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試作失敗!?コオロギを使用した「犬のおやつ」について

こんにちは、株式会社ヴェニール 代表の石隈です。
今回は久しぶりに「犬のおやつ」について書いてみようと思いますが、
ちょっと特殊なテーマ「昆虫食」なので、
虫嫌いな方などはスルーしていただいた方が
宜しいかもしれません、悪しからず。


昆虫食について

皆さま、「昆虫食」について
どこまでご存知でしょうか?
私は普段から料理が好きで、
もちろん食べることも好きです。
新しいグルメに関しても貪欲な方だと思います。
そんな私にとって「昆虫食」は
ちょっと変わった魚料理などと同等”のイメージで捉えてます。

実際「未知の味」や「食感」を味わいたいという
願望もあり、以前より興味がありました。
(ただワーム系の柔らかいのは
ちょっと抵抗があります)
書店ではこんな本も読んだりしてました(笑)

※身近な虫の味やオススメの調理方法などが載っていて面白いです。

「ヨーロッパイエコオロギ」との出会い

先月、九州でクライミングジムを経営されている
I社長より「石隈さん、コオロギに興味ないですか?」と
声をかけていただき、コオロギを養殖されているファームの会社さまをご紹介いただきました。
(現時点ではコオロギを使用した製品を開発出来ていないので会社さまのお名前は伏せておきます)

ご来社いただき、コオロギの養殖に関する
様々なお話を伺いました。

虫といえど食用なので完全にクリーンな
環境で養殖されており、衛生面など全く問題がなく
製品化されている物としては、
・ホール(姿)
・パウダー

で、すでにしっかりと乾燥されているので
見た目的にもそこまで気になりませんでした。

コオロギの味や食感について

後日、製品試作用のサンプルを提供いただき
スタッフ達と試食しました。
この「ヨーロッパイエコオロギ」は
EU内で食用として許可されている唯一のコオロギ
とのこと。

おそらく皆さまの想像されている
身近な草むらにいる様なコオロギではなく
かなり小型なコオロギです。
(全長2cmない位)

それでは実食。

・味

エビやカニの様な甲殻系の風味 + ナッツの様な味

・食感

中身はあまりつまっていない感じで
乾燥した小エビをかじった様な食感

う〜ん、、
好んで何個も食べたい!とは
なりませんでしたが、皆いちように
「普通に食べられる」といった感想でした。

試作失敗!?コオロギを使用した「犬のおやつ」

さっそくこのコオロギを使用して
犬のおやつ作りに取り掛かりました。

まずはシンプルに「コオロギせんべい」。
コオロギせんべいといえば、
人用として無印良品さんでも製品化されていますが、
ウチは「犬の無添加おやつ屋」です。

食塩などの味はもちろんのこと、
小麦粉や馬鈴薯でん粉などの“つなぎ”も使用せず
コオロギのみを使用し、せんべいとして仕上げたい!
と、試作をおこないました。

結果は、、失敗。

個体が小さいことと、繊維的にからみあわず粉々になってしまいました(画像は加工してます)

次回は別の形状や
異素材との組み合わせなどを
試してみたいと思います。

どんな素材でもメリット・デメリットがある

実際、人用でも昆虫食には賛否両論あって
偏見も多く、そのあたりも加味すると
犬のおやつ用としてコオロギを使用するには
現状ではデメリットの方が強いのかもしれません。

・メリット

  • 豊富なタンパク質、栄養素を多く含んでいる

  • 養殖が進めば素材として安定供給が出来る

  • コオロギの餌を犬好みに変える事で嗜好性を上げられる可能性がある

・デメリット

  • そもそもの需要が低い

  • 見た目(パウダー等にする事で解決)

  • 昆虫というイメージ(安全性、衛生面など)

  • キチン系のアレルギー

  • 素材として高価

試作していて一番のデメリット(懸念点)は
「異物混入」の可能性でした。

例えば同じ現場で別の素材のおやつを作っていた際に
たまたまコオロギの足が袋の端に
ついてしまった場合など、
その商品をお買い上げいただいたお客様が
虫の足が袋に入っているんだけど!
と、異物混入を指摘される可能性が
大いにあるかと思いました。

ただ、これらはパウダー状に加工する事で
見た目上は解決するかもしれませんが
やはり課題は多くありそうです。

新しい素材へのチャレンジは続けたい

そもそも「なぜ昆虫食で犬のおやつを作るのか?」という点。答えは単純で「興味があるから」です(笑)

もちろん、まだまだエビデンスが
必要だと思いますが、
食用のコオロギを与えたワンちゃんの歩行が
スムーズになった!?元気になった!?といった話を
耳にしたりすると試してみたくなるのです。

新しいチャレンジを続けていく事で
今までにない物、事が生まれると信じてます。

しかしながら、
製品化への道のりは長そうですが
試作のチャンスをいただきました
I社長、H社の皆さま、ありがとうございます。

ここまで読んでいただいた
方にも感謝でございます。
ではまた!

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