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東京サラブレッドクラブ 2023年度1歳馬募集 この馬に出資したい!

はじめに

今回の趣旨

 2歳戦が始まったばかりの時期ですが、各クラブが続々と1歳馬のラインナップを発表しはじめました。

 自分はDMMバヌーシーの会員で、今のところクラブを増やす予定はないのですが、出資を検討するのは好きなので、聞きかじったテシオ理論を使い、今回は東サラさんの1歳馬たちを採点してみました。

テシオ理論について

 テシオ理論は「理論」と名前がついていても、学術的な証明はされていません。昔のイタリアの大馬産家フェデリコ・テシオ氏が実践した配合理論と伝えられていますが、良くいえば経験則、悪くいえばオカルトみたいなものですので、まったく参考にしない人もいます。一種の占いと捉えてもらえればちょうど良いと思います。

 テシオ理論について説明すると、それだけで膨大な文字数になるため、ここでは省略します。解説しているサイトや動画はたくさんありますので、細かく知りたい方は調べてください。すいません!

有料のおまけについて

 当ノートは趣味で書いており、無料で充分に楽しんでいただけるよう心掛けていますし、今後もコンテンツそのものを有料にする予定はありません

 ただ、今回は文章量が膨大になりましたので、記事のネタのために作成した全頭の結果を200円で販売します。無料部分を読んで興味が生まれましたら、買ってみてください!(返金はされませんので、間違って買わないようにはしてください)

ʕ•ᴥ•ʔ♥

採点基準(100点)

1 優先祖先(15)
 骨格・体格・性格など、産駒のアウトラインが、五代血統表のどの馬にから遺伝してきているかを調査し、該当馬を優先祖先と呼びます。
(1)馬場適正 +5
 その産駒の父・母・母父から想定される馬場適正(芝 or ダート)が、優先祖先に選ばれた馬の馬場適正と合致している場合に+5点です。また、優先祖先の現役時代がダート馬であっても、その産駒に多く芝馬が出ているようであれば、馬場適正は「万能」と判断し、やはり+5点です。
(2)距離適性 +5
 その産駒の父・母・母父などから想定される距離適性(短距離・マイル・中距離・長距離)が、優先祖先に選ばれた馬の距離適正と合致もしくは隣接している場合に+5点です。
(3)日本適性 +5
 優先祖先に選ばれた馬が、子孫を通じてその血が広まり、日本競馬に大きな影響を与えていると判断した場合に+5点です。

2 基礎体力(20)
 厳しい調教・連戦・遠征にどの程度耐えられるかを調べるのが基礎体力です。50が平均で、60あると多く、70以上ならかなり優秀です。
(1)45.0未満 +0
(2)45.0以上~55.0未満 +5
(3)55.0以上~65.0未満 +10
(4)65.0以上~75.0未満 +15
(5)75.0以上 +20

3 クロス濃度(20)
 テシオ理論では原則的にクロスにはデメリットがあると考えます。一方で、クロス濃度という数値を計算し、それが一定値を下回る場合、そのデメリットを回避できるとしています。
 父母間クロスの濃度計算をし、父方と母方の2つの数値を比べ、低い方の数値が以下の場合、それぞれの得点を加算します。
 父母間クロスが複数ある場合は、以下の手順で判定します。まず、Aの父母間クロスの濃度計算をし、その低い方の数値を求めます。次にBの父母間クロスの濃度計算をし、その低い方の数値を求めます。両者を比較して数値が高い方(=クロスのデメリットが大きい方)が判定の対象です。
 父系内もしくは母系内で完結しているクロス、あるいは牝馬のクロスについてはデメリットがないとし、濃度計算を行いません。
(1)1.0超 +0
(2)0.5超~1.0以下 +5
(3)0.25超~0.5以下 +10
(4)0.125超~0.25以下 +15
(5)0.125以下 +20 

4 中島式(5)
 種付日が 1日 8日 15日 22日 29日 とその前後の3日間にあたる場合、+5点です。

5 月のサイクル(20)
 
