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結局Wi-Fiルーターってどう選ぶん?

新型コロナウイルスが流行ったことにより、仕事でも飲み会でもお茶会でもリモートになったという読者がこの一年で多くなったのではないでしょうか?

そうなるとどうしても避けて通れないのが「PC・スマホ」の性能見直しや
「Wi-Fi環境」の見直です。

実際のところ、リモートワークにおいては「シンクライアントシステム」の活用が一般的に多いためPCの情報処理スペック自体はあまり問題にならないと思いますが(といってもWindows10使えよ?)、スマホやタブレットでテレビ会議をするとなるとWi-Fiの環境見直しは命題です。
Wi-Fi繋がりにくいからクビとかの時代になったらホント洒落にならない。(就活生の間ではオンライン面接が増え結構問題になったらしい。)

そんなわけで、今後恒常的にリモートワークになった場合、いよいよWi-Fiの環境見直さないと「仕事する気ねぇなあいつ」といわれたらマジでやばい!と思っている読者のためにちょいと記事を書いてみることにします。
(できるだけ内容を絞っているため、とりあえず安定してつながれば何でもいい前提で記述していくため予めご了承願います。
特定のスマート家電などを利用する場合はその家電メーカーに相談して決めるのが良いでしょう。)

最初にメーカーから選ぶ・・・やめとけ←

ルーターに限らないが、コンピューター製品を選ぶときにメーカー選びから入ろうとする人が多いのでは無いでしょうか?やめておきましょう。

そもそもWi-Fiのことがよくわからなくてこの記事を読みに来たのであれば、メーカーが違うと製品の何が違うのか?など知る由もないのです。
「国産だから安心!」という声をよく聞きますが、そもそもコンピューターのシステムもWi-Fiの規格も日本で作られたものではないから安心して絶望してください。

じゃあどうやって選ぶんだ?

まずは規格くらい知っておこう。

基本的に現代のWi-Fiでは11acが主流になっていることだと思います。
もしかなり前のルーター(特に5,6年以上前の機種)を利用しているなら
メーカーに聞くなり、ホームページで仕様表を確認してみましょう。
11ac未対応で11nまでしか対応していないなら買い替えがおすすめです。

ストリーム数が鍵

ズバリ鍵になるのは「ストリーム数」でしょう。
最新リンゴ電話を買ったばかりで
11axを利用する場合は性能に問題はないであろうから割愛しますが、
11acを利用する場合、製品の主な違いを挙げるとしたらこのストリーム数、すなわちアンテナの本数の違いと言ってもそれほど差し支えはないと考えます。

ここで伝えたいことはストリーム数が多くなることで「速度が上がるから良い」ということではないのでご注意ください。

ストリーム数が多くて改善されるのは同時通信台数

ストリーム数が多い=アンテナの本数が多いことは既述のとおりです。
アンテナが多いことで真に得られるメリットは同時通信台数だと思ってください。
同時に接続できる台数はどのルーターでもさほど変わらず、4,5台繋いでも接続自体はできますが、ストリーム数が少なくアンテナの本数が少ない場合、端末が行う通信は順番待ちになってしまいます。
最近ではストリーム数が多く、その分だけ同時に通信ができるMU-MIMO対応機種が普及しているため、ストリーム数と同じ数までの端末であれば、この通信待ちが起こらないようになっています。

筆者がそうであるように読者にもあると思いますが、例えば住民票などを役所に取りに行く際に、窓口が一つしかないので、整理券をとって待つことがあるでしょう。 そしてこのとき誰もが思うのです。
「窓口3つと担当者3人くらい置けねぇのか?」
果たして可能なのかは役所によって異なるかもしれませんが、こんなことを思いつつ貧乏ゆすりをするものです。

まさにこのように「3窓口3担当者で3人同時対応可能」というのが「3ストリームのルーターでMU-MIMOで3人まで同時通信可能」という意味です。
整理券とっている人も含めて接続している扱いになれば同時接続はもっと多くの台数で可能ですが、同時通信できるのはストリーム数分の台数までです。

これからルーターを購入する場合、ぜひこのストリーム数を気にしながら
吟味することをおすすめします。 
これをおさえていればメーカーなど好みでいいというのが筆者の所感です。
コモディティ化が進むとそんなものだ。

個人的に販売店のスタッフに釘刺したいこと

家電量販店で販売担当しているものに聞いていると、「この性能のルーターであれば4ストリームなので1Fから2Fまで幅広く繋がります!」という案内を耳にします。

はっきり言うならばストリーム数の多さは電波の伝送距離には比例しないため、このウリ文句を使っているスタッフが居るのならすぐに改めた方が良いです。
そもそも電波強度は電波法で決まっており、飛ばせる強さ自体は決まっているます。できることはアンテナの角度調整や周辺ユニットを利用することで効率よく遠くに飛ばすなどの対策です。
(法律詳しくないから気になるなら総務省あたりのページを確認願いたい。)
おとなしく中継機を抱き合わせ販売するか、メッシュWi-Fiを勧めたほうが売上に貢献できるのではと思ってます。

だが、前述の通り、ストリーム数が多ければ複数端末の通信が安定するため、家族ぐらしの場合は多めのストリーム数でルーター購入を検討したほうが良いでしょう。
それ故に、間取りの広さ=家族人数の多さに比例することを考えればあながち間違いではない選択肢だとも思います。

これを知っておけば販売する方も堂々と販売できるのだから、これから販売に携わるスタッフ各位にはぜひ覚えておいていただきたい内容です。

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