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夏目友人帳の良さを語りたい(随時加筆)

アニメも何度も見て漫画を何度も読み返しているほど大好きな作品夏目友人帳

もうすぐ新しくアニメが始まるということで1からアニメを見返しています。(今一期見終わった)
こうして改めて見返していてしみじみと思うんですが、この作品本当に素晴らしいな……!!

特にしっかりと考えているわけでもなく思うがままに夏目友人帳について語りたいと思います。




最初


今一期見返してて思ったのですが、「アサギの琴」でアサギがアカガネに演奏する時、その演奏をあえて読者(視聴者)に聞かせない。

当事者であるアサギとアカガネ、夏目にしか聞こえてないのが本当に素晴らしいですよね。この世のものとは思えないほど美しい演奏がどんなものなのか聴かせないことで曲の素晴らしさを伝えてる。
読み手の想像力に託すこの良さ!!

だってここで流してしまったら、曲の素晴らしさの上限が知れてしまうじゃないですか。


こういう描き方がされてる作品だからもう本当に素晴らしいと思う。

それもそうだし、キャラクターの心情描写が良いんですよね……。皆優しい人だし、優しいからこその寂しいすれ違いというか。

不器用な優しさがいいですよね。その優しさの出し方もキャラクターによって違いますし。
キャラクターの話はまた後で。


夏目友人帳は人と妖、それらの優しくて心が温まる話が多いけれど、時々とんでもなく怖い話とかありますよね。

特に怖かったのは「五日印」「二体さま」「雨宿りの排液」「約束の残る家」ですね。

全部マジで怖かった。五日印は今見たら大丈夫だけども、特に約束の残る家みたいなどこに沸点があるかわからない"何か"みたいなの本当に怖い。

的場一門はもともと凄い人達だったけど、あんなの相手にしてると知った時にはもう尊敬が止まらない。
もし自分が同じ儀式に参加してたら漏らしてる。確実に漏らしてる。


温かい話も良いけど、時たまめちゃくちゃ怖い話があったり、妖によってはとてつもなく見た目が怖いのがいるのも上手いなぁって思います。


温かい話は本当に皆優しくて、登場する人が皆優しいんですよ。勿論救いようのない人もいますけど、名前があるようなキャラクターは良いキャラばっかりですよね。

夏目、田沼、名取さん、的場さんの4人は不器用すぎる。皆ちょっと寂しい優しさというか、悲しくなるほど優しいというか。

滋さん、塔子さんや西村くんとか北本くんとか割とまっすぐな優しさというか。
そういう人たちに救われてる感じあるよね。あの4人にはそういうのが大事だと思う。

夏目と田沼。夏目と名取さん。夏目と的場さん。
経験も違うし年齢も違うし立場も違う。だからこそ、それぞれが違った不器用さを持っているから違ったすれ違いがあって緑川ゆき先生の凄さを感じる。

どの関係がいいとか無いんですよ。もう全部良いんですよ。


というか皆優しいんですよ!!!!
妖も人間も。見てるだけで本当に幸せな気持ちになる。この作品見た後ならどんなにムカつくことされても一旦溜飲を下げることができそう。

この夏目友人帳の世界の人類(と妖)を好きになると同時に現実世界の醜さが目について現実の人間嫌いになりそう。


追記(2024.09.21)

夏目が本当に好きなんですよね……。
優しくて温かい人なんだけれども、そこも好きなんだけど、ちゃんとした男の子って感じがするところもすごい好きなんだ。

西村くんが「ちょっとえっちなものを持ってくる係を名乗り出たときに乗ってくるる所とか、友達相手の時は丁寧な言葉遣いが崩れるところとか……。

今まではいろんな人に気を遣ってきただろうし、嘘つき呼ばわりされたりして友人もいなかっただろうし。

こうやって妖関連では知らない人に対しては気を使うかもしれないけど、男の子なんだなあって感じると大変微笑ましい。

田沼たちにたいしても、カイくんの話の時とかに「おとこおんな」とか揶揄われたのを多軌とか田沼に笑われた時に「可笑しくない!」ってちょっと怒ってるの本当に良い。

こんなにちゃんとした普通の男の子なのに、触れたら壊れてしまいそうな儚さというか、自分が触れたら汚してしまいそうな純粋さが同居していて……。
でもこの儚さっていうのはやっぱり今までの悲しい経験からくるものだろうから、それもなんだか悲しい。


これは関係ない話だけれども、夏目と私はMBTIが同じINFJなので勝手にシンパシーを感じています。
ただ、INFJ(というか私)は性格が良いのかと言われるとわからないし、ぼんやりと世界を憎んでいる節もあるし、割と思想強いので夏目もそうなのか……!?ってずっと考えてます。

夏目にも案外そういうところがあるのか、それとも実は私も儚い雰囲気を纏っているのか。
ま、後者はないですね。陰気臭いとは言われますが、儚いなんて言われたことないので。

まあキャラクターのMBTIなんてファンの予想でしかないですし、個人で想像して楽しむくらいならきっと許されますね。


ムラサキの話(偽りの友人)で思ったけども、柴田もかなり良いキャラしてるよね。
二体さまの時はもう良い感じだったけども、見てて思ったのは、女の子に夏目のことを「友達なんでしょ?」って聞かれた時に正直に「昔信じないでいじめてた奴」って言ってたのが好印象だった。

いじめてたことを誇るわけでも嘘をつくわけでもなく、悪いことをしたとちゃんと理解してる言い方だった。
いじめをする奴なんて本当に最悪だけれども、柴田に関しては小学生のことだし謝れるのもその後の対応で取り返してるからね。

夏目がそれで良いっていうなら、私がいうことは何もないよ。


追記(2024.09.23)

夏目の過去の話全部悲しい。もう全部胸が締め付けられちゃう。
過去の話もそうなんだけども、その過去のせいでみんなの話題に乗り切れない時とか本当に悲しい。

例えば夏目遊戯帳での「影踏み鬼なら、俺も知ってる」って本当に寂しい言葉だと思った。

自分語りになってしまうけど、私も片親で家が貧しかったのもあってクリスマスプレゼントがなかったんですね。
クリスマスの後の学校ではみんなが「プレゼント何もらったー?」って楽しそうに話してるんですよ。
家族を恨んだとかはないんですよ。でも、そんな中苦笑いしかできない環境がどうも居心地が悪くて。

そんな経験をしているから、夏目のはクリスマスプレゼントどころの重さではないけど少し分かってしまうから辛い。

まあでもそうやってしんみりされることは夏目自身望んでないと思うんですがね。


でも過去の夏目の周りにいた人たちは悪い人ではなかったと思うんですよ。

また自分の話になってしまうんですが、学生の頃の修学旅行で夜の部屋でヒソヒソと話してる子がいて、聞き耳を立ててみれば「〇〇ちゃん(私)の後ろにさ……」って話してるのが聞こえてきて本当に怖かったので。


冗談なら良いんですが、夏目の場合は嘘だとは思えないほどの本人の怖がりっぷりですし、実際に窓が割れたり部屋が荒らされていたりするわけじゃないですか。なので手に負えない、気味が悪いと思われてしまうのも仕方のないことなのかと思ってしまう。

それはそれとして夏目には幸せになってほしいんだ!

というか本当にこの世界が温かすぎて、現実世界の汚さにうんざりする。
この作品を見ながら世界を憂いているのは私ぐらいなんじゃないか?って思うんだけど、どうなんでしょう。


追記(2024.09.25)

夏目友人帳の素晴らしいところって余韻を残すところだと思いません?
例えば手紙、例えば言葉、例えば表情。伝えたい相手がいるそれらをあえて私たちには見せないこの美しさ。どんなことをどんな顔でどんなことを伝えたいのかをこちら側の想像力に委ねつつも、「きっと良い反応があるに違いない」って温かい気持ちを読後(視聴後)に残してくれる。本当に緑川ゆき先生、さらにはアニメ製作陣のセンスが光り輝いている。

後冷静に考えて話の引き出しが無限大すぎる。
夏目友人帳を一応漫画を最新刊まで追いかけているのだけれど、いったいここまで何匹の妖が登場したことか。
しかも毎回新しいタイプの妖で毎回違った感動とか心の揺れを感じさせてくれる。一体どんな生き方をして経験をしていたらこんなにたくさんの素敵な話を思いつくのか。
天才だとしか思えない。そもそも人の努力とかそう言うものを天才とか言う言葉でまとめてしまうのはどうなんだろうって感じだけども、天才だとしか思えないんだ。

今後どうやってこの物語を締めくくる予定なのかも全く予測できないし……。結末とか今後の展開が気になるけど、夏目の物語をいつまでも見ていたくてもう心がいろんな感情でぐちゃぐちゃだ!

そんなこんなであっという間にOVA含めた6期まで見終わってしまった。
そもそも1日にアニメを1クール見るような暇人だから長くても1週間で見終わるものではあったけど、夏目友人帳はいろんな作品の中でもいちばんあっという間に見終わってる気がする。

感覚的には1年に近い。
「あれ、もう10月なの!?ついこの前年越ししたばっかじゃん!」
みたいな。

まあこの例えは人によって変わる感覚だから良い例えではないけども、要は長いはずなのに一瞬に感じるってことだ。

これから友人帳がどうなっていくのかは分からないけど、的場さんにはバレたらあんまり良くない気がするし、(仮に夏目のことを思っての行動だとしても強引に友人帳を取り上げそう。「これは君のためでもあるんですよ」とか言って)
名取さんは名取さんで、夏目ほど妖に対して思い入れがないと言うか、大人として人間と妖で一線をしっかり引いている人だから、夏目の思い描くような「妖怪も人間もどっちとも平和に。自分が若干の迷惑を被るくらいなら享受する」っていうのとは考え方が違うからね。
妖に対しても情を感じたり優しい人ではあるけど、第一が人間。
夏目はどっちも平等に考えてる。

何かあったときは名取さんは守ってくれるだろうけど、何かある度に「そんなもの持つべきではない」って思いが強くなるだろうしね……。


祓い屋にもいい人はいるけど、友人帳は祓い屋ではない妖と人間に対して平等に優しい夏目が持っているからこそ絶妙なバランスで平和を保っているものだと思うからね。

悪用するような人でもないし、コキ使ったりするような人間じゃないからこそ犬の会とかの妖が夏目に好意を持っているわけだし。

そもそも友人帳って後どのくらいで無くなるんだろう。頻繁に名前は返しているだろうし、最初に比べたら薄くなっているだろうけど。
そもそも全部返して終わりなのかな?
もし全部返したとしてニャンコ先生は一緒にいてくれるのだろうか。
まあなんだかんだ言って最後までいてくれるだろうけど……。


やっぱり妖と人間では寿命が違うって悲しい。あの可愛い小狐も夏目より先に死んでしまうだろうし。
もしも私が夏目の立場だったら寂しくて悲しくて耐えられないかも。妖になれるならなってしまいたいと思うと思う。でも「人間、死すべき時に死ねないと死に勝る恥がある」(土方歳三の言葉)って言うからなぁ。

切ない結末にはなってしまうのかもしれないけど、夏目の人生の最期が温かいものだったらいいな。

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