広告の効果はいつ出るのか?

広告を出したら期待するのは効果ですが、その効果が出るのはいつ頃なのでしょうか?期待外れな答えかもしれませんが、今回は一度の広告で結果を出そうと思うのは少し虫が良すぎるかもしれないというお話です。

懸命になって覚えようとしたことでさえ、忘れてしまうのが人間です。例えば、子供の勉強に関しても同じことを感じます。間違えた問題を復習し、正しい解答を覚えたと思っても、また同じ間違をしてしまうことが良くありますよね。覚えないといけない事でも繰り返し、繰り返し、復習をして、ようやく身に付けていくものです。

一方、一度見た広告の情報は忘れてしまえば、それで終わりです。特にこれまでの生活に特に支障を来すこともありません。つまり広告は覚えなくても良い情報なのです。

私たちはスマホ、テレビ、パソコン、新聞、雑誌、町の看板、電車の中の広告など、家の中や街中で数多くの情報に触れて生活しています。現代では、江戸時代の一生分の情報量に1日で触れているとも言われています。ただ生活しているだけで、次から次へと新たな情報が降り注いでくる状態です。人間の記憶力には限界がありますので、先にあった情報は、後から入ってくる情報でどんどん塗り替えられていきます。残念ながら、そんな状態では一度触れた広告で「良いな」と思っても、行動まで繋がらず、忘れ去られていることがほとんどです。

しかし、諦めることはありません。広告も勉強と同じで2回目、3回目と繰り返すことで成果が上がり易くなっていきます。2回目以降の広告で再び接触出来れば、「そういえば、前も見たな・・・。やっぱり良いな」と思い出させるリマインダー効果が期待できます。さらに、それ以外の優れた効果として「ザイアンスの法則」と「パラレリズム」という考えがあります。「ザイアンスの法則」とは単純接触効果とも言われる法則です。初めのうちは興味がなかったり、苦手だったりしたものも、繰り返し接すると好意度や印象が高まるという効果です。同じ人でも、初対面の時より、複数回、会っていくと信用度が増し、信頼関係が生まれていくことが証明されています。また「パラレリズム」とは絵画理論の1つで、平行主義とも言われるスイスのホドラーという画家独自の理論です。水面に移る空や山などを絵画の中で類似する形態にして、平行かつ一定の規律で反復を行うことで、伝えたいイメージを印象づけようと試みました。

繰り返し・反復の効果は、信頼度や印象を増加させることです。広告も同じで、1回目より、2回目、3回目と目や耳などに触れるうちに、信頼度と印象が増していきます。信頼度が増えると、当然、広告に対する行動のハードルも低くなりますので、反響が出やすくなっていきます。人は知らないお店より、信頼度が高いお店を選びますので、競合よりも優位な立場も形成されていくでしょう。

多くの企業がSNSやブログ、ホームページを活用していますが、継続して情報を発信することで、何度も接触してもらうことを期待しています。その中で、信頼関係を築き、最終的にその企業や商品を選んでもらうことを目的としている点は広告と全く同じです。広告に限らずどんな情報でも、1回よりも、2回、3回と接触を増やしていくことが、結果を出す秘訣です。広告にしても、勉強にしても、何事も1度限りでなく、努力の継続が大切と言うことですね。

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