母の誕生日から理想的な種付日の期間を求め、その期間中に実際に種付けしていれば、産駒にスピードが良く伝わるとされています。この理想的な種付日の期間を月のサイクルと呼んでいます。
 産駒と母の年の差が奇数年だった場合、母の誕生日の前14日から後45日の60日間のうちに種付けをした場合、月のサイクルがOKとなります。
 逆に、年の差が偶数年だった場合、母の誕生日の前14日から後45日の60日間を避けて種付けをした場合、月のサイクルがOKとなります。
 なお、この60日間の周期は繰り返すため、最初の月のサイクルでの種付けを逃してしまっても、それから60日の期間を置き、次の60日間のタイミングで種付けをすればOKです。
(1)母の種付日が上記条件を満たす +10
(2)(1)を満たした上で、2代母の種付日が上記条件を満たす +5
(3)(2)を満たした上で、3代母の種付日が上記条件を満たす +5
<補足>1を満たさないと2に進めず、1と2の両方を満たさないと3に進めないため、もっとも点が取りづらいです。ここで加点できると大きなアドバンテージです。個人的に重視しています。

6 出産時の母年齢(10)
 母の年齢は若い方が優秀な産駒が出やすいという統計があるため、それを得点に反映させます。出産時の母の年齢が以下の場合に、それぞれの得点が加算されます。
(1)4歳~6歳 +5
(2)7歳~9歳 +10
(3)10歳~12歳 +5

7 クロスメリット(5)
 比較的珍しいクロスで、産駒の競争能力に良い影響を与えると判断した場合、「3 クロス濃度」とは関係なく+5点とします。

8 フリー(5)
 このほか、血統表で気に入ったポイントを見つけた場合に+5点です。

コストパフォーマンス(CP)

 採点したあと、その馬の募集総額をもとに、1000万あたりの得点も計算しました。これを「CP」と書くことにします。

 例えば、70点を取った馬がいたとして、総額3500万円であればCP20.0(70÷3500万円×1000万円)ですが、総額7000万円ならCP10.0(70÷7000万円×1000万円)となります。

 つまり、この数値が大きければコストパフォーマンスに優れているということになります。

全体の平均とか

52頭のうち
最高点 85点
平均点 49.6点
最低点 20点

最高CP 44.4
平均CP 18.3
最小CP 4.0

 今回は、80点以上をマークした馬が4頭いて、ちょうど牡馬2頭、牝馬2頭と性別のバランスもよかったですのでその4頭を紹介します!

レッドベルローズ22

得点  85点(偏差値71.7)
CP  21.3(CP偏差値53.3)

採点

1 優先祖先(15)
 レッドベルローズ22の優先祖先は、母のレッドベルローズになります。レッドベルローズはさらにアンブライドルズソングにさかのぼることができそうです。
 アンブライドルズソングは日本では母父としてコントレイル・スワーヴリチャード・ジャックドールといった大物を輩出しています。芝ダート問わず、マイルから中距離まで対応できる、日本競馬とは親和性の高い種牡馬のため+15点としました。

2 基礎体力(10)
 
レッドベルローズ22の基礎体力は59.3と高水準のため、+10点です。連戦や厳しい調教にへこたれない体力が期待できます。
 仕上がりの速い米国の血が1代奥に下がりましたので、2歳戦からバリバリ結果を出すというより、使いつつ良くなっていくタイプになるかもしれません。
 そういう馬の場合、基礎体力が高いとレースを使いつつ成長させることができるので、前哨戦で負けても本番での逆転が期待できます。

3 クロス濃度(20)
 種牡馬の父母間クロスがなく、デメリットがまったくない+20点です。ミスプロの父系内クロスと、ウインインハーヘアのクロスについては、ここでは無視してかまいません。

4 中島式(5)
 種付日は4月1日なので+5点です。

5 月のサイクル(20)
 3代に渡って理想的な月のサイクルで種付けされており、+20点です。
 母レッドベルローズ自身が、2代に渡って理想的な月のサイクルで種付されているということでもあります。2代母のレッドファンタジアは、産駒がもれなく良く走る、東サラが誇る繁殖牝馬ですが、レッドベルローズはそれ以上の名牝になる素質を持っています。
 レッドベルローズ22が走らずとも、毎年産駒をチェックすることをおすすめします!

6 出産時の母年齢(10)
 母が7歳時の産駒ですので、+10点です。

7 クロスメリット(0)
 目立ったクロスがありません。

8 フリー(5)
 効果のほどはわかりませんが、ウインドインハーヘアの名牝クロスが成立しており、+5点です。ただ、このクロスを持つ馬は小さめに出ることが多いらしく、レッドベルローズ22もサイズには注意したいところです。

総評

 今年の東サラの最高得点85点をマークしたのは、ただ一頭。レッドベルローズ22でした!

