2024年8月3日、Inspire Highではセッションの公開収録を行いました。
今回は「科学で人を幸せにするには?」をテーマに、アメリカ出身の18歳の発明家、ギタンジャリ・ラオさん(以下、ギタンジャリさん)をガイドにお迎えしお話いただきました。当日は対面&オンラインでのハイブリット開催。全国の10代、先生にご参加いただきました。当日の様子をお届けします。
◼️発明を始めた背景
ー気に入らないことがあったら、変えるために行動する ー
アメリカのミシガン州で発生した、水道水が鉛で汚染されているニュースを目にしたことをきっかけに、10歳で水中の鉛を検出するツール『Tethys(テティス)』の開発を始めたギタンジャリさん。どの地域でも安全な水が飲めないことに不公平さを感じ、開発を始めます。
当時、開発に必要な知識はもちろんありません。何をすれば良いかもわからなかったといいます。
しかし、「ゼロから作る必要はなく、既存のものを利用して、誰も見たことのない方法で組み合わせること」が課題を解決する方法だと考え、論文やYouTubeを活用しながら独学で勉強を開始します。
幼い頃からのご両親の教えが影響していたことをお話してくださいました。
◼️発明に関する想い
ー 自分だからこそ、作れるものがある ー
様々なツールを発明してきたギタンジャリさんですが、実体験を元に開発された『Kindly(カインドリー)』について、開発経緯をお話してくれました。
この「Kindly」は、Discord、Slack、Instagram、Google Classroomで利用されているそうです。
◼️アイデアを形にするワーク
ーアイデアを形にしてみる大切さー
このワークは、ギタンジャリさんが発明をするときの一番最初に必ず行うものだそうです。ギタンジャリさんは、発明の為に何かを用意するのではなく、「身近にあるもので発明ができる」と考え、実際に手を動かし、「まずは発明したいものを目にみえる形にしてみる」ことを意識しているとのこと。
今回は実際にギタンジャリさんと一緒にアイデアを形にするワークを行いました。
<お題>
ボブという男の子がいます。ボブは将来、宇宙飛行士になるのが夢で、友達と一緒に宇宙旅行のためのツールを作りたいと思っています。
宇宙に行くためには皆さんの手助けが必要です。どんなことができるのか1分でまずは考えます。その後の3分間で手元にある紙やペンなどを使って実際にアイデアを形にしてみましょう。
まずはギタンジャリさんの発表。ロケットの中では睡眠が必要と考え、睡眠用のベットを作成していました。
参加者の皆さんからの発表も行われ、「宇宙食を食べるための装置」など様々なアイデアが出されました。
◼️10代からの質問タイム
ワークを行った後は、ギタンジャリさんへの質問の時間が設けられました。一部をご紹介します。
Q:研究に成功するために、何回失敗しましたか?
Q:失敗の恐怖をどうやって克服しましたか?
◼️10代の皆さんへのメッセージ
最後に、ギタンジャリさんから10代へ向けてのメッセージをいただきました。
◼️参加者の声
ーとても刺激を受けた。アプリ開発に興味があって独学でやってるので、ギタンジャリさんのお話にとても感動した。環境問題にも興味あるので、これから何かやってみたい。(中学2年生)
ー教員目線で「生徒の可能性をどう広げていくか?」のヒントがたくさんあった。これから自分なりに落とし込み、授業で実践していきたい。(私立教員)
同世代のメッセージを受け、