FIREできる人はFIREをしなくても問題無く生きていける人という思考に至った話

私は資産運用を行っているが、正直なところFIREは目標にしていない。
そりゃ勿論できるならFIREしたいが、そううまくいく話でもないと思う。
これを読んでいるあなたがもしFIREを目指しているのなら、それは何の目的でFIREを目指しているのか、一度言語化してみてから記事を読んで欲しい。

FIREを達成する為にはいくらお金が必要か、という論争は結構不毛だと思っているので、
とりあえずサイドFIRE想定で3000万を目標とする。
毎月積立額が5万、年率5%想定の場合、25年もかかる計算になる。
仮に積立額が10万でも16年。
ストレスを貯める労働環境で、FIREを目標にこれだけ長い間仕事を続けられる人は相当凄い人だと思う。
年率5%という数字は適当に出した物だが、仮に年率が数%上がったところで数年は達成まで期間が短くなるが、10年以上の歳月が必要なことには変わりない。
そもそもひと月に5万も投資に回せるのは、本来使えるはずの5万円分の贅沢への誘惑を振り切って投資に回しているのだから相当な努力家だと思う。

さて、おそらく大半の人がFIREを目指す理由が「働きたくないから」だと思う。
年金が貰えるまでの期間に比べればよっぽど短いが、それでもFIREという逃げ道があるよと提示された上で上記の歳月を労働に当てられるか考えてみて欲しい。少なくとも私には難しい。

私は現在20代後半だが、既に2回の転職を挟んでいる。
理由は、過去勤めた2社とも自分が思うストレスの許容量を越えたから、というのが理由になる。
2社目は2年程勤めたが、これ以上勤めようと思ったなら、ストレスを発散するために間違いなく何らかの代償を支払う必要があった。
この代償は、私の場合は私財の消費活動に繋がると思う。
(お金を使うことは気持ちがいいので)
そうすると投資または貯蓄に回す余裕がなくなり、FIREが遠のく。
この負のサイクルが続く限り、FIREとは大半の人にとって夢物語なのではないかと考える。
ストレスの発散は消費活動以外でも可能であるとは思うが、結局のところ何がしかの代償、犠牲が必要である。
(犠牲の場合は他人に強く当たる、とか。まあ世間体良くなさそうなことを適当に当て嵌めて貰えれば)

また、投資は得をする可能性が高いというだけで勿論損をすることもあるわけで、
例えば利益が出ている時であれば「今日は会社でムカムカすることがあった。投資成績でも見て気分よくするかァ~~」という現実逃避的な行動ができるが、
損を出していた場合は精神的な逃げ道もなくなってしまう。
投資は短期で見るものではなく長期で見るものという話はいくらでも転がっているが、
果たしてその通りに行動できる精神的な余裕を持った投資家はどれだけいるのか?という話にもなる。

総括して、私が思うFIREを達成できる人の像はこんな人になる
・入金力がやけに高い人(少なくとも月10万以上は必須だと思う)
・お金を浪費しなくても満足のいく生活ができている人
・仕事でストレスを貯めない環境にいる人、もしくは仕事が好きな人
・この3つの環境が継続する(もしくは更に良い環境に変えられる)人

これは私見ですが、これらを達成できる人というのは精神的に満たされており、FIREを達成しなくとも自分なりのスタイルで仕事をしながら悠々と生きていける人なんじゃないかと思っています。
(一応特殊パターンでFIREなんて目標にせず我武者羅に働いてウン千万溜まったからFIREした、なんて話は無くもなさそうですが、この場合は投資初心者の状態でFIREすることになる。これは非常に危険だと思うので除外。
あと「プロか?」ってくらい年率良い人とかも除外)

というわけで、私はFIREを目標にすると理想が高くなりすぎるので、達成できたらラッキーwくらいの感覚でいることにしてFIREを目標としないことにしました。
仮に目指すとしても40、50代でコーストFIREとかかなぁ。絶対その方が気楽だし。

この記事を読んでいて、FIREを目指していて、その理由が「働きたくないから」という方。
その原因は職場環境のストレスや、労働を行うこと自体へのストレスから来ているのではないでしょうか?
FIREを目指すには、環境準備が大切という話はたくさんあります。入金力と継続と節約が大切という話はいくらでも聞きます。
しかし、「投資はメンタル」という話が多いように、私には精神的な環境準備というのも同じくらい大切だと思っています。
一度見直してみるのも悪くないと思います。

Q:精神的な準備ってどうやるんですか?
A:自分の性格を細かいことで怒らない大らかな性格に変える…とか?

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