 2代母レッドファンタジアも現役の繁殖牝馬で、レッドベルローズとともにレイデオロ産駒が生まれています。レッドファンタジア22が7000万円で、レッドベルローズ22が4000万円ですので、コスパということなら明らかにこっちに分があります。

 レッドファンタジアは5代血統表にミスプロが残っているため、レイデオロと配合するとミスプロのクロスが生じ、高得点を取るのが難しいです。

 一方で、レッドベルローズは世代が1つずれたことで、ミスプロが5代血統表から消えましたから、今回のように父がミスプロ系でも「クロスなし」という判定で、20点を加算することができます。このことからも、レッドファンタジアを超える名牝になる可能性を感じています。

 父レイデオロはキンカメ×クリスエスということで、パワーとスピード持続力を産駒に伝えると考えています。その上で、母父ディープインパクトが瞬発力を補ってくれれば、能力に穴のない、理想的な競走馬が誕生する配合です。

 やや晩成気味になるおそれもありますが、そこは母系のアメリカの血で緩和してくれることでしょう。

ブラックスビーチ22

得点  80点(偏差値68.7)
CP  19.0(CP偏差値50.8)

採点

1 優先祖先(15)
 ブラックスビーチ22の優先祖先は、ヌレイエフになります。大種牡馬への先祖返りということで、否が応でも大物を感じさせる結果となりました。
 ヌレイエフは競争生活こそ満足に送れなかったものの、種牡馬として大成功し、日本でも少ない産駒の中からG1馬を輩出しています。
 世代を重ねても、その優れた競争能力を子孫によく伝えます。ヌレイエフ持ちの近年の大物といえばアーモンドアイでしょう。
 産駒は芝のマイルから中距離を得意としており、文句なしの+15点です。

2 基礎体力(20)
 
ブラックスビーチ22の基礎体力は84.38と怪物クラスです。坂路の申し子・ミホノブルボン級といえば、そのずば抜けた体力が想像しやすいです。
 基礎体力が高いと、環境が大きく変わる海外遠征でも力を発揮しやすいと言われているため、海外競馬に打って出るような馬に成長してくれると嬉しいですね。

3 クロス濃度(20)
 
サンデーサイレンスの4×3のクロスを持っていますが、エピファネイアが内包するスペシャルウィークがSSのゼロ活性産駒と考えられるため、クロス濃度もゼロとなります。
 サンデー牝馬と配合しても、クロスのデメリットを引き出さない。これがエピファネイアのテシオ理論的な優れたポイントです。

4 中島式(0)
 種付日は5月6日のため、加点はありません。

5 月のサイクル(15)
 月のサイクルは、2代に渡って理想的なサイクルで種付けされており、+15点です。3代だったら完璧でしたが、2代でも充分レアな存在です。

6 出産時の母年齢(10)
 母が8歳のときの産駒ですので、+5点です。

7 クロスメリット(0)
 
目立ったクロスがありません。

8 フリー(0)
 日欧米の大種牡馬がきれいに折りたたまれた、個人的には理想的な配合をしています。+5点としたかったところですが、あまりにも恣意的すぎるので加点はやめました。

総評

 予算を抜きにして、52頭の中から1頭だけを選べと言われたら、このブラックスビーチ22を推します!

 得点こそ80点ですが、レッドベルローズ22よりも血統構成がこちらの方が好みで、カタログの最初を飾るにふさわしい馬です。父エピファネイアは早熟性が高い傾向にあり、早くから活躍できることが期待できます。

 優先祖先・基礎体力・クロス濃度・月のサイクル、すべてが高水準で、テシオ理論部分だけの配点であれば、実は最高得点の馬です。

 しいて心配なポイントを挙げると、4代母からアグネスデジタルが生まれた名牝の家系はいえ、代を重ねるごとに成績が落ちており、近親と呼べる範囲には重賞馬がいないことです。

 とはいえ、そんな中でも母ブラックスビーチは芝で3勝と一定の成績を残しており、オークスと秋華賞にも出走したがんばり屋です。改めて、この母から活躍馬の家系が広がって行くだけのポテンシャルを感じます。

 また、ブラックスビーチ22は2番仔ですので、体質的にもある程度安定した産駒であることが期待できます。

 4200万円というのはCP換算で19.0。ごく平均的といえますので、ちょうどいい値づけです。母と同じように3勝クラスまでなら行けるのではないでしょうか。この馬ほんとにいいなあ。

ナイトオブイングランド22

得点  80点(偏差値68.7)
CP  44.4(CP偏差値79.2)

