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#10「2023年の見るを見返す」


はじめに

前回に引き続き記録noteを記したいと思います。

今回のテーマは「2023年の見たもの」です。
本・映画・美術の3つに分類し、それぞれ印象強いものをピックアップします。
なるべくネタバレはしません。

ここが書きたくてこのnoteを書いたと言っても過言ではありません。

1. 傲慢と善良 辻村深月

今年マイブームになった辻村深月さんの作品です。
「点数化」という単語が1つのキーワードとなり、結婚を舞台に男女間、男子間、女子間で人間の傲慢さを描いています。
程よくリアリティがありつつ、読んでいて爽快さもありつつ苦しさもありつつ。最高です。
分量としては多めですが、内容的にもかなり読みやすいので一瞬で読み切れます。まじおすすめ。
辻村深月さんの作品は他にも「太陽の坐る場所」「ツナグ」などおすすめです。

2. 流浪の月 凪良ゆう

2023年本屋大賞を受賞した「汝、星の如く」を描いた凪良ゆうさんの作品です。
まず既にタイトルでセンス最高です。
凪良ゆうさんの作品は素人ながらにタイトルのセンスがめっちゃ好きです。天才だと思います。
内容では社会問題にもフォーカスしつつ、読みやすさの割に考えさせられる作品です。
2022年に主演広瀬すず松坂桃李で映画化もしており、ネトフリ等でも見れますが、個人的にはこの作品は本の方が良い気がします^_^

3. 正欲 朝井リョウ

「観る前には戻れない」。
このキャッチコピーで2023年秋に映画化し、第36回東京国際映画祭で二冠を達成している名作です。
昨今の社会問題に多角的に切り込んだ、まさに「今読むべき」作品だと思います。
上記2作品より若干内容理解は難しいかもしれませんが、そこまで難易度のハードルも高くなくおすすめです。

4. 猫を抱いて象と泳ぐ 小川洋子

2008年に出版された作品ですが、そんな時間の経過を感じさせない一作です。
ソ連のプロチェスプレイヤー、「アレクサンドル・アレヒン」をモデルとした世界の哀しさをテーマに描かれています。
自分自身の想像を多く掻き立てられる、読者によって感想が異なりそうな興味深い作品です。

5. 手紙屋 -僕の就職活動を変えた十通の手紙- 喜田川泰

今回紹介する中では唯一、自己啓発的な側面も入っている小説です。
この1年で3回ほど読みましたが、読むたびに違う学びがありもっと読み込みたいと思っています。
「仕事」について考えさせられつつ、小説としての物語的な一面も楽しめる普及の名作です。
学生期はもちろん、社会人以降でも読んでいきたい自分にとってバイブルの1つです。
喜多川泰さんの作品で「運転者」も近しい構成でおすすめです。

6. 一人称単数 村上春樹

6選の中で唯一違うベクトルで選んだ作品です。
正直全く理解できず、実力不足を痛感させられた一冊です。言葉として理解はできるものの、本質的な理解だったり何を伝えたいか全く分からず。
8つの短編から構成された作品ですが、村上春樹ワールドを存分に展開されています。
広島のsofa BOOK AND CAFEで購入した思い出深い本でもあるので、自分の読書レベルの指標を図る一冊として残していきたいと思います。

映画

そもそも大して映画を見ていないので、選ぶことすら失礼な話ですが2つほど選ばせて頂きました。
来年はもっと観るぞー。

1.生きる LIVING

ビル・ナイが主演を務める、カズオイシグロの脚本「生きる」のリメイクとして有名な作品です。
 原作を全く知らないですが、かなり見やすく見ていて心温まる作品でした(原作はもっと過激だったらしい)。
タイトルの通り、「生きる」を考えさせられる清々しい気持ちになれる作品でした。
ビル・ナイの渋オジの演技が味を出していて良さを引き立てていました。

2. あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

つい数日前に見た作品です。
特攻隊とJKによる恋愛系のお話です。
恋愛と思いきや、時代的な背景や人間関係や、色んな要素が絡んでいて若者こそ見る作品だと強く感じました。
自分的にはキミスイに次いで感動しましたし、劇場では周囲の席の人や嗚咽が聞こえるレベルで泣かされる映画です。是非、年明け1本目にオススメです。

美術

これに関してもお前が書くか、というレベルの知識ですが書きます。
当然善悪を判断するようなレベルではないので、自分の感覚で印象に残った企画展等を3つ選ばせて頂きました。

1. テート美術館展 国立新美術館

まず国立新美術館が大好きです。六本木にあるので色々周りも楽しい。
その上で今年1番ビッグな企画展とも言われるテート美術館展です。
モネやターナーの作品が中心で馴染みやすさ、自分なりに解釈の幅が広いというのは印象強いポイントでした。
風景画も多く、見ていて楽しい作品も多かったです。お気に入りすぎて今の自分のスマホ裏にシールで入れてます。自分自身が美術モチベがより高まったキッカケかもしれません。

2. ここへきてやむに止まれぬサンサシオン アーティゾン美術館

東京駅から徒歩数分のアーティゾン美術館も最高です。
この企画展は個人展覧会なので規模の大きなものではないですがインパクトが大きかったです。
この企画展の個々の作品の繊細な水彩画も記憶に残っていますが、それ以上に入り口の山口晃さんの創作された部屋が今年1のインパクトでした。
詳しい言及は控えますがもしまた機会があれば特大オススメです。
加えてこの企画展含め、アーティゾン美術館は学割(大学生無料とか)が大きい美術館なので是非。
唯一の欠点は休館が多い事です。
常設展もオモロいよ。

3. RECOVER 回復する 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

ここもアーティゾン美術館同様に個人(猪熊弦一郎さん)の企画展に近いものです。
香川県丸亀駅から徒歩数分。
ちょうど先日訪れたばかりで印象強い事もありますが、難しい方でもインパクトが強めでした。
入口も中も超オシャレで人も少なく快適でしたが、作品はめっちゃ難しかったです。
常設展では抽象画が多くそのタイプの方なのかなと思えば、企画展では奇抜な顔の描写と災害の写真から構成されたまた独特な展覧会でした。
まだまだ実力不足であり、伸び代を感じた企画展でした。良かったですとても。

おわりに

こういうnoteが書いてて1番楽しいです。
それぞれに写真添付しようかな、と思いましたがどうしても大きくなってしまうので興味あれば調べてください。本なら貸します。

そして投稿と話が変わりますが、この投稿をもって当初の目標のnote10本の投稿を達成しました。
自分的にも達成できるか微妙なラインだったので継続力を生かして達成できて嬉しいです。

年始にあと2本あげて、それ以降はまた月1本のペースで2024年もnote書いていきたいと思います。

お世話になった皆様、良いお年を。

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