令和5年6月10日の日記

 職場で新型コロナウィルスの感染者が複数人出た関係で、中々ハードな業務体制を強いられている(現在進行形)。尤も、前年にも同時期に同様のケースが発生したのだけど、その時から比べると対応の負担が2~3割減になっている体感がある。これは新型コロナウィルスが5類となった事(によって、職場での感染対策や感染対応が一部緩和された事)の影響が大きい。

 ただこれは考えてみると妙な話で、決して新型コロナウィルス自体が根絶されたり弱毒化されたりした結果5類となったわけではなく(ワクチンのブースター接種によって相対的に感染症状が軽くなっているというのはあるだろうけども)、もうこの辺をひとつの区切りにして一旦経済活動とかを元に戻そうぜ!という、ある意味では切り捨て策、のようなものが展開されただけに過ぎないんだよなあ、という、個人的な所感を抱いている。と言って、じゃあここ2年ぐらい続けてきた自粛や制限の体制を、いつ来るともしれない新型コロナウィルス根絶のその日まで継続するのか?と言うと、それはそれで諸々ヤバイよなというのもよく分かる。ので、そういう事がもう十分に議論されつくした上で、国のトップである日本政府という機関が、もう今回はこれでいく!っていう形で決定を下したんだから、あとは粛々とそれを踏まえた生活を構築していくしかないんだろうな、という形で受け止めている。

 そんな事を考えていると、昔少しだけプレイしていた「ファンタシースターユニバース(以下PSU)」というオンラインゲームの事を思い出した。ジャンルはMOACT……いやMORPG……?なんだか分からないけど良く言えばアクションゲームとRPGのハイブリッドな感じのゲーム性で。一応「ファンタシースターオンライン」という一世を風靡したオンラインゲームの後継作品だったんだけど、PSUに至るまでの直近のおれのゲーム遍歴が、初代モンスターハンター→信長の野望Online→FF11、というPS2オンラインゲーム満漢全席みたいなコースだったので、それらの作品と比べて色々な部分でアラを感じてしまっていたのが正直なところであった。

 人が分散しまくるロビーシステムや戦闘の判定のガバさ、失敗即素材消失のクラフト、通信におけるイチローオンラインなど、およそ思い付く限りの全方向でそのダメっぷりを晒してしまい、2ちゃんねるで鬼のようにブッ叩かれていたPSUであったが、おれが個人的に一番ダメダメだと思ったのが「泥人形オンライン」で、当時PSUはPS2とWindows向けに展開されていたゲームであったのだけど、PS2でプレイした場合、ハードスペックやDVDのロードが画面内のキャラクター描写に追い付かず、読み込みが終わるまで周囲のキャラクターたちが灰色の素体のままで表示される不具合……というより仕様があり、ログインしてロビーに降り立ってしばらくの間、同じ姿形をした灰色の素体達が自キャラの周囲で蠢いているという、嘘みたいなクソみたいな現象が発生していた。

 そういった様々なヤバさについて、さすがに運営もマズいと思ったのか、度重なるネットワーク関連の改修や、戦闘・コンテンツのバランス調整など一部のコンテンツは結構なテコ入れがあったものの、おれがプレイしていた数か月の間、泥人形オンラインに関しては一切改善されず、ああこれは「PS2ユーザーはもうこれでいってくれ!すまん!」って言われているんだなあ、と、プレイのたびに悲しくなっていた。

 また、PSUは当時としては非常に優れたチャット機能が搭載されており、自分の発言と同時に自キャラの様々な表情や動きを画面に表示させる事ができた。これは画面上のキャラクターがそのままエモートを行うのではなく、わざわざ別枠で大き目の吹き出しのようなウィンドウが展開されその中に自キャラの表情と台詞が表示されるもので、それらを駆使して行うチャットは漫画的な楽しさがあった……のだけど、ベースが泥人形オンラインなのでそもそも誰がそこに居るのか分からず、顔表示チャットでようやく「ああこの人がここにいるのね」と判明する次第であったので、せっかくの機能に水を差されまくっている感じはあった。

 とは言え、泥人形オンラインに対する諦観や覚悟さえ抱いてさえしまえば、中々妙なバランス感の、変な面白さがあるゲームで、BGMもそこそこ良くて(ニューデイズのBGMとか未だにふと聴きたくなる)、末期はそれなりに遊べていたような気がする。イルミナスに入る前にPSU内のフレンドに誘われて、アラド戦記という別のゲームに移ってしまったんだけども。

 何が言いたいかというと、新型コロナウィルスが5類になろうが泥人形オンラインが改善されなかろうが、体制の管理権限をもつ存在から「すまんけどこれでいくぜ!」と言われたらひとまずはもうそれでいくしかないので、あとはその体制の中で何ができるかを考えたり、あるいは体制そのものを変えるためにTwitterでお気持ちを表明しっかり選挙に行くとか、もうそのぐらいしかできる事は無いんじゃないかなと思う。ただやっぱりおれたちにも体制を選ぶ自由はあって、おれは新型コロナウィルスに対する体制側の一連の対応については「そういうもんかな」として受け止めているし、他に色々な不満や不安があったとしてもリスクやコストを鑑みて国を変えるという選択肢は現実的じゃないという結論に(今の所は)なっているわけだけど、オンラインゲームなんてのは簡単に「国」を変えられてしまうので、ましてや可処分時間を奪い合う今の時代、よっぽど運営がしっかりしていないとユーザーはすぐに見限ってしまうので、なあ、おれが何を言いたいか、もう分かるだろう……?(ブループロトコルの方を見ながら)

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