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DMMバヌーシー 2023年度1歳馬 出資検討会①


はじめに

 今年のセレクトセールが終わりました。バヌーシーがどんな馬を落札するか楽しみにしていましたが、いやーー今年はとにかく高い! 1億円超えの馬がぞろぞろ出るため、クラブとしては値段の折り合いがつかず、入札に苦労する様子をツイッターで呟いていました。

 それでも22年産を2頭、23年産を7頭落札。2日間のセールが終わり、8月からはいよいよ22年産1歳の募集が始まります。庭先取引の馬については詳細が分かりませんが、 ひとまず今判明しているラインナップの中で、どの馬に出資したいかを考えていきます!

出資戦略

 バヌーシーは分割口数が多く、低予算でも多数の馬に出資できるところが魅力です。しかし自分は、元々キャロットやシルクといった、400口・500口クラブに憧れていたこともあって、バヌーシーでも1/500以上の出資割合になるよう心掛けています(分割口数2000口の馬なら4口、分割口数4000口の馬なら8口)。

 年間予算は30万円を目安としています。すでに出資している馬の維持費込みですので、そうすると、だいたい馬代に回せるのは毎年12万円くらいになります。つまり、総額3000万円で分割口数2000口(一口あたり15,000円)の馬に、4口ずつ2頭に出資するのが基本方針です。1頭だけでいいなら、総額6000万円までの高額馬に手が届きます。
 
 こんな感じで、それほど出資できる頭数は多くないため、納得するまで厳選します。走る馬を引き当てたときのリターンを楽しみにしていますので、こういうスタイルになりました。

 バヌーシーに入会する前にあれこれと検討したことは、以下にまとめています。

出資確定

ファイナルドリーム22

 最初は、すでに出資済みのファイナルドリーム22についてです。この馬は、馬格が立派で毛づやも良く、シンプルにデキがいいです。そして、歩様がとても柔らかく、繋ぎには並ではないバネを感じました

 父ナダルはアメリカのダート馬ですが、この仔の繋ぎのバネ感は、おそらく母父のフランケルや、母が持つデインヒルの濃いクロスの影響でしょう。きっとに出ると思います。

 父と母父の名前だけ見ると、スピード過多のマイラーになりそうですが、血統の奥にはロベルト・ニジンスキー・レインボークエスト・ミルリーフといった、スタミナや底力を強化する血がいくつもあり、桜花賞からオークスまで充分対応できると思います。

 クロスは濃く見えますが、テシオ理論的に気になるのはヒズマジェスティのクロスだけで、ダンジグ・ミスプロ・ニジンスキー・ノーザンダンサーのクロスは全部デメリットが無効になるという、かなり興味深い配合ギミックが施されています。母ファイナルドリームは繁殖としてかなり優秀な予感がします。

 総額2400万円という価格設定は、父が未知の種牡馬、母が日本で未勝利という懸念を差し引いても、このデキならお買い得で、2勝すれば元を取れると判断しました!予算的にもぴったりです。

 今年のバヌーシーの募集馬では、個人的にはファイナルドリーム22一強です。皆さま対戦よろしくお願いします!!

(ᐡ`-ܫ•´ᐡ) ニヤリ

予想される即日満口馬

 ここからが本格的な出資検討会となります。馬の良し悪しはもちろん重要ですが、まずは即日満口になりそうな馬を予想し、募集が開始されたらすぐに出資する心の準備をしておきたいものです。

 昨年の即日満口馬は、レイデラルース(カンデラ21・総額3600万円)が募集から1時間もたずと人気を集めました。また、シンハナーダ(シンハディーパ21・総額6200万円)とベルウェザー(ヴィラ21・総額1800万円)が1日とちょっとで、実質当日中に満口となりました。このことから、バヌーシー民の趣味嗜好が想像できます。

 ①7000万円までの価格帯(安いにこしたことはない)
 ②わかりやすいセールスポイント(近親に重賞馬がいるなど)

 というのが人気の秘訣のようです。となると、やはりドゥラメンテのラストクロップ2頭は人気を集めるはずです。

リトルモンスター22

 即日満口が予想される1頭目は、父ドゥラメンテ、母父イントゥミスチーフという超良血の牡馬・リトルモンスター22です!!生産が社台Fというブランドつき!

 日本のトップサイアーとアメリカのトップサイアーの競演となるこの配合は、世界のどこを探してもこの馬しかいません。ドゥラメンテの荒々しい闘争心と、イントゥミスチーフのアメリカリーディングを制した圧倒的なスピードが噛み合ったらと考えると、ワクワクせざるを得ない組み合わせです。

 血統的に近いのは、大阪杯3着のアリーヴォです。父ドゥラメンテに母父ハーランズホリデー(イントゥミスチーフの父)で、母系にファッピアノの血が入っているところまで一緒です。

 母がストームキャット系ということで、距離適性はやや短かめに出ると思いますが、アリーヴォはドゥラメンテからトニービン由来のスタミナを補強しているようで、スピードとスタミナのバランスが取れました。リトルモンスター22も、アリーヴォくらい走ってくれれば大成功でしょう。

 母リトルモンスターは、ダートの短距離とはいえ3勝クラスまで勝ち上がった実力馬ですから、できれば母くらい走ってくれれば、なんとか回収できるのではないでしょうか。

 今年のセレクトセールでは、社台・ノーザンのドゥラメンテ牡馬には1億を超えるような値段がバンバンつきましたから、昨年のうちに税込6160万円で落札しておいたことは、割安感につながっています。

 リトルモンスター22は、ほぼ間違いなく当日中に満口になると思っています。2歳になった現況のサイズや歩様が気にならなければ、即出資を決断した方が後悔が少ないかもしれません。ただし、初仔なのでサイズには注意です。

 輝く金色のたてがみと、明るい栗毛が美しい馬で、緑のターフを走ったら絶対に映えます!

レインオンザデューン22

 続いては、父ドゥラメンテ、母父は欧州の怪物フランケルレインオンザデューン22です!!近親にアメリカG1馬のベラミーロードがいます。ベラミーロードといえば、バヌーシーおなじみのシスタリーラヴディープモンスターグランデスフィーダの母)の父になります。

 こちらは日本のトップサイアーに欧州のトップサイアーという組み合わせです。「アメリカでもヨーロッパでもお好きな方をどうぞ、何なら両方ともどうですか」とばかりに、血統傾向がまったく異なる2頭のドゥラメンテ産駒を用意したバヌーシーの戦略に震えます。

 ドゥラメンテ×フランケルの配合はレインオンザデューン22以外に3頭いて、レヴァンジルが3勝クラス、エバーハピネスが1勝クラス、もう1頭は中央でも地方でも未勝利です。ドゥラメンテ×サドラー系という大きなくくりで考えれば、タイトルホルダーという大成功例も生まれています。その他にも1、2勝している馬がちらほらいますので、相性は良さそうな組み合わせです。

 なお、当歳時の写真では寸胴な体形に見えました。テシオ理論的にはダンジグの形を引き継いでいるようで、距離は短めに出る予感がします。ドゥラメンテ×ダンジグ系のシャンパンカラーがNHKマイルCを勝っていますので、そういう馬になるかもしれません。

 生産は飛野牧場ということで社台系ではありませんが、ダービー馬・ロジャーバローズの故郷です。わずか数名の従業員しかいない小さな牧場ながら、良質な繁殖牝馬を積極的に導入して、ここ数年は生産者リーディングで安定して50位前後にいるやり手の牧場です。

 飛野牧場では育成まではおそらく手掛けていないと思いますので、レインオンザデューン22がどこで育成されたかは、出資に際して重要な要素になると思います。ロジャーバローズのようにノーザンFで育てられていたら、期待は大きく高まります。

 ただし、当歳時のセリではそこそこ暴れて落ち着かない様子を見せていました。ドゥラメンテ×フランケルで気のいい仔が出るはずもなく、同配合のレヴァンジルも気性難を抱えています。あれから1年経ち、レインオンザデューン22の気性面での成長を確認したいところです。

 母レインオンザデューンは未勝利馬ですが、税込4950万円という落札価格は、ドゥラメンテの牡馬にしては比較的リーズナブルで、コストパフォーマンス高く父の夢の続きを追うことができる1頭です。

モルガナイト22

 ツイッターで多くの人が出資表明をしているモルガナイト22も、早くに満口となりそうです。母モルガナイトは、重賞馬ブラックスピネルをはじめとして、産駒のほとんどが中央で2勝以上している、とても優秀な繁殖牝馬です。落札価格は税込6160千円と安くはありませんが、3勝クラスまで上がれば回収が見込める金額で、期待値からすれば妥当です。

 モルガナイトの一族には、パワーストーンの名前がつけられる傾向にあることから、家系図にはいくつもの美しい石が並べられています。この血統に出資するということは、色とりどりのビー玉をテーブルに広げ、その中からお気に入りのひとつを手に取る楽しみに似ているかもしれません。モルガナイト22もきっといい名前がつけられることでしょう。

 父サートゥルナーリアは、短距離王者ロードカナロア産駒ではありますが、日米オークスを制したシーザリオの影響を強く受けており、現役時代は中距離G1を2勝しています。そのため、産駒たちはクラシックを目指す王道路線での活躍を期待したいところです。

 シーザリオ種牡馬といえばエピファネイアが真っ先に頭に浮かびます。その産駒は直系祖先となるシンボリクリスエスにあまり似ず、瞬発力で後方から一気に差し切るような、バネのある競走馬を多く輩出しています。これはおそらくシーザリオから受け継がれた能力です。

 父がロードカナロアに変わったサートゥルナーリアは、シーザリオ由来のバネはそのままに、エピファネイアよりもさらにスピード溢れる産駒を多く生み、そのかわり適性距離はやや短くなると予想します。

 母父アグネスデジタルなので、ウマ娘勢としても楽しみが大きいです。ロードカナロアとアグネスデジタルの血が入ることになるので、エピファネイア産駒と異なり、ダートもこなせそうです。

 このように、父も母も優秀で、兄弟もよく走っているモルガナイト22は、ほとんど成功が約束されているように見えます。ただし、母がいくら名牝とはいえ、16歳と高齢出産の仔であることは頭の片隅に置いておきたいです。逆に言えば、それくらいしかケチをつけるところがありません。

 

ロスヴァイセ22

 人によってはここまで挙げた3頭よりも購買意欲が高いのではないでしょうか。今回のセールで落札したロスヴァイセ22も、早期の満口が予想される一頭です。母ロスヴァイセがキャロット所属だったこともあって、娘であるロスヴァイセ22に出資するために、キャロット民がバヌーシーに入会しようという民族大移動の動きもあるくらいです。
 
 バックボーンとしては、今年の日本ダービーで2番人気に推され、不運な疾病で星となったスキルヴィングの半妹です。あまりそこを推すとセールスポイントとしてはやりすぎになるので、宣伝の仕方にはバヌーシーのバランス感覚が試されます。

 兄弟は、スキルヴィング(父キタサンブラック)だけでなく、ヴァ―ンフリート(父リオンディーズ)も3勝クラスまで上がってきており、ロスヴァイセは父が異なっても活躍馬を出すことのできる優秀な繁殖です。

 ロスヴァイセ22の落札価格は税込6380万円ということで、牝馬としては高額な募集価格になることが予想されますが、3勝した上の兄たちと同じくらい走れば回収が見込めるため、やはり期待値からすれば妥当といえます。

 セールのオンラインカタログ動画を見る限りは、まだゆるゆるな感じで、仕上がりは遅そうです。サトノダイヤモンド産駒ですし、晩成傾向かもしれません。中長距離に向く胴長体形で、桜花賞よりはオークスを狙いたい馬です。

 繁殖に上がってもソニンク牝系の肌馬として、その産駒にも大きな期待が持てます。現役としてはその物語性で出資者を集め、繁殖入り後は優秀なファミリーラインの1頭として、走る産駒を産んでくれることでしょう。

 血統については軽くツイッターで触れました。

自分なら

 この4頭で気になる順は以下の通り。
  ①リトルモンスター22
  ②ロスヴァイセ22
  ③モルガナイト22
  ④レインオンザデューン22

 リトルモンスター22はドゥラメンテ×イントゥミスチーフという配合のレアさに惹かれているのと、出資を決めたファイナルドリーム22が牝馬なので、もう1頭はできれば牡馬にしたいと思っているためです。

 ロスヴァイセ22は、スキルヴィングの夢の続きという物語性が魅力ですし、兄弟の成績からすればこの仔も十分に走りそうです。また、自身の競争成績だけでなく、その産駒にも大きな期待が持てることから、将来バヌーシーが母優先制度を設けると予想するなら、今から押さえておきたい一頭です。

 モルガナイト22も兄弟の成績がよく、しかもシーザリオ種牡馬ということで、この4頭の中では一番出世しそうに見えます。回収率を重視するならこの仔でしょうか。

 レインオンザデューン22は、リトルモンスター22とどちらかですね。馬体や歩様を見て最終的に良いと思った方が出資候補になります。4頭の中では一番安く募集されそうで、できればこの仔のデキが良かったりすると嬉しいです。

 ただまあ、ファイナルドリーム22に出資したことで、手元の残り予算は総額換算で3600万円なので、4頭とも予算オーバーなんですよね・・・。惚れ込んだら何としてもお金は用意しますが、できればバヌーシーさん、今年も大型キャッシュバックキャンペーンをお願いします!!

つづく

 次回は、その他の馬について検討を進めていきます。


 ここまで読んでいただいてありがとうございます。皆さまに、いい仔との出会いがあることをお祈りします!

ʕ•ᴥ•ʔ♥


 このノートを楽しんでいただけましたら、ぜひ「スキ」を押していってください。次回のモチベーションになります。

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