見出し画像

よくわかる一歩先のトリマーの今後

数人のトリマーの方から「将来のキャリアイメージについて悩んでいます、しゃんぷーや(野間)さんの意見が聞きたいです」というようなお話しをぽろぽろと頂くのですがこの数年は「まぁ、好きに生きたらいいんじゃない?」という答え方をしていた。



「こういうことがしたい」という相談には「じゃあ自分でやったらいんじゃない?」と答えていた。



ぼくの弱いところでもあるのですが、自分の介入によってそのヒトの人生が変わることが怖い。



端的に言えば生活が良くなるか悪くなるかはそのヒトしだいなのだけれど、ぼくの一言によって良くなってもぼくのアドバイスのおかげと思えないし、悪くなったときにぼくのせいだなと自分を責めるような気がして、あまり深い相談には乗らないようにしている。



とはいえこの数年、無自覚に他人をあおりひたすら背中を押すスタイルで(なんだか人生狂わされてそうだな…)というヒトを見る機会が増えたので、一度ぼくなりの答えをここに書いておこうと思っています。誰かの参考になれば幸いです。




ぼくは現在、自分の会社の代表でもあるし、株式会社OneVET(動物病院2院、トリミングサロン3施設)の外部取締役に就任したり、大学で研究をしたりしています。もっと昔から言えば独立開業し、カットコンテストでも結果を出しているし、数年前に自ら退いたけれど、講師業でもある程度の結果を残したように思う。岡山トリマーじゃけんという地域のトリマーグループの副代表でもある。



加えてメーカー業もやっている。県知事の表彰も受けた。学会発表は2件、論文は一報。半年以内には二報目がアクセプトされるといいな…といった段階だ。



こう並べてみると日本のトリマーの中で唯一と言っていいくらいあらゆる経験をしている。加えて全ての環境である程度の結果を出してきた自負がある



なので、おそらくぼくに質問をしている方に期待されているのは、「あなたは今のトリミング業界をどう見るか?今後のトリミング業界はどうなっていくのか?どうすれば生き残れるか?」という観点での答えだろう。



確かに現状トリミング業界のどこを見渡してもキャリアについて深く考察をしているヒトが見当たらないのもちょっと問題かもしれない…と思ってキーボードをカタカタと叩くこととする。



これは「独立はいいぞ」とか「フリーはいいぞ」とか「雇われがいいぞ」というような話しではない。働き方はどうだっていいのだ。



キャリアを築くためには「お金を出してくれるヒトに便利な存在になる」ことが必須条件で、それがお客様だろうが上司だろうが他社の有力者だろうが変わらない。働き方/場所はあくまで金を払う側の検討条件で必須条件ではない


ここから先は

7,527字 / 4画像

¥ 1,000

取材費や研究費に使わせて頂きます。おなかがすいたらぼくの晩ごはんがアップグレードします。