採点

1 優先祖先(5)
 ナイトオブイングランド22の優先祖先は、母のナイトオブイングランドです。ナイトオブイングランドはドイツとアメリカで走った競走馬で、3歳牝馬限定のドイツオークス(芝2200m)で2着と好走しました。父ロードオブイングランドはミルリーフ系、母父はレインボークエスト、母系の奥にはニジンスキーも隠れていて、欧州芝2400mがベストという血統です。
 イスラボニータの産駒は日本芝2000m以下に適性を持つことが多いため、距離適性にちぐはぐさを感じます。
 馬場適正については、両親とも芝なので+5点。距離適性は、両親の得意距離が異なりすぎているので判断がつかず0点。日本適性も不明なので0点としました。

2 基礎体力(20)
 基礎体力は怪物クラスの78.1で、+20点です。牝系が欧州のタフネスの塊みたいな馬ですので、この豊富な基礎体力と合わせると、キャリアを重ねるに従って強くなっていく馬になりそうです。
 イスラボニータから仕上がりの早い米国的な要素が加われば、早熟かつ成長力のある馬になる可能性も充分にあります。

3 クロス濃度(20)
 5代血統表上は完全なアウトブリードなので、クロス濃度は0です。クロスのデメリットを回避しており+20点です。心身ともに健康な馬であることが期待できます。

4 中島式(5)
 種付日は3月29日なので+5点です。

5 月のサイクル(20)
 月のサイクルは、3代に渡って理想的な周期で種付けできており、+20点です。
 母ナイトオブイングランド自身が月のサイクルを2代に渡って継承しいるため、仮にナイトオブイングランド22が走らなかったとしても、この先どこかで大物を産む繁殖牝馬です。注目します!
 なお、海外馬の種付日は正確にはわからないため、産駒の誕生日の340日前を想定種付日としています。

6 出産時の母年齢(10)
 出産時の母年齢は7歳なので+10点です。初仔になりますが、それによる減点はしていません。

7 クロスメリット(0)
 完全なアウトブリードなので、クロスがありません。

8 フリー(0)
 母系には、シャーリーハイツやレインボークエストといった、このところ活気のある血脈が入っていて好印象ですが、特に加点できる要素はありません。

総評

 現実的な目線で、自分が東サラ会員だったら最初に出資候補とするのがこの馬、ナイトオブイングランド22です!

 採点は80点。それなのに募集総額は下から3位となる1800万円。当然のようにCPはぶっちぎりの44.4。CPという表現だけだとわかりづらかったので、偏差値にしてみたら79.2!ちょっと凄まじい数値となりました。

 スピードタイプの父サンデーサイレンス系に、スタミナ豊かなドイツ牝馬という配合は、マンハッタンカフェを思わせる組み合わせで、父からスピード、母からスタミナを継いでくれることを狙っています。噛み合えば2400mをこなせる新しいタイプのイスラボニータ産駒の誕生が期待できます。狙いはオークスになりそうです。

 しかし逆に、父から乏しいスタミナ、母から遅いスピードを受け継いでしまった場合、どの距離もまったく走らない馬になるため、それは覚悟する必要があります。ダートで潰しが効く血統にも見えません。未勝利かオープンか、振れ幅が大きい予感がします。

 とはいえ、80点という数字はかんたんには出ませんし、コスパがあまりにも高いのはやはり魅力的です。イスラボニータは種牡馬としてまだ底を見せておらず、社台も力を入れていますので、ナイトオブイングランド22には期待します!

レッドジェノヴァ22

得点  80点(偏差値68.7)
CP  40.0(CP偏差値74.2)

採点

1 優先祖先(15)
 レッドジェノヴァ22の優先祖先は、サトノダイヤモンドの母マルペンサです。マルペンサはアルゼンチンの競走馬で、現役時代は芝とダート両方の中距離G1を勝ちました。早逝で4頭しか産駒を残せませんでしたが、実子のサトノダイヤモンドだけでなく、孫のドゥラエレーデもG1馬となり、これから一大ファミリーを築き上げていきそうな影響力があります。
 マルペンサの優先祖先は、さらにサザンヘイローにさかのぼることができそうです。サザンヘイローは、サンデーサイレンスとは異なるヘイロー系の種牡馬として、主にアルゼンチンで成功を収めました。
 日本ではサザンヘイロー産駒のモアザンレディが、父としてジャングロ、母父としてカフェファラオを輩出しており、馬場を問わない万能性を伝えています。
 これらのバックボーンにより、優先祖先は+15点としました。
 
