覚え書き  親愛なるMちゃんへ 30

 コロナ前

 Mちゃんから聞くお母様の痴呆がどんどん進行している逸話に心を痛めてました。

 あんなに華やかで社交的で快活だったお母様だったのに。

 Mちゃんに会いに札幌に戻ろう、と、その時思ったんだよ。

 ですが、おり悪しく猛威を奮うコロナの前に頓挫。

 まさかの3年が過ぎ、その途中で愛犬を置いてどこにも行けない行かないと決意する出来事があり、更にその愛犬が儚くなってしまったこの夏。

 帰るね。
 会おう。

 今更ですが、もうかなり以前に亡くなられたことを聞いていたMちゃんのお父様のお香典とか、実は色々気にしてたのですよ。
 でも、すっ飛ばしていたの。それも我ながらずっと気掛かりで。

 Mちゃんに楽しんでいただく形で、お香典とか、もろもろのことをお返ししていけたらと考えた帰札でした。

 貧困ババアなのですがね。
 お金使うぞー、って思って札幌に戻った。

 全額を出したわけではないのにたいそうなこと言ってごめん。
 本当はかっこよく全てお任せ、なんてしようとしたんだけど。

 回転寿司で別々にお皿を重ねるわたしたちだったから、なんか、こんなにちゃんと考えて食べてくれてるなら、そこはご自身分はお支払いお任せしちゃおうかな、って、別会計にしちゃった。
 まあ、そんなところがちゃっかり貧乏ババアなんですが。

 小学生で知り合った時からMちゃんのご実家でご親切にしていただいたこと忘れません。

 ババアが学生で住んでいた東京にMちゃんが訪ねてきてくれた暑い暑い夏。Mちゃんとニューオータニでゴージャス避暑滞在させていただきました。すごく幸せで贅沢な思い出です

 Mちゃんが今はグループホームにいらっしゃるお母様とお話しする時、そんな時間を過ごさせていただいたことをすごく感謝している。
これからもなんらかの形でMちゃんにお返ししていけたらと思っている。
 そしてなにより、わたしの人生に光を与えてくれるかけがえのないMちゃんを存在させてくださったことをありがたく思っています。
 そうお伝えいただけると幸いです。

 また 会おうぜ

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