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今、注目度No.1の暗号資産「Filecoin」のマイニングを検証する!~その2~

今、注目度No.1の暗号資産「Filecoin」が満を持してようやくMainNet Openを果たし、続々と各取引所に上場されている。

MainNet Openは、去る10月15日23:45頃(日本時間)であったが、その5分後には、Huobi Globalが取引を開始し、更に3時間後にはBinanceで取引が開始された。Binanceでは、取引開始3分後になんと”$430”の最高値を付けるという現象が起きた。(瞬間最大風速の御祝儀的なものだが、チャッカリと利益を得たのは取引所である!)
その他の取引所でも続々と取扱いが始まっているが、中にはMainNetOpen数時間前から取引可能な状態にした取引所もあった!
いずれにしろ、暗号通貨史上初めてと言ってもいい程の盛り上がりを見せている。

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何故、こんなに盛り上がっているのか?…について考えてみると、
まず第一に、
”Fileocin”は今までのBTCをはじめとする暗号通貨に比べて、その存在意義と価値が明確になっている点だ!
この部分に関しては、「IPFS」というインターネットを支える根幹技術の存在価値を調べれば理解できるはずなので、以前の”note記事”を是非参照して頂きたい!
第二点目は、
多くの取引所がMainNetOpenの数ヶ月前から、”Filecoin”の取扱いを公言してきており、その中でも”現物通貨”ではない”先物通貨”として、市場の取引をしてきている取引所が多くみられるという事だ。
現物の通貨が上場もしていない状況で、既に先物市場での取引が数多くされてきている暗号通貨も非常に稀である!
しかも、取引所に上場費用を支払って上場させてきた今までのようなアルトコインとは違い、取引所側が”Filecoin”の価値を知って事前に上場の約束をしたり、また、その先物市場を形成してきたというのは極めて異例である!
いかに”Filecoin”に対する期待と関心度が高いかが理解できるはずだ。

このような中で、日本でもこの”Filecoin”に対しての関心度が高まり、
”Filecoin”のマイニングに関連したビジネスモデルが多くみられるようになった。YouTubeやSNSなどにも関連情報が色々と公開されていて、”Filecoin”への関心度が高まっているのは良い事だが、それらの情報の殆どが正確さに欠けているのは残念な事だ!

それでは、”正確さに欠けている”とはどういう事なのか、現時点での正しい情報分析の仕方を述べてみることにする!

「Space Race」に関して

8月25日から始まった「Space Race1」(Testnet Incentives Program)と、それに引き続き行なわれた「Space Race2」(Slingshot)での結果だけでは、マイニング業者に対する評価を付けることはできないにも関わらず、殆どの人達(情報を提供する側も情報を受取る側も)が、この結果でのランキングを持ってマイニング業者の評価をし、判断の基準にしている点は、非常に愚かだと言わざるを得ない!
何故なら、そもそも「Space Race」とは、MainNet Open直前の”システムの最終点検”を行なうものであり、実際にデータを保存してみて、検索をする段階のものであり、開発者側とクライアント(ユーザー)側が参加してみるという段階のものである為、多くのマイニング業者が参加はしたが、その参加の仕方の状況もそれぞれマチマチで、同一基準の参加の仕方ではなかったので実際には比較することは難しいからである。
「Space Race1」を見ても、純粋な保存容量だけを基準として順位を決めているので、正確な採掘能力を判断することができず、大きな意味があったものとは言えない!
何故なら、理由は簡単で、マイニング業者が多くの投資金額を誘致して、沢山のマシンを製造して「Space Race」に大量のマシンを参加させれば、どんなマイニング業者も「Space Race」で上位に入ることは簡単なことである。
事実、「Space Race」で上位10位に入っている業者は殆どが数千台単位でマシンを参加させているのに対して、ランキングが30位や40位程度の業者はマシンを数百台しか参加させていない。だからと言って、上位に入っていない業者はその数百台しかマシンがないのではなく、数万台単位でマシンを準備している業者も少なくはないのである。
マイニングマシンに対する慎重な投資家であれば、何を確認しなければならないかと言うと、
 ⑴技術力を意味する採掘の効率性、
 ⑵セクターの現況、
 ⑶ストレージの取引成功率(データの保管成功率)

この3つの部分の確認が必要だ!

にも関わらず、「Space Race」のランキングだけに着目して、マイニング業者の選定をしている人達があまりにも多い現状には、大変嘆かわしく思う!

また、一部の業者では、「Space Race」で得た報償をその業者のマイニングプランに参加した投資家に配布し始めているようだが、そんなことをしては、本番のマイニングに参加する時の”足枷(あしかせ)”になってしまう危険性があるのに、本当に大丈夫なのだろうかと心配になってしまう。
何故なら、「Space Race1」での保存容量、即ち有効採掘パワーを確保した分に応じて、”Filecoin”を担保として預け入れなければ、本番のマイニングに参加できないというルールがあり、その為に「Space Race」で”Filecoin”を獲得したにも関わらず、それをまだ現時点では本番のマイニングが始まってもいない状況で投資家達に配布するという行動は理解に苦しむところである。「Space Race」のランキングが上位であればある程、担保としての
”Filecoin”の預け入れ数量は多いはずである。
計算基準は、有効採掘パワーにおいて、現状、1TB当たり6個程の”Filecoin”が担保として必要になるということだ!
実際に、「Space Race」で上位にランキングした業者の中には、担保金としての”Filecoin”を調達できる見込みがないと判断し、既に撤退を考えている業者も出てきている。

「Space Race」のランキングだけに着目してマイニング業者を選定するのは正しい判断の仕方とは言えない!

「TB(テラバイト)」単位での営業販売に関して

次に、日本国内で”Filecoin”のマイニング案件が多く見聞きするようになったが、その殆どが「TB」単位という保存容量を基準にして販売しているのだ。
これは、”Filecoin”のマイニングに関して基本的常識が全く理解できていない状況の為なのか、または、理解はしているが在庫処分に困っている”保存機”を処分する為に偽って販売しようとしているのか、のいずれかである。

ではここで、「Filecoinのマイニングに関して基本的常識」について解説しておこう!箇条書きにしたので参考にしてほしい!

 ✅1TBや4TB等というのは、基本的に採掘能力とはあまり関係がない。
 ✅Filecoinの採掘は非常に複雑で難しい。
 ✅メッセージのやり取りをして、短時間にどれだけ沢山のやり取りを成立
  させられるかによって処理能力や保存能力を証明する【複製証明】。
 ✅複製証明を通じてセクター作業が成立し、この時に採掘パワーの容量が
  増加する。
 ✅現在、32GBが1セクターなので、32GBのデータ容量を保存した時に、
  更に複製証明を通じて封印をして初めて、1セクターが得られる。
  この作業が積み重ねられて、1TBになる。
 ✅この1セクターが積み重なって1TBになった時に、1TB当たりの採掘量が
  どの程度になるのかが決まる。
 ✅有効採掘パワーが上がるのは、技術力と採掘能力にかかっている。
 ✅1TB=1024GBなので、1024GB÷32GB=32回分の作業(32セクター)

したがって、
「1TB分のマシンを購入したら幾つ採掘できる」というのは、あまり意味をなさない頓珍漢な話!
にも関わらず、現状、日本国内でマイニングマシンの権利を販売している
殆どの業者が、「TB当たり幾ら」という形で営業販売をしているのだ!
恐らくは、保存機を販売している可能性が高い!
保存機では採掘をすることはできないのだが…。

よく勉強し理解した上で、マイニング業者の選定をすべきだと考える!

筆者お薦めのマイニング業者については、前回のnote記事の後半部分に記載しているので、是非ともそれを参考にして頂きたい。

何かご意見やご質問があれば、TwitterでのDMで問い合わせして頂きたい。

今回も最後まで読んで頂いた方々には感謝を申し上げたい!
少しでもこのnote記事がお役に立てば幸いである!




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