【相席屋】はじめての勝利〈後半〉

前回の続きから。

相席に恐怖心、お金の無駄と決めつけている「ぐら」

錦戸亮似のいかれポンチ先輩。「キューピーさん」

勢いで相席屋にはいり、まずまずの雰囲気の中、ぐらが仕掛けたのは「ヒアリドリンク」
焼酎:日本酒:ブランデー
1:1:1の割合のスペシャルドリンクを先輩に飲ませ、相席屋でカッコつけてる先輩の本領を発揮させることに成功した。この後から事態は一変する。

【登場人物】

ぐら…私
キューピーさん…先輩
美人…相席屋に現れた美女
じゃがいも…序盤で潰れてる、顔も潰れてる女

ヒアリドリンクを飲んだ先輩は、
とち狂い、女の子はそんな先輩をみて楽しむ。

上手いこと先輩の暴言をセーブしながら、
笑いを取る側から見たら、めっちゃいいやつぐら。

相席屋も終盤に差し掛かり、
もう2時間は滞在している。

平日、最初の30分1500円
そのあと10分ごとに500円の追加。

これ以上お金をかけたくない。

そろそろでようかとなり、キューピーさんとぐらは
席を立つ。
もちろん二件目誘う勇気も、体力も残ってない。

いやいやいや。

これじゃあ今日リベンジした意味ないやん。前回の自分より、かっこいい自分でいたい。

そう思ったぐらは、キューピーさんがお会計している間に、席に戻り、2人に話しかける。

「もしよかったら…二件目いきません?」

ぐらは言った。高校の時女の子に告白する時より震えた。


「もう飲めません」

じゃがいもが口を開いた。


ここが日本でよかったな。

アメリカなら間違いなく射殺してる。

落ち込んで帰ろうとするぐらに美人が、


「連絡先だけ交換しない??」


にゃ?

いやいやいや、どうせイケメンのキューピーさんと繋がりたいのが目的だろ。

そう思い連絡先を交換して、店を後にした。

15分後。

眠らない街梅田を後にしようと、
キューピーさんとぐらは、
タクシーに乗り込もうとしていた。

そんなとき、待ってと言わんばかりに携帯がなった。


「もう帰りました?友達かえったから、2人で飲みませんか?」

このときのテンションは表現できない。
察してくれ。

気づいたら、潰れかけてたキューピーさんをタクシーに押し込んでいた。

敬礼をして。見送った。

夜の梅田にウサインボルトがいた。
噂は聞いたことあるだろう。
あれは、ぐらです。

すぐに合流して、二件目に。
なぜ、呼んでくれたのか、
キューピーさんが目的じゃなかったのか。
自信がないぐらはたくさん話した。
たくさんお酒を飲んだ。

「キューピーさんは確かに顔はかっこいいけど、それ以上にぐら君は好感持てた。もうすこし話したかったし、席に戻って来て、二件目誘われた時はここしかないとおもったから私から誘っちゃった。」

こんなに、気持ちいいのいい酒は初めてだった。
こんなに楽しい夜は初めてだった。

別に体の関係とかそんなものはどうでもいい、
ただただ楽しかった。嬉しかった。

結局2時ごろまで、2人で飲んで店は閉店。

美人の分のタクシー代をおろして、
今日は帰ろう。これ以上求めたら。
ぐらはそう思っていた。





「あーー。なんか、帰りたくなくなって来た。」

美人が手を空にかかげ、のびをしながらいった。



「僕も…どこかいきますか?」










「まかせるよ」

楽しい夜だった。

何が決め手ってなったか。
ヒアリドリンクもそうだが、
やっぱり気遣いとか、女の子をどれだけ楽しませんか、やましい心なしで、一緒にいたいっていう気持ちが伝われば相手は答えてくれる。
結果、やましいことをできる。

今週、試してみてください。

「ヒアリドリンク」

「気遣いと素直な気持ち」

読んでくれてありがとう。
ぐらでした。
#相席屋
#梅田
#難波
#楽しい夜

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