではないが、自分が高齢になるまでの大まかなマネープランを作ることや、作ったマネープランに基づき家計をコントロールすることは、このカテゴリの行動だろう。

どのカテゴリも大事だけど
私としては、(2)と(3)のカテゴリがとても大事だと思っている。(1)のカテゴリの本は流行もあるし、人によって好みが大きく分かれる。
(2)のカテゴリの本は投資成績にすぐには直結しないけど、巨額の資金を動かす人たちは当然このようなことは知ったうえで投資しているのだろうから、個人投資家も知っておくほうが良い。
(3)は投資にあたり、金銭的な目標や取れるリスクにもかかわってくるので、ほぼ必須である。書籍を読まなくともその手の知識を身に着けて行動できていれば、改めてこのカテゴリの本を読む必要はないかもしれない。

さいごに
往々にして(1)のカテゴリの本はタイトルが派手で、いかにも投資家として読まねばいけないような気がしてくる。しかし、どの本を読むべきか迷っうときは、一度このようなマクロな視点で本のカテゴリをとらえ、自分に足りない部分を補足するような本を読むのがオススメである。


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