貨幣の仕組み
お金、もう少し具体的に言うと、貨幣発行や中央銀行の仕組みをざっくり知っておくと良いと思う。ただ、ここで長々と説明しても伝えきれる自信はないし、自分にその文章力があるとは思えないので、お勧めの書籍を一つだけ紹介する。
私が読んだ本の中で一番わかりやすかったのが「MMT現代貨幣理論入門」である。2019年に邦訳された本である。
タイトルの通りMMT(modern money theory:現代貨幣理論)に関する書籍であるが、MMTを説明するためには貨幣発行や中銀の説明をせねばならず、それらの説明にページ数の8割程度が割かれている。政策としてMMTを提言している残りのパートはさておき、前半~中盤の貨幣システムの説明はとても分かりやすい。別にMMTに興味がなくても(むしろMMTの考え方に反対だったとしても)、貨幣システムの仕組みを学ぶ目的でこの本を読むのは悪い話ではないと思う。
そしてさらにお勧めしたいのが、貨幣システムの仕組みを理解したうえで中銀をウオッチすることである。具体的には日銀とFRB、ECBであるが、それぞれ本家のHPにある情報を見たり、日銀総裁やFRB議長、ECB議長の記者会見をチェックする。わざわざ会見を自分で確認しなくても、それをもとにメディアが出す記事を読めばいいと思うかもしれないが、深く理解したいなら自分で会見を確認した方がいい。それにメディアの記事はメディアの意思も入っていないとも限らないので、自分で一次情報を確認するに越したことはない。
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