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世界への前奏曲のような、小さな音楽たち。

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クラシックを中心に、ちいさくて素敵な曲を少しずつ紹介します。
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#ピアノ

世界への前奏曲のような、小さな音楽たち。Part.9 秋の透明な孤独。

ひとりでいることがけっこう好きです。 なんていうのかな、ひとりで本読んだり、音楽を聞いたりするときって、いい時間だと思うのね。 その孤独感は、さみしい!かまって!みたいな気持ちとはちょっと違って、なんだかこう、あたたかい孤独感。世界が満ちてくるような孤独感。 あーぜんぜんうまく言えない…。たぶん、わかる人いてくれると思うんだけど、どうかな。 というか、みんなひとりの時間って好きなんじゃないかな。 何をしてその時間を過ごすかは、ひとそれぞれだと思うけど。 * 秋になると

世界への前奏曲のような、小さな音楽たち。Part.4 夏の夜に聞く、北欧のほしぞら

北欧の音楽が好き。 夜はきっと、空気がぴんと澄みわたって、とおくかなたの星が冷たくひかる。 そんな想像をするだけで、涼しくなる。 今日も暑かったよね。 だから今夜は、夏の夜にぴったりの、北欧の曲を紹介したいと思います。 エストニアの作曲家、ウルマス・シサスクさんのピアノ曲集 STRRY SKY CYCLE から。(エストニアは、ここだよ) STRRY SKY CYCLE は、星空をまわる旅、みたいな意味。 その旅がひとつの組曲になっていて、これから聴くのは「プレア

世界への前奏曲のような、小さな音楽たち。Part.3 おやすみ、のまえに。

 寝るまえのひととき、何かいい音楽ないかなとぼんやり考えていたら、ひとつ、ぽっと思い出した曲がありました。  今夜はその曲を紹介したいと思います。  ロシアの作曲家スクリャービンさんが書いた、前奏曲。 曲のあとに、おやすみなさい、って聞こえてくるような気がする。 だから今日はここまで。 おやすみなさい。 今回ご紹介した曲について 作曲家:アレクサンドル・スクリャービン    (Alexander Scriabin 1872-1915) 曲名:5 Preludes O

世界への前奏曲のような、小さな音楽たち。Part.2 星たちの子守唄

前奏曲は、物語でいうとプロローグ。 プロローグのあとに、物語が始まる。 はるかに広がる世界を、どきどきしながら覗いてみる。 そんな気持ちにさせてくれる、プロローグのような音楽を紹介していくシリーズ、2回目です。  わたしはピアノをよく弾くけれど、そんなに難しい曲は弾けない。  シンプルで綺麗な曲を探すのがずっと好きだった。  日本で出版されているものは有名な曲ばかりで、すぐ飽き足らなくなった。地方にいたから、海外の楽譜はほとんど無かった。  なにかの用事で大阪にい

世界への前奏曲のような、小さな音楽たち。

というような、だれかのツイートをみた。 もう、うろおぼえだけど「世界への前奏曲のような小さな音楽をたくさん書いた作曲家がいる」みたいなことをいっていた。 わたしは、とてもその表現が好きになった。 うろおぼえだけど。 いろんな世界にささげられた曲。前奏曲。 その曲が終わっても、世界は続いていく。目の前に広がっている。 物語でいえば、プロローグだよね。 プロローグのあとに、おはなしはいよいよ始まる。 どんなおはなしなんだろう。 どんな世界が広がっているのだろう。 その前