シンプルだけどエクスタシーのある25曲
同じようなAメロBメロサビの繰り返しではなく、かといってクラシックやプログレのように複雑でもなく、それでいて楽曲のなかに奥行きや変化があったり、要するに曲のなかにエクスタシーがある感じの楽曲をまとめてみました。
個人的には、こういうギリギリのラインのなかで独創性を出せるアーティストって凄いなと思います。まぁそれでも尺は平均的に長くなりがちですが。
暇なときに聴いてもらったり、知ってる人は懐かしいと思いながら見てもらえたら嬉しいです。全部Youtubeなので、データ量の浪費防止のためにWifiがオンになってるか注意してくださいね。
数が多いので区切って下に行きやすいように目次をつけます。
1・宇多田ヒカル/桜流し
エヴァの映画主題歌ですね。
なんとなく宇多田さんって曲の構成自体はシンプルなものしか作らないイメージが
あったので、こういう曲もあるんだと聴き込んだ記憶があります。
そういえばエヴァの一番新しいのまだみてなかった。
2・Coldplay/Poltik
初期のコールドプレイの代表曲。
上述の桜流しを聴いたときに真っ先にこの曲が浮かんできました。
富や権力を手に入れた人間が「だけど、愛が欲しい」と嘆く様子を、叙情的なピアノの旋律と合わせて表現しています。
3・U2-With or with you
シンプルなのに少しずつ盛り上がっていく、この記事のコンセプトにとてもマッチする曲。
慈善活動家としても有名なボノですが、何かを言ってるようで何も言ってないような、それでいて何か深淵なことを言っているような、絶妙な詩の世界観も凄いなと思います。
4・Radiohead/Let down
曲の展開自体は至極シンプルなのですが、1番→2番→3番と曲が進むたびにボーカルのメロディのトーンが高くなっていき、それに合わせてポリリズムで流れるギターのアルペジオやリズム隊の音数も増えていき、最後は電子音も重なってとても美しい楽曲になっています。
5・Radiohead/Motion picture soundtrack
レディへ2つ目。こちらも上記と同じく、元々はアコギでシンガーソングライター風に普通に作成したのでしょうが、大胆で前衛的なアレンジを加えることで、アルバムの最後にふさわしい余韻の残る楽曲になっています。
6・東京事変/スーパースター
普通に有名ですし、個人的にもめっちゃ好きな曲です。
1番はしんみり、2番はノリ良く、最後のサビはやかましく鬼気迫る迫力で盛り上げていく様は流石ですね。
探してて思ったんですが、邦楽は著作権の影響かYoutubeに少なくて残念。
7・東京事変/手紙
こちらもアルバムの最後って感じの曲。
この動画だと次の曲がすぐに流れちゃうんですけが、アルバムだとこの終わり方で急に静かになるから、そこがいいんだよなぁとちょっと悔しい思いです。
8・Nine inch nails/Eraser
ライブPVなのですが是非聴くよりも見て欲しい一曲。
不穏な長い前奏の後、「お前を求める、見つける、味わう、ファックする、使い果たす、傷つける、壊す、捨てる」というリビドー全開のクソな詩が呟かれ、その後爆音と共に「死にてー殺してくれ」と叫び続けるすごい曲。
これだけだと過激なだけなのですが、この一連の流れに「微生物→虫や鳥類→哺乳類→猿の喧嘩→ウォール街の人々や優雅な生活を送る人々→紛争や戦争→広島の原爆」と映り変わる映像を加えることで『現代社会の快適さを支える人間の暴力性』を表現しているのが流石だなと思います。
詩を映像のメタファーに、映像を詩のメタファーにしているのが面白い。
9・Nine inch nails/Hurt
NINより2曲目。
「今日、自分に傷をつけてみた。まだ感じることができるか確かめるために」
とリスカを連想させる一文から始まり、孤独と自己嫌悪を悪夢にうなされるように歌う一曲。
最後の「もしやり直せるとしたら、100万マイル離れたところから、俺は自分を保ち続ける、俺は道を見つけるんだ」という詩がとても印象的です。
10・Muse/Survival
ロンドンオリンピックのテーマ曲としても使われたので、洋楽聴かない人でも耳にされた人は多いのではないでしょうか?
11・Muse/Madness
こちらもMuse。ちゃんと新しいサウンドを取り入れつつも、ただ真似るだけではなく自分達らしさを出せるのが凄いなと思います。
12・Muse/Knighs of cydonia
こちらもMuse、ライブで大体最後に演奏する人気曲。
音源よりもライブがカッコよい曲の筆頭かと思います。ちなみに私事ですがこのフジロックのライブを友人と最前列でみたのは一生の思い出のひとつです(映ってるのか探したけど見つからなく残念ですが)
13・SigurRos/Glosoli
アイルランド語なので何言ってるかわからないですが(まぁ英語で言われてもわかりませんが)、もうバンドの優しさと気高さみたいなのが心の奥底に響き渡る一曲です。
静寂と轟音の対比が最高です。
14・Red hot chili peppers/Wet Sand
とにかくクライマックスのギターのために最初からしっかり聴いて欲しい1曲。
ギターソロを飛ばす若者が増えているというニュースが最近ありましたが、それは単に間奏や曲を繋ぐためのつまらないギターを弾くギタリストしかいないからなのではないでしょうか。
ハロルド作石さんの人気漫画、BECKのなかで「ギターはテクニックが重要なんじゃない、何を伝えたいかというフィーリングが大切なんだ!」という名言が繰り返し出てきますが、それはハロルドさんも大ファンであるレッチリのギタリスト、ジョンフルシアンテを言い表してる言葉でもあります(まぁ普通にジョンはテクニックも凄いんですけどね)
15・John Frusciante/Unreachable
上述のレッチリのギタリスト、ジョンフルシアンテのソロアルバムの代表曲。レッチリのギタリストとして多忙ななか、音楽的な探究心からソロアルバムも出しまくってる御大ですが、曲名通り到達不能な境地に行ってる感じがあります。
16・菅野よう子/マメシバ
ボーカルは声優の坂本真綾さん。
菅野よう子さんが音楽を担当した、アルジュナというアニメ映画作品のために書かれた楽曲です。
アルジュナは一度も見たことないのですがなぜかサウンドトラックを購入していました。最後の曲調の変化と疾走感は鳥肌モノです。
17・植松伸夫/妖星乱舞、第4楽章
FFの曲でそれっぽいのないかなぁと思ったら真っ先に浮かんできたのがこれでした。限られたMIDI音源のチープなサウンドのはずなのに壮大な雰囲気が表現されていて、音楽って面白いなぁと感じました。
18・Weezer/Only In Dreams
これまであげてきたアーティストの中で、最も素朴で、特別な演奏技術やこじゃれた作曲スキルも持ち合わせていないバンドかも知れませんが、だからこそまっすぐでひたむきな表現が胸にくるのかも。ちょっと長いけど。
19・Mogwai/Auto Rock
ボーカルのないインスト曲です。めちゃくちゃミニマルなピアノの旋律が、少しずつ音数を増やして盛り上がっていく、この記事のコンセプトにとてもマッチする曲になっています。
20・Madonna/Like a prayer
元オアシスのノエルギャラガーが「レディガガは胸を出したり肉のドレスを着たりして話題になろうとしてるが、ありゃマドンナのライト版(劣化版)だ。マドンナは全てがハードコアだった」と皮肉を言ってましたが、確かにこの曲とPVを見れば、音楽的な冒険心も、アーティストとしてのクレイジーさも分かる気がします。
黒人との絡みとか、十字架燃やすとことかね。
21・B'z/Calling
最初と最後にAメロやサビとは違うメロディを持ってくるのが格好良いですよね。最近B'zの話聴かないなぁと思ったら稲葉さんが喉の調子が悪いらしいですね。
もうライブで見ることができないのかも?と思うと、一回ライブに行ってみたくなります。
22・David Bowie/Five Yeas
穏やかでのんびりしたアコースティックなノリから、曲調は変わらずにボウイのトーンが徐々に盛り上がっていく曲。
23・Queen&David Bowie/Under Pressure
ボウイとQUEENのコラボ曲。
シンプルなベースのリフがいい味を出しつつ、どれがAメロでBメロでサビなのかわからない感じで、けどプログレほどコロコロ転調するわけでなもない不思議な曲調になっています。
フレディの追悼コンサートでは、ボウイが追悼の意を込めてこの曲をフレディの映像と共に歌う涙モノの演出をしていましたが、ボウイも亡き今となっては二重の意味で感慨深い一曲になりました。
24・QUEEN/Nevermore
QUEENならボヘミアンラプソディだろとは思ったんですが、ちょっとこの記事のコンセプト的にはもう少しシンプルなものが良いと思い、逆にとことん短い曲をと思った結果、浮かんだのがこの曲でした。
1分半の中で徐々に盛り上がり最高潮に持っていくフレディのボーカルが凄いです。他のボーカルだったらこんな感じにはできないんでしょうね。
25・The Beatles/A Day In the life
ラストはやっぱりビートルズで。
ビートルズの8枚目のスタジオアルバム「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」のラストを飾る代表曲。
労働者階級の僕らが、プロの作曲家とかの力を借りずに自分達で作った曲を演奏してたらバズりました。
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メディアに愛想よく振る舞ってたり、逆に皮肉や毒を吐きまくってたらなんかアイドル扱いされ始めて世界中でさらにバズりました。
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従来のブルース的なロックンロールの固定観念に囚われず、アコギとかピアノとかフォークっぽさも取り入れてみたらまたバズりました。
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麻薬(LSD)使っててそんときの気分を音楽で表したら面白いんじゃね?と思いやってみたら、なんか急にアーティスト(芸術家)としても絶賛されるようになりました。
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俺たちアーティストだし、今までの俺たちのイメージとか、一曲一曲って縛りに捉われないで、アルバム一枚で一冊の本みたいな世界観のある作品作ったら面白いんじゃね?
という流れでアルバムおよびこの曲が作成されたようです。
このアルバムの影響で「音楽は好きだけどアイドルみたいにはなれないし、そういう音楽はイヤだなぁ。かといって自分の好きなようなことやっても売れないし」と思っていた英国&米国中のアマチュアミュージシャン達に火がつき、後の70年代の多様化&複雑化した音楽シーンの形成に繋がっていきます。
実際にこの記事で紹介した曲達が存在するのも、このビートルズの楽曲の余波なのかも知れませんね。
と、何かいい感じでまとまったところで終わります。
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