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For a compassionate world. 乾 将崇。仏教者。インド・チベッ…

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For a compassionate world. 乾 将崇。仏教者。インド・チベット密教を東京大学インド哲学仏教学研究室で勉強中。蔵名 ངག་དབང་བཟང་པོ། More info: https://linktr.ee/inuimasataka

最近の記事

身体の感触!そして、生き方としての तस्य लोपः (१.३.९.)

1.書かれたものは波を立てよ!技術が私たちに見せてくれるもの 今日、技術が持つ意味は地域を超えて共通する側面をより強く持ちます。あらゆる地域性が一つの技術の出現に飲み込まれていくようです。技術の受容のされ方が諸々の地域において違うことを認めたとしても、技術が地域を超えて生活を規定していることは間違いありません。私たちが全球化を考えるときに、技術の問題を切り離して考えることはできません。 さて、技術に対する考察に関して、人は時として新しい技術に対して疑念を持ちます。しかし、

    • さようなら駒場たち:四度加行と他の小さなブレークスルー

      さようなら、駒場たち別れを告げること 別れを告げるということは、軽さとそして重みによって語られるかもしれない。別れを告げることの軽さは、あるいはその重みは、いずれにせよ別れに伴う重量感の変化を私たちに伝えている。 そして、別れを告げるという言葉自体の持つ意味についてもそれは考察を促すだろう。別れることと別れを告げることの間にあるもの、それは決して告げるという動詞のみには還元されないだろうし、別れるという動詞の意味が全く別だという考えにも至らないだろう。 いずれにせよ、私

      • タイ僧院逗留:律の実践とデジタル人文学を垣間見る

        タイ僧院滞在の経緯私が東京大学に入学したのが2022年だったのですが、その際初めて受けた仏教らしい授業が、下田正弘先生のオムニバス型の1年間続く最終講義シリーズだったのです。それは大学院科目で、入学したての学部1年生には理解し難いものでした。まず、講義で扱われている内容もそうなのですが、その内容についてそもそもなぜそこまで議論が行われているのか、意味が分からないという状態なのです。実にもやもやした感覚をもっていました。そして、そこから1年経った今でも、あの授業を思い出すと、意

        • ご挨拶 : 21世紀に生きる仏教者としての責務と貢献

          はじめに三宝に帰依いたします。 この度、2023年10月2日に、note 記事を始めることにいたしました。乾 将崇(いぬい・まさたか)です。 さて、note 記事で書こうと考えている内容は、主に仏教のこと、特にチベット仏教のこと、そして趣味的な取材記事や随筆のようなものです。まずは、自分個人の備忘録といった形になると思います。とはいえ、将来的には有意義な記事を書きたいと思います。記事の中には、すでに正式にどこかで発表したものを加筆・修正して掲載するかもしれません。 この

        身体の感触!そして、生き方としての तस्य लोपः (१.३.९.)