オークス ラップグラフで予想!
はじめに
助手
今週は牝馬クラシックの二冠目、オークスです!桜花賞では、ステレンボッシュが阪神JFの借りをアスコリピチェーノに返す快勝!そのアスコリピチェーノは先日のNHKマイルカップで牡馬相手に2着と、ここまでの牝馬路線、この2頭の強さが目立ちます!
いぬたい
しかも、ステレンボッシュは血統的にもマイルより中距離向き。怖いよね。でも、距離が伸びてさらに良さそうな馬なら、まだ他にもいるよ。
助手
桜花賞の1600mから、2400mに一気に距離が伸びるオークスですから、適性を見極めたいですね!
ラップグラフ
いぬたい
10戦平均のラスト3Fが34.8。1着馬のラスト3Fの平均を計算したら約33.9だったので、オークスで勝つためには、レース上がりよりも1秒ほど速い末脚が必要という傾向がある。
助手
ひええ!かなりの切れを求められるんですね!
いぬたい
逆にいえば、それだけ差しが優勢ということだと思う。過去10年で、自身上がりとレース上がりが同じラップで勝ったのは、2017年のソウルスターリングだけ。この時は37.1-34.1という前有利の極端な後傾ラップで、ソウルスターリングは番手からの競馬だった。分析の観点からは外れ値と考えたい。
本命の考え方
助手
上がりの速さから、本命について何か傾向はありますか?
いぬたい
オークスの過去10年の1着馬の前走を調べてみたよ。
予想通り、前走で突き抜けて速い上がりを出している馬ばかりだった。オークス本命馬の前走の傾向をまとめるとこうかな。
・桜花賞で3着内もしくはG2以下で1着
・自身上がり34.0以下(良馬場の場合)
・自身上がりとレース上がりの差が0.6以上
助手
でも、この条件を満たすような強い馬は年に何頭も出てこなくないですか?そういう素質馬のデータを集めても、そりゃそうですよねーとしか思えません。
いぬたい
おもしろいのはここから。今年の出走馬のデータだよ。
助手
ええ!?桜花賞組の上がりが速すぎですよ!!
いぬたい
そう。今年の桜花賞は特にハイレベルで、ふりかえりでは「ここで好走できた馬は、これから大きな飛躍が期待できる」とまで書いた。そんな彼女たちの前走データがこれなんだ。ステレンボッシュ、ライトバック、スウィープフィートは、前走データ的には十分にオークス馬の資格があるといえる。そして別路線組からはアドマイヤベルとコガネノソラも、上がり34.0に迫る目覚ましい末脚で勝ち上がっている。こんなの他の年にはなかなか見られないよ。
助手
あれ?でもスウィープフィートは桜花賞4着だから、要件クリアしてないですよね?
いぬたい
まあそのへんは、桜花賞2着のアスコリピチェーノが不在だから、実質3着ということで。
助手
数字を細かく拾ってくるわりに、そういうところテキトーですね~。
穴馬の考え方
いぬたい
オークスの穴馬の傾向は、末脚の切れとは真逆で、しぶとく長くいい脚を使える先行馬が2、3着に粘り込んで穴を開けるパターンが多い。スタニングローズ、ウインマリリン、ウインマイティー、カレンブーケドールなんかがこれ。特に今年は、上位人気馬が揃って後方脚質だから、前の馬は立ち回り次第で出し抜けるかもしれない。
助手
2400m戦なので、前哨戦では見えてこなかった、スタミナというストロングポイントが生きるということですね!
いぬたい
ただし、このパターンの穴馬は前走で1着というのがほとんど。要は実力はあるけど、単にオークスの時点で人気に反映しなかったというだけ。
助手
先ほど挙げた馬たちは、その後にずいぶん出世してます。オークスを先行して3着以内になるなら、かなりの大物ということなんでしょうね!
いぬたい
それではいよいよ印の発表行くよー!
◎ライトバック
いぬたい
オークスの本命は、ステレンボッシュが超強力なのは承知で、桜花賞3着のライトバックにした。この馬の強みは、桜花賞で上がり最速だったように、とにかく末脚が鋭いところ。弱みはメンタルコントロールが難しくて、かかりやすいところ。
助手
かかりやすいとなると、距離延長は難しいんじゃないですか?
いぬたい
そう思って、普段は重視しない追い切り評価を、予想に取り入れてみた。
助手
それ、慣れないことして結局外すやつじゃないですか!で、調教の何を重視したんですか?
いぬたい
いつもは気合乗りを重視しているけど、今回は力を抜いて走っていたかを判断した。ライトバックは馬なりでもスピードある追い切りで、テンションが上がりかけそうなところだったけど、ぎりぎりで踏みとどまって、ちゃんとリラックスして走れたように見えた。これなら本命に据える価値はあると思ったよ。
助手
かからずに走れれば勝機ありですか。
いぬたい
それと血統面では、母父は短距離馬だけど、母系の底にシャーリーハイツとサドラーズウェルズがいるあたりに中距離適性がありそう。この2頭のは、タイトルホルダーやパンサラッサにも欧州的なスタミナを注入してるからね。
助手
血統面でも後押しありですね!