2 基礎体力(15)
 
レッドジェノヴァ22の基礎体力は68.7と高水準にあり、+15点です。この馬も連戦やハードな調教に耐えうるタフネスを備えていると考えられます。
 母に流れる血は、ロベルト系のシンボリクリスエス、リファール系のホワイトマズル、ドイツの名牝系など、全体的に重めですので、やや晩成傾向に出るかもしれません。
 他の産駒のところでも触れましたが、こうしたことから、レッドジェノヴァ22もキャリアを重ねるごとに強くなる馬になるかもしれません。

3 クロス濃度(15)
 レッドジェノヴァ22はリファールのクロスを持っていますが、父方のクロス濃度が低く、+15点と高得点となりました。

4 中島式(0)
 
種付日は3月27日ですので加点はありません。
 
5 月のサイクル(20)
 3代に渡って理想的なサイクルで種付け
されており、+20点です。
 母レッドジェノヴァは、現役時代に京都大賞典でサトノダイヤモンドの2着に入った女傑です。自身の競争能力はもちろん、代々受け継がれた月のサイクルからしても、名牝となる素質は備えています。これから続く産駒にも注目すべきです。

6 出産時の母年齢(10)
 出産時の母年齢は8歳なので+10点です。初仔になりますが、それによる減点はしていません。

7 クロスメリット(5)
 
リファールクロスを持っているので+5点としました。
 
リファールは、ジャックルマロワ賞(芝1600)とフォレ賞(芝1400)を勝った名マイラーでしたが、父として歴代欧州最強馬と称えられるダンシングブレーヴを輩出したように、中距離における圧倒的な瞬発力を子孫に伝えると考えられます。
 残念ながら直系の種牡馬は絶えつつありますが、日本ではディープインパクトやハーツクライがリファールの血を内包しています。彼らの産駒たちが大活躍してきた近年の日本競馬の状況を見るに、今もなおリファールの影響力は大きいと思っています。
 ディープの孫世代は5代目にリファールがいますので、レッドジェノヴァ22のように、それを刺激することができると好ましいです。

8 フリー(0)
 特に加点できる要素はありません。

総評

 ナイトオブイングランド22に次ぐ高得点・高コスパのレッドジェノヴァ22は、2018年京都大賞典ワンツーの配合なんですよね!なんだかロマンを感じます。 

 父サトノダイヤモンドは、種牡馬として初年度からクラシックに産駒を送り込みましたが、どちらかというと奥手な傾向にあるのか、やや肩透かしに終わった感のある1年目でした。ただ、2年目以降は育成法も確立してくるはずで、どこかで巻き返しはあるはずです。

 レッドジェノヴァ22は、初仔とはいえ総額2000万円と安価ですが、母は牡馬混合G2の2着と、競争能力の裏付けはあります。さらに、3代の月のサイクルを持っており、繁殖に上がっても楽しめそうという点で、けっこうおもしろい馬だと思います。

 米国血統の割合がもう少し多いと好みでしたが、アルゼンチンやドイツといったマイナー国の血がスパイスとして入っており、案外こういうところから走る馬が出てくるかもしません。

おわりに

 以上、東京サラブレッドクラブの2023年度1歳馬募集の高得点の馬、4頭を取り上げました。
 
 できればもう何頭か紹介したかったのですが、東サラさんがいきなり「6/17から先着順で募集かける」と言い出したのと、52頭の採点をするのが思ったより大変だったので、ここまでで力尽きました。

 他のクラブもやりたいですが、実際にやるかどうかは未定です。もしやるとしたら、シルクかキャロットにしようかと思っています。

おまけ

 最初にも書きましたが、52頭全頭の採点結果と短評を、おまけとして200円で販売します。本文を読んで興味を持ちましたらぜひ買ってください!

 ただし、80点以上の馬はすでに本文で紹介しました。残り48頭は75点以下となります。なので、掘り出しものというか、コスパのいい馬を探すということならお役に立つかもしれません。

 なお、採点結果は個人の考えにもとづくものであり、ぶっちゃけ高かろうが低かろうが走る馬はまったくわかりません。今年のダービーでいうと、タスティエーラが70点、ソールオリエンスが60点でした。なのであくまでネタとして楽しんでもらえればと思います。

 エクセルで作成した画像形式となりますので、スマホだと見づらいかもしれません。返金はされませんので、間違って買わないようお願いします!

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