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生活を見直すために、6月から長野に住んでいます。

久しぶりに近況報告のnoteを書いたら、心情の吐露と近況報告が7:3になりました。心の七三分け……落ち込んでるとかじゃなく静かに振り返っている感じなので、そのつもりで読んでもらえたら喜びます

自分は周りくどい工程が好きな人間で、何かをするために、別の何かをきっかけにしたりします。

「自分はこれから少しだけ、こういう形の自分になる」と気持ちを切り替えるためにいつも「その手前にやるアクション」が必要で。何か大きな動きをするときにはいつも何かを自分に期待している気がする。

“住む場所を変える”ということも、自分にとって大きなアクションで。今回に関しては「自分の生活を見直したい」という気持ちから、長野に住んでみることを決めました。

2023年の6月頭に東京から引っ越して、長野に住んでいます。この2ヶ月は、月の4分の1くらい東京に滞在する…みたいなことをしてので、仕事場や飲み会で会うみんなには「なんか引っ越したって聞いたわりに、いつでもおるな」と思われているかもしれないけれど…いま帰る家は長野にあります。


年間600万人くらいの観光客が訪れる「善光寺」や、美しい野尻湖、周囲を囲む北アルプスの山々……のある、長野市にいます。

東京で編集とライターの仕事をして3年間とすこし、そのあいだにいろんな土地に行って、ローカルの課題やそれに向き合う人たちを取材してきました。

長野に住んでみよう、と思った理由のひとつには、そうして出会ってきたローカルで活動する人たちとは違って、自分は大阪や東京みたいな大きな都市の中でしか暮らしたことがないな……それでは、知らないことがあまりにも多いな、という漠然とした違和感を覚えたから。

これまで、人の営みや生活、そこにひもづく土地と歴史を取材したい……と思って、多くの人からそういう話を聞かせてもらってきました。

なのにどこか、自分の日常となると二の次で、自分の暮らしの周りに何があるかをきちんと自分で選び取っていく……ということをできていなかったように思います。

「自己犠牲」とか「仕事人間」みたいな話では全くなく、どこか自分の存在を軽く扱ってしまっていた気がする。

最近はじめて人に話すようになったのですが、誰かと一緒にいたり話している時間には「自分」がいるけれど、自分一人の時間のなかにある自分が自分なのかイマイチピンとこないな……?みたいな感覚があって。

「人と一緒にいるときの自分が好きだな〜」というポジティブな感覚もあるし、そもそも人と話すことが好きなので「ああ、いまこの時のこの人に、この一言を伝えられてよかったなー!」みたいなことをいつも思う。その一方で、「ひとりのときの自分も好きでいられるほうがぜったいに健全では…?」と思えるようになってきた。

そういう日常と自分を見直すために、生活の環境を変えてみようとしています。自分の暮らしをきちんと見直したい。食べるために料理をすること、部屋に必要な機能をちゃんとつくること、行ったことのない場所にいくこと、その記録と心の動きを自分のためにつけておくこと……きちんと、自分自身の生活をコントロールして楽しむ、ということをしてみようと思います。

じつは、引っ越す先をしばらく悩んでいました。東京のどこか暮らしやすそうな街に引っ越してみるか、お世話になっている人たちがたくさんいる、宮城県石巻市に住んでみるか、長野に住んでみるか。

東京で物件を見てみたり、長野にも石巻にも何日かずつ滞在してみたりしながら考えて、長野に住んでみることにしました。(石巻のみなさんにも、本当にお世話になりました。)

大きく言ってしまえば、長野暮らしを決めた理由は「長野に何度も来たことがあって、土地として好きになってきていたから」でした。いま所属しているHuuuuという会社のオフィスがあること、イベントや飲み会で会っていた気の知れた人たちがいること、山並みの見える町中からの景色が、地元に少し似ていること、移住支援の動きがたくさんあることを仕事で知っていたこと……これまで触れてきたそういう物事に、安心感を感じていたことが理由なんだと思います。

会社との距離は変化するもので、9月・10月からは関わり方も変わる予定です。なのでこの長野行きはごく個人的な、自分の生活について考えるための引っ越しでした。

「編集者には実践が必要」という先輩たちの言葉を頭では理解していたつもりでも、あんまりできていなかった。住む場所が変わったり、立場が変わったりすることで「やらないと生きていけないこと」や「やったほうが自分の人生を前に進められること」を考えざるをえなくなっていて、ちゃんと向き合う怖さと同時に、そもそもそういうことを考えるために4年前に大阪から出てきたはずだ、と再起するような気持ちもあります。

長野では、どの道を歩いても建物の合間から山の稜線が見える。遠くの大きな生き物を見かけたようで嬉しくなる、好きな風景です

「あたらしい土地に住んでみる」へのワクワクは、越して2ヶ月経ったいまでもたくさんあります。コミュニティにどこまで入って行けるかはわからないけれど、住みながら長野という土地を知ったり、長野という土地を通して他の土地に触れたときに、知れることが増えるような気がしています。

住んでいる土地が変われば行動範囲も変わるはずで、素敵なお店や飲み屋さんの多い城下町・松本市、商店街があっていい映画館もある上田市、湖のほとりにさまざまなものづくりの人たちが暮らす諏訪市、にも行きやすい。それに、新潟県、群馬県にも行きやすくなりました。

「いろんな土地に行きたい」というのは変わらず、自分らしい生活を作れるようになれば…と思います。

長々と書いてしまったけれど、ここまで読んでくれた人にもう少しだけ話したいのは

● しばらく長野に暮らして、自分の生活を見直してみます。見直すなかで知った大好きな場所を案内するので、ぜひ遊びにきてください。

●東京にもほぼ毎月行きます、ぜひこれからも一緒に仕事をしたり、一緒に遊んだりしてください

です。

結局最後には「誰かと一緒にいるのが好き」が出てしまっているけれど、そういう自分の性質も含めて、自分のことを無視しない時間を過ごせるようにしたい。この土地に住んでみたから書けるようになった文章、を増やしていきたいな








追伸ですが、長野はとても楽しいところです。オフィスのビル1階には、空き家レスキューで発掘された古材・古道具を売るお店があって、ここで家具を揃えていい部屋にするぞ…という楽しみがあるし


嬉しいことに、もう何人かの友人が長野に訪ねてきてくれて、案内をしたりしました。めちゃくちゃ歩き回るので、夏に付き合わせるのは悪い気もするけれど…お盆を過ぎたら涼しくなるらしいから、ぜひそのあたりで遊びにきてください。


車で20~30分も移動すれば、もう大自然のなかにもいける。まだまだ、長野の数十分の一も楽しみ方も知らないのかも………知りたいことが、たくさんあるな……


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