○ステレンボッシュ
いぬたい
エピファネイア、ルーラーシップ、ダンスインザダーク、ウインドインハーヘア。なんでこれで高速マイル戦の桜花賞を勝ったんだ?と思わせるほど、重厚な血統をしているのがステレンボッシュ。これまでのレースぶりも最終追切も落ち着き払っていて、距離が伸びていいのは間違いない。素直に考えたらこの馬が本命。
助手
出ました逆張り!
いぬたい
穴党だからね!でもちゃんと理由はあって、今回、ステレンボッシュは難しい立ち回りを要求されると思ってる。切れも粘りもある上級エピファネイア産駒ではあるけど、純粋なヨーイドンだとライトバックには勝てない。だから、ある程度は前で競馬をするか、後ろからの競馬になるなら、早めに上がっていくはず。
助手
早めに先頭に立って粘り込む。桜花賞もそんな競馬でした。
いぬたい
でも、先に前に行く分、ステレンボッシュはいい目標になる。その背中に照準を合わせて、ライトバックが東京の長い直線を追い込んでくるという筋書きだよ!
助手
ずいぶん自分に都合のいい展開を考えていますねーー。
いぬたい
それと、今回はステレンボッシュ自身の実力で人気を集めているだけでなく、鞍上は皐月賞を獲った戸崎騎手。道中のマークはがっちがちに厳しくなるんじゃないかな。NHKマイルCのアスコリピチェーノや、ヴィクトリアマイルのマスクトディーヴァのように、露骨にフタやカベをされてもおかしくない。
助手
そこをすべて振り切って勝つのがいいんじゃないですか!ステレンボッシュと戸崎騎手はきっとやってくれます!
▲アドマイヤベル
いぬたい
単穴にはアドマイヤベルを抜擢した。牝馬ながら1800より短い距離は使ったことがない典型的な中距離馬。その走りには父スワーヴリチャードというより、ハーツクライの影響が強い。つまり、トニービン的な持続性の高い末脚を持っているということ。この馬、血統が面白くて、母系にカラムーンがいるんだ。カラムーンはトニービンの父父でもあるから、擬似的ながらトニービンを強調しているんじゃないかと思ってる。
助手
トニービン持ちは東京巧者が多いですから、それが強調された血統は、オークスでこそ狙いたいということですね。
いぬたい
ステレンボッシュより前で競馬をして、それこそ2、3着に粘り込みそうな馬だと思ったよ。派手さはないけれども、古馬になってさらに走ってきそうなスケール感もある。もしかするとウインマリリンやカレンブーケドール級かも。
助手
今回で東京は4戦目。デビューも左回りの新潟ですから、当初からオークスに照準を絞っていた印象もあります。
いぬたい
うん。陣営の確信を持った使い方にも好感が持てる。現時点の実力的にはステレンボッシュに足りないのはわかるけど、東京経験・距離経験・血統背景・マークの薄さなんかを総合すると、穴党としては楽しみな1頭だね。
助手
人気薄の激走を期待しましょう!
△スウィープフィート
いぬたい
悩んだ末に、スウィープフィートの印はここまでにした。
助手
桜花賞であれだけ褒めてたのに!
いぬたい
2400はこなせると思うけど、おそらく距離は伸びていいタイプではない。上位に置いたライトバック、ステレンボッシュ、アドマイヤベルは1800の経験があるけれども、スウィープフィートはマイルまでしか経験がないこと。そして血統を見ても、欧州的なスタミナを供給する血が少し足りないのが気になった。
助手
実力は認めつつも、経験と血統面から印を落としたということですか。
いぬたい
でも怖い馬だよ。末脚の鋭さはライトバックと同等。鞍上が、東京2400の勝ち方を良く知っている武豊というのもポイントが高い。桜花賞でも先を見据えた位置取りで、馬に自分の好みのリズムを教え込んでいたように見えた。ちょうど、ドウデュースの皐月賞みたいだった。
助手
ドウデュースは皐月賞3着から、その後ダービーで1着でした。そういえば、スウィープフィートの枠順が、ダービーのドウデュースと同じ7枠13番ということで話題になっています。
いぬたい
サインはまったく気にしないから、それは予想に反映させてないけど、縁起はよさそうではある。
助手
本音では私、スウィープフィートに勝ってほしいんですよー。アイドルホースぬいぐるみ欲しいです!
いぬたい
もともと華のある馬だから、これで勝ち切るようだと一躍スターホースだね。その扉を開いてくれるかどうか見守ろうか。
助手
縁起を担いで、明日の朝はオムレツ焼きます!
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