暗転

体の中がすっと冷えて、次の瞬間かっと熱くなる。これは、私の中でよくない感情が昂った時に起こる。焦りとか、怒りとか、悲しみ、とか。最近はこれを感じることが増えた。落ち着け落ち着けと深く息を吸っても何の効果も無くて、むしろ拍車がかかってしまう。ここ1年2年は緩やかになったけれども、これはたしかに、発作の前触れ。視界がざわざわとフェードアウトしていく、息が浅くなって吸えなくなって、心音が早鐘のようにうるさくなる。慣れることなんて無い、治ることも無いから、せめて自分で出来るのは感情のコントロール、なのに。

好きだったものが、このままだと嫌いになるかもしれない。言わなくていいことまで感情に任せて吐き出して、今までどれだけの人を傷つけてしまったかを知ってる。でもそれはあくまで、言わなくていいことで、間違った感情でもないし、尖った心の根っこにあるのは結局いつだって寂しさだとも知ってる。

嫌いになりたいなんて、思うわけない。大切なものは大切のまま、生きてく理由のひとつとして持っておきたいに決まってる。けれど、何回火を付けたって、あるいは付けてもらったって、もう付ける部分が湿気ているんじゃ話にならない。がんばれないよ、と裏垢で呟く回数が日に日に多くなっている。私じゃなくてもいい、に気付かないでいたかった。

全部私が悪い、私が居なければ収まる。皮肉じゃなくて事実で。あなたのことが嫌いだから言ってるじゃないも、一緒に頑張りたいからも知ってる、全部知ってる。それでも、自分を責めるのをやめられなくなってしまうのが怖いよ。居なくなってしまえばいい、は自分を責めた結果なんだ、いつもそうだった。

誰も悪くない、誰のせいにもしたくない。嫌いになってしまう前に、呪いになる前に、また誰かを傷つけてしまう前に、大切にし続けることを諦めてしまいたいよ。がんばれないよ。

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