【日経相場分析】【暴落】イスラエル報復返し!4月23日からは米国決算スタート!どうなる株式相場?|2024年4月19日時点
こんにちは、IT系投資家のsadayaです。今週はお伝えしたとおり中東情勢に振り回される相場でしたが、皆さんはいかがだったでしょうか。残念ながら報復が報告を呼ぶ報告合戦になり、とうとう底値を示すプライスアクションは出現せぬまま週末を迎えてしまいました。さて、来週はまた違う話題「決算」が出てきます。これがどう影響するのかどうか気になる方は最後までお付き合いください。
さて、今週も主要なETF(上場投資信託)の動向を見てみましょう。2024年4月19日時点の価格データを基に、先週からの数字の変化を客観的に見ていきます。
さて、今回も繰り返しお伝えしますよ。断言します。主観的なニュースはノイズです。すべてを忘れて比較分析チャートを使って、客観的に見ていきましょう。小さな変化、違和感を見つけることが相場で生き残るコツです。
1.中国以外は壊滅的な状況
(NK225 vs. SP500 vs. C_SSE50)
まずは、世界の主要な株価指数をトラックするETFの中でも注目の3つを比較してみましょう。
NK225(日経225): 今週 -5.45%、今月 -8.79%
SP500(S&P500): 今週 -3.08%、今月 -3.36%
C_SSE50(CMBI上証50): 今週 -0.5%、今月 +1.57%
ズバリ相場の巻き戻しが発生していますね。上がり続けていた日経平均が下落し、次に強かったSP500が下落、そして、ずっと下がり続けた中国は僅かに上昇。
2.東証グロースはもうダメなのか?
(NK225 vs. TOPIX vs. T_Growth)
次に、日本国内の主要な指数をトラックするETFを比較してみましょう。
NK225(日経225): 今週 -5.45%、今月 -8.79%
TOPIX(東証株価指数): 今週 -4.46%、今月 -5.82%
T_Growth(成長セクター): 今週 -5.42%、今月 -15.19%
日本市場は全面安だが、今週もTOPIXがやや有利。それにしても東証グロースが弱い。絶望的になっている状況。
3.唯一、電力ガス・エネルギーセクター絶好調
(各セクターETFの比較)
最後に、様々なセクターETFの動向を比較してみましょう。
T_食品(Food): 今週 -2.87%、今月 -2.66%
T_エネ資源(Energy Resources): 今週 -6.4%、今月 +1.48%(1
T_建設資源(Construction Resources): 今週 -4.23%、今月 -4.29%
T_素材科学(Material Science): 今週 -3.58%、今月 -5.17%
T_医薬品(Pharmaceuticals): 今週 -0.69%、今月 -7.07%(2
T_自動車(Automobile): 今週 -5.71%、今月 -6.77%
T_鉄非鉄(Iron and Non-Ferrous Metals): 今週 -3.68%、今月 -0.45%
T_機械(Machinery): 今週 -5.95%、今月 -4.81%
T_電機精密(Electrical Machinery and Precision): 今週 -5.75%、今月 -7.96%
T_情報通信(Information and Communication): 今週 -3.84%、今月 -8.88%
T_電力ガス(Electricity and Gas): 今週 -6.02%、今月 +5.65%(1
T_運輸物流(Transportation and Logistics): 今週 -2.93%、今月 -5.37%
T_商社卸売(Trading Companies and Wholesale): 今週 -4.24%、今月 -1.08%
T_小売(Retail): 今週 -3.63%、今月 -7.73%
T_銀行(Banks): 今週 -2.66%、今月 -3.95%
T_金融(Financials): 今週 -4.89%、今月 -4.56%
T_不動産(Real Estate): 今週 -3.75%、今月 +0.37%
1)ずっと上昇してきていたエネルギーと電力ガスが下落しました。
2)医薬品はディフェンシブ銘柄です。そのため大きな下落はなかったと思われます。
来週の相場まとめ
来週相場のポイントは2つです。1つはイラン・イスラエル情勢がどうなるか。もう1つは冒頭で頭出ししていた米国の大手IT企業の決算ラッシュです。我慢の相場が続きそうな気がしています。では相場の反応について分析していきましょう。
Point1|エネルギー・電力ガスはなぜ落ちた?
エネルギーと電力ガスはエネルギー価格と相関関係があります。そのため普通に考えると、中東情勢の悪化は有利に運ぶはずなのですが、下落してしまいました。原油価格を見ると17日に暴落しています。起点は17日24時の大きな陰線。これが原因と考えられます。ではこの背景にはなにがあるのか?
17日の23時半には米国の原油在庫が発表されています。これが予想外に在庫が膨らんでいる結果が出ました。原油在庫の増加とはどういうことでしょう?要するに使われていないということです。だから価格が下がったわけです。これがすべての相場に影響を与えているわけです。
Point2|中東紛争は終わったのか?
結論から述べますが、イスラエルとイランともに報復に関しては相場は楽観的に見ています。19日に一回ビックリして上昇していますが、最終的にはもとに戻っています。つまり「ああ、大丈夫だったんだな」と結論付けていますね。だから、もしここで「いや、報復する」とまたどちらかが言うと、とんでもないことになります。基本は解決で考えていいとは思いますが。
Point3|米国の決算ラッシュ
4月23日 テスラ
4月24日 メタ・プラットフォームズ(Facebook)
4月25日 アルファベット(Google)、マイクロソフト
4月30日 アマゾン・コム
5月2日 アップル
上記は1-3月期決算発表ですが、毎年、決算は下落する傾向が強いため米国株は下がりやすい市況が続くことになります。そのため経済は繋がっているので日経平均も落ちやすい市況が続くということです。
【続】相場は落ちたら買えば良い
先週と意見は変わっておりません。落ちたら買えばいいのです。4月は落ちます。ただ、5月は上昇すると思います。二番底を待ってから、攻めに転じましょう。
しかし原油在庫が増えていますので、その影響が残るものは買ってはいけません。まだ落ちると思います。分かりやすいのは、エネルギーと電力ガスですが、その需要が落ちる背景には製造業が落ち込みがあると考えるほうが自然でしょう。だから機械や自動車なども上がりづらいことでしょう。
この辺りの内容を書くと、相場分析に詳しい方は「それってスタグフレーションなのではないか?」と考えるかもしれません。私も実はそう思っています。物価が下がらないまま景気後退をはじめています。米国の選択肢はすでに2つしかなくて、「①利上げで相場を破壊し、インフレ撃退シナリオ」と「②利下げで不景気を破壊し、バブル崩壊シナリオ」以外にないのです。市場ではソフトランディングがどうのという楽観的なシナリオを描いていますが、そんな都合の良い話はないので、遅かれ早かれ景気後退は起きるのです。ただ、それがすぐにくるはずもありません。なぜなら、おそらく米国は②を選ぶからです。こんな選挙の年に景気後退を選ぶとは思えません。落とすなら来年か再来年です。民主が勝つか、共和が勝つか、それはどちらでも同じことでしょう。
という理由から「バブル崩壊前に利益を確定する」という条件付きで、「今は買い」が私の意見です。
最後に、投資に関する意思決定はご自身の責任で行ってください。この記事は情報提供のみを目的とし、具体的な投資の助言を行っているものではありません。市場環境や投資先のリサーチには細心の注意が必要です。過去のパフォーマンスは将来の結果を保証するものではありません。投資に関する決定を下す際には、専門家の助言を受けたり、慎重に検討したりすることをお勧めします。投資はリスクを伴うものであり、十分な検討と計画が必要です。
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