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天皇制について

皇位継承に伴い令和へと時代が移ったことで、
天皇制に詳しくない私も、「安定的皇位継承」という言葉を
聞く機会が増えたと感じております。

そもそも安定的皇位継承とは何なのかというお話、
並びに「女系天皇」はなぜ否定されるのかというお話、
個人的な所感を述べたいと思います。

安定的皇位継承とは?

そもそも「安定的皇位継承」とは何なのか。
これは天皇家に限らず
一般国民の皆様でも話題に上がったことがあるかもしれませんが、
簡単に言ってしまえば「跡継ぎが居て家系が続く」意味だと思われます。

衆議院選挙などでも争点に挙げられたように、現在の婚姻制度では
「夫婦別姓」が認められておらず、法律上の夫婦は必ず同性です。
そして多くの場合は夫側の名字に妻の名字が変わることが多いため、
「跡継ぎ=息子」となるのが一般的と考えられます。
これにより、次世代まで家系をつなげる一般的な方法としては
「夫婦の間に男子を授かる」が慣例となっています。
(無論、お婿様を迎えることもあるでしょう。)

なぜ愛子様の皇位継承が認められない?

仮に愛子様が天皇陛下となられる場合、その子へと皇位継承することで
「女系天皇」が誕生することになります。

現在のルール(旧憲法など古代から続く)では、
皇位継承をされる皇族は「男系の血を受け継ぐ」必要があります。

理由として、性染色体・血統のお話が出てくることになります。
(※天皇の子が女性だった場合、
孫以降にその血統が受け継がれるとは限らなくなる。)

よって、愛子様は現天皇陛下の血統を受け継ぐものの、
愛子様の子へとその血統が継がれるとは限らない」ため
女系天皇は認められていないということになります。

個人的な所感

女系天皇を認めるべきか否かについては様々な意見があると思いますが、
個人的には認めてもよいであろうと思っています。

前述の通り、血統を継ぐという意味では
男系皇族が継承する意義も科学的にわかっています。
それに賛成する意見が存在する事自体は間違いではないでしょう。

しかし、根本的にその科学的知見は古代にはないものであり、
古代から同じルールが続いているルーツにはなりえません。

初代天皇から二代目へと皇位継承を行う際、男系になった理由が
「染色体」なわけがないのです。

結果的に男系で一貫された理由は、当時に定義された慣例です。
(※そこにどんな理由があるかは知りません。専門的なサイトでも探してね)

染色体遺伝の科学的知見は事実であり、血統を重視するならば
男系で一貫することは正しいと言えます。
しかし、それは「血統を受け継ぐことが正義」という理由にはなりません。

皇族に限らず、男子が生まれなければ家系は途絶えます。
実に日本国民であること以前に「人類」として自然なことでもある。
ある意味人間らしいと言えましょう。

現在の天皇は「日本国民の象徴」と位置づけられます。
日本国民であり、当然のことながら人間です。
この女系天皇を認めることによって、天皇陛下が日本国民としてはもちろん
「人間の自然な姿」を表す象徴と見ることもできるかもしれない。

家系を途絶えさせないように男子を授かりたいというご家庭は
現代でも存在することでしょう。
しかし、血統を重視するのか否かは人それぞれ考えがあっていい。

女系天皇を絶対とは思っていませんが、女系天皇を拒否する理由は
僕にとって見れば見当たらないということです。

余談

3年前、祖父が他界しました。
祖父の実子は私から見て母、叔母にあたり、男性は居ません。

私が生まれてしばらくし両親は離婚し、
それ以来私は母子家庭にて育っています。
よって、祖父と私は同性でありつつ、染色体を継いでいるかは不明です。
祖父の懐の深さが私には受け継がれていない気もしてなりません。

祖父はそんな私へこれでもかと愛情を注ぎ、時に背中を見せ
時に正面から向き合い、今の自分が居ます。
決して古い慣例にとらわれず、かと言って新しい物事を全て良しとはせず
本当に正しいこととは何なのか、それをずっと熟考し、実践した人。
個人的にはそう思っており、今の自分の礎になっている。

私が血統を重視しないというのは、
祖父が示した信念からくるものかもしれない。

血縁ではなく、生きとし生ける者との縁を駄にせず、思いやりを示した。
実の息子を授からなかったことを残念がったかどうかはわかりませんが、
それよりも大切だと思うものを、生涯を通じて教えてくれたように思う。

ヒトの遺伝には、まだ科学で解明されていない不思議な力が
隠されているのではないかと感じることもあります。
それを知る神様がいるのであれば「まだ男系とか言っとるwww」って
笑われているかもしれない。 その逆も然りかもしれません。

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