2023.5月中池袋ミカド劇場

休業に入られる浅井ひなみさんの、関東での活動の締め括りとなる池袋ミカド劇場へお邪魔した。私にとっては休業前の浅井さんを拝見する最後の日となる。

香盤順は、
1:山咲ミミさん
2:目黒あいらさん
3:永瀬ゆらさん
4:恋沼あおさん
5:浅井ひなみさん
6:上野綾さん

香盤全体は、テクニカルな表現力やスキルを持つ踊り子さんが集まった印象を受け、一日中色々なジャンルの映画を何本も見続けたような満足感に満たされた。

浅井さんのステージは、1周年演目の「恋しちゃいなタウン」、直近のバースデー演目である「ハンバーガー」、引退された踊り子さんから受け継いだ和装の演目「with」で構成されていた。

1周年演目は久し振りに拝見し、私が浅井さんを知った頃の記憶が呼び起こされた。
当初は笑顔で元気に楽しそうに踊られる若手の踊り子さんと言う印象が強かったが、2周年演目を拝見してから印象がやや変わり、更にその後、別の演目を拝見して、浅井さんの表現力の高さと幅広さを確信し、意識してステージを追うようになり、現在に至っている。

そうして浅井さんのステージを追う内に、eyeさんが浅井さんの振り付けを担当されていることや、恋沼あおさんや新井見枝香さんとの仲の良さを知るようになった。

その恋沼さんは、浅井さんの三周年記念で共演した時に披露された「yell」という演目を今回も出されていた。
「yell」は、恋沼さんの持つ世界観はそのままに、音や小道具や構成から、浅井さんに向けて想いを伝えているように感じる素敵な演目である。

恋沼さんのステージは、どの演目もブレない印象が強い。しかし、この日は恋沼さんの気持ちが、こぼれるような瞬間がステージ中に垣間見え、そこから浅井さんに対する想いの強さがより伝わってくる気がした。

この日の場内は大変混み合っていた。
上野綾さんはステージ後も積極的に場を仕切り、進行を助け、最終日の4回目では浅井さんをトリにするよう、香盤順の変更を申し出ていた。
また、出番を終えても劇場へ残り、浅井さんの関東最後のステージを見届け、ステージ後に抱擁する永瀬ゆらさんの姿も目にした。

各踊り子さんのステージから伝わる感動に加え、浅井さんを取り巻く様々な場面で垣間見た生の感情や、それぞれの踊り子さんの人となりが重なった空間は、初めて体験するとても素敵なものだった。

私は浅井さんのステージから色々なものを感じ、自分の生活や人生の糧にさせてもらってきた。

ライブシアター栗橋で初めて拝見した浅井さんの三周年作の「believe」は、人生の浮き沈みにも溺れる事なく、力強く舞い、乗りこなすような印象を受けた。
浅井さんから前向きに生きる糧を貰ってきた身としては、色々な人を勇気付けてきたであろう浅井さんの中に、「believe」のステージで演じられたような人としての強さを、演技ではなく現実でも兼ね備えているように勝手ながら感じている。そしてそれは、浅井さんのステージから感じられる説得力でもあり、この日の浅井さんを取り巻く素敵な状況が作り出された要因でもある気がする。

重ねてになるが、私はこれまで浅井さんのステージからポジティブなエネルギーを貰ってきた。だからこそ、笑顔で見送りたいと思い、それをしっかりと遂行することができた。なので、次は再び笑顔でお迎えできるように、休業期間中もブレずに、自分の人生をより良くするために努め、しっかりとお迎えできるように余裕を作る。

最後に。
浅井さんも恋沼さんもとても立派に香盤を務められ、素敵な瞬間を見せて頂きました。ありがとうございます。

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