美醜を喰む

金曜日。一人で酔っ払って書いてます。筋トレもしたし、徒然に書いていこう。

今日は、AEONで買ったオーレゼルヴァのピノ・ノワールを飲んでる。1,000円のデイリーワインなんだけど、シャルドネやロゼとかも前に飲んだけど、すごく綺麗で透明感があって、オススメ。

今日も公序良俗に反するコンテンツですので、不快に感じる方はこちらでお帰りください。ごきげんよう。

美醜

美醜って、ものすごく主観的なものであり、自分の感覚を他人に押し付けるつもりは全くないし、他人の「美醜」感は正直あまり興味がない。そこで議論する人がいるなら、私はその場をそっと去る。美醜ってただただ、自分の中にある感覚、美意識。世界中の人が否定しても、私の中の正解。共感してくれた時は有難い、と感謝するだけ。

最近囚われてる「美醜」について、なんでこうなるか分かった。(あー、こうやっていつもぐるぐる考えるから、「ちょっと飲んでるぐらいがサキさんにはいいんですね、そんなにいつも考えてたら疲れちゃう」なんて、おんどさんに言われるのね)。薄い思考が常態化してるのが私。大した結論に導けないくせに、ずっと考えてる滑稽な私。

44歳という年齢は、ジワリジワリと私を追い詰める。交じり合いの間、いわゆるピロートークでkに言った。

「この間、誕生日だったのよ。覚えてないでしょ?」「うん、覚えてない(笑)。何歳になったの?」「44歳よ」「44歳には見えないな。どう、自分でもそう思わない? 想像してなかったでしょ、こんな綺麗な44歳になるなんて」。

そう言って、36歳のkは私にまた吸い付いた。

なんだか、俺のおかげで綺麗でいられるって暗に言われてるようでシャクだけど、うまいこともっていくなって、朦朧とした意識の中で感心した。

でもね、最近本当に会うのが怖いのだ。

去年までは、季節の変わり目で肌の調子が悪くなっても、時間が経てば普段通りに戻っていた。ところが、最近は戻らない。最強の化粧品軍団だと思ってるThe Ordinaryをもってしても、限界を感じる。幼少期の娘と一緒に川遊びやら外でたくさん浴びた紫外線は、勲章のように今しっかり出てきてる。

しかも、Periodの周期が時々、短くなる。いつも30日周期できてたのに、ある時25日周期となり、量も増えた(気がする)。戻ってホッとしてたけど、また25日になった。線香花火の最後の煌めきのように、女が終わる前の一瞬の輝きが去年に集中し、今年は今にも下にポトリと落ちそう。使った花火をバケツの水の中にジュって入れて、「帰ろっか」って片付ける時を迎えてる。

美しい肉体の男が私の上で、「ちゃんと顔を見せて」と悪魔のように囁く。けど、私は直視できない。自分が醜すぎて耐えられない。でも、悲しいかな、kに言われると従順に見つめ返してしまうけど、kが綺麗すぎて、苦痛。いつか、「思ったより綺麗じゃないね」って言われて、バッサリと首を切られるんじゃないかって、怖くなる。「かわいい、かわいい」って、私の眉毛を消しながら言うのは、嬉しいけど、辛い。なんでそんなに明るいところで見たがるのかね。

いや。多分、外見の美醜が根本的な問題ではない。

「なんとか少しでも綺麗でいたい」とどこかでいつも思っていて、危機感を感じてる、その思考が醜いのだ。「鏡よ鏡、この世で一番とは全く思わないけど、kにとっていい女なのは私よね」と、鏡に圧力をかけてる醜い女王様。それがここのところの私。

美しさを追求すればするほど、美はスルリと私の腕を抜けて、醜さだけが蓄積される。自分で作った蟻地獄。

昨日はすごく久しぶりに、会社の人と少人数の焼肉飲み会に言った。久しぶりの飲み会はすごく楽しい。お酒の席の会話で、前世ってなんだったんだろうってなって、「サキさんは楊貴妃かな」なんてお世辞で言ってくれる男の人に、「いやいや、名もなき中国の武将って感じでしょ」と茶化す部長。「武将?それはセクハラなんじゃないですかね」と大笑いする私。

この空間が愛おしいぐらい俗世的で、私が本来いるべき場所なのかもと思って安心した。kは肉を食べないし、お酒も飲まないから、こんな場所に二人でいるのは想像つかないなって、飲みながらどこかで思う。

もうさ、自分の外見的な醜さを自己糾弾するのやめようよ。これはどうしようもない。芸能人みたいにお金や時間を費やせないし、そこに力を入れるだけで余計に醜くなる。

隣に座る30代の可愛い後輩と私はやはり違う。しっとり大人っぽい女になりたいけど、立て板に水の如く、お酒が入れば入るほどベラベラ喋ってしまうし、それもどうしようもない。でも、今の自分は悪くもないって思う。kが言ったように、確かに想像していた44歳より、いいと感じるから。

筋トレもするし、朝ジョグもする。けど、それは気持ちがいいからやってることで、強迫観念に駆られてしてるかも、って思ったら、その日はやめよう。もっとも、お酒も飲むし、やりたいときにしか筋トレもしてないから、そんなにストイックではないけど。

シミもそばかすも気になる。体型もキープするのが精一杯。けど、ちょっと手綱を緩めてもいいかなって。いっぱい飲んで、いっぱい笑って、いっぱいしょうもない話をして。そこで蓄積された脂肪も、ちょっとだけ愛してもいいかな。

幻の中にしかいないkは、私と会ってない時は1mmも私のことは考えていない。だから、会う時に全神経を集中させて、ネイルや毛穴までじっくり見られるのがすごく辛い。ただ、確実に私の方が先におばあちゃんになるんだし、もう諦めよう。

今日は「ほぼ」皆既月食。夕方から夜までの3時間で、シャープな三日月からドラえもんのポケット、満月、とくるくる月が変わった。

「月食」か。

「食べる」というのは、お腹を満たすだけのことで、「喰む」のは心で味わう、みたいなことをどこかで読んだな。「月喰」って言ってもいいのかな。

自分の美しさも、そして醜さも、喰みながら過ごせますように。





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