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教師の実践記録から学ぶ、良いリーダーになるためのヒント


はじめに

チームには、リーダーとボスがいると言われています。

例えば、ボスとリーダーの違いについて、次のような説明がよく見られます。

ボスは部下を追い立て、リーダーは方法を示す
ボスは恐怖を与え、リーダーは熱意を引き出す
ボスは「私は」と言い、リーダーは「我々は」と言う
ボスはやり方を知っている、リーダーはやって見せる
ボスは「やれ」と言い、リーダーは「やろう」と言う

では、どのようにすればリーダーになることができるのでしょうか。

実は、学級をまとめあげ、子ども一人一人の力を引き出す教師の取り組みにそのヒントが詰まっていました。

今回の記事では、鈴木孝雄先生の実践記録から、リーダーになるためのヒントをお伝えします。

今回の実践記録
鈴木孝雄(1967)『学級文化活動と集団づくり 学級新聞"ブタとアヒル"の物語』明治図書

リーダーが発破をかける

話し合いの場面でチームメンバーが沈黙して良い意見が出ない。
また、目標に対して熱意を持ってくれない。

上記のような状態に陥った際、「メンバーがやる気になってくれない」とメンバーの責任にしていないでしょうか。

チームのメンバーの意欲を引き出すためには、リーダーである自分の振る舞いを振り返ってみることも必要です。

例えば、鈴木先生は、単に子どもが意見を出すのを待つだけではなく、しばしば子どもたちのリーダーとして振る舞い、子どもたちをけしかけます。

例えば、動物クラブの第一回クラブ会議の場面では、子どもたちが意見を言いやすく、活動に対して意欲的になるように、鈴木先生が率先して行動しています。

鈴木先生は、

「どうせするならでっかいことをやれ、毛虫を育てて喜んでいるようなみみっちいことはやるな。金魚を飼って"死んじゃった"とべそをかくようなつまらんことはやめろ。誰かがあっちこっちでやっているようなことはまねするな。どうせ飼うなら、ブタや牛でも飼ってみな。質問は?」

鈴木孝雄(1967)『学級文化活動と集団づくり 学級新聞"ブタとアヒル"の物語』p7

と発破をかけます。

それに対して、子どもたちは「そんなことはできない。場所やお金はどうするのか」と消極的な発言をします。

しかし、鈴木先生は、場所もお金も自分たちでなんとかなるだろうといい、さらに発破をかけ、子どもたちが自分たちの意見を出すように促します。

すると、子どもたちも徐々に乗り気になり、積極的に発言し、意欲的にクラブ活動に取り組むようになります。

「動物クラブだもんな。飼えるものはなんでも飼おうぜ。」

「うさぎはどうかな、先生。」

鈴木孝雄(1967)『学級文化活動と集団づくり 学級新聞"ブタとアヒル"の物語』p9

最終的に、クラブは自分たちでアヒルを飼うことを決め、そのための小屋や餌の工面も自分たちで行います。

チームのメンバーが意欲的ではない時、やる気になってくれない時、リーダーが待ちの姿勢に入っていませんか。

リーダー自らが思い切った発言をしたり、メンバーの意欲を掻き立てるように工夫したりすることが必要です。

リーダーこそが責任を持って行動する

鈴木先生の実践の中で、子どもたちは主体的に動き、問題解決に取り組みます。

しかし、当然ながら、子どもだけでは解決できない問題も多々生じます。

子どもたちのアイデアを実現させるために、鈴木先生は教職員会議で協力をあおったり、保護者の理解を得るために家庭訪問をしたり、保護者会を開いたりと動き続けます。

また、子どもたちの失敗には、鈴木先生が関係者に頭を下げます。

たとえ、チームメンバーが良いアイデアを出したとしても、それを実行できなければ成果には結びつきません。

チームメンバーが実力を発揮し、アイデアを実行できるように周りに働きかけることはチームのリーダーの責任です。

メンバーに仕事を割り振るだけになっていないでしょうか。
また、メンバーに意見を出させて、それはダメだと却下することだけしていないでしょうか。

チームメンバー以上に、リーダーが行動することがチームの力を最大限引き出すと言えるでしょう。

チームを孤立させないことで、ボスになるのを防ぐ

自分ではボスとして振る舞わないように気をつけていたのにもかかわらず、

・メンバーが自分の顔色ばかり伺うようになった
・チーム内にいつの間にか上下関係ができてしまい、硬直した雰囲気になった

といった状態に陥るのは、チームが周囲から孤立してしまっているからかもしれません。

チームが孤立してしまうと、どうしてもチームメンバーの能力に応じて、チーム内で上下関係ができやすくなってしまいます。

鈴木先生は、実践の中で動物クラブが孤立してしまわないように、学級全体と動物クラブがコミュニケーションを取り合える状態を保っていました。

例えば、動物クラブが作成した活動計画を学級全体で承認したり、必要に応じて学級全体で動物クラブの活動をサポートしたり、アドバイスしたりする機会を設けていました。

その結果、動物クラブ内のメンバーが互いに対等に活動できるだけではなく、動物クラブ以外のメンバーから思わぬ助けを得ることができていました。

このように、チームの透明性を保ち、他のチームや全体と交流することは、チームの硬直を防ぎ、チーム内の権力関係が絶対的なものになることを防ぐだけではなく、さらにチーム外からも刺激を得ることにもつながります。

チームの硬直した上下関係を改善するためには、チームメンバーに働きかけるだけではなく、他のチームとの交流など、広い視野を持つことが重要です。

おわりに

今回は、鈴木孝雄先生の実践記録から、企業でも役立つリーダーになるためのヒントを紹介しました。

リーダーがメンバーの意欲を引き出す工夫をすること、責任を持つこと、幅広い視野を持つことが重要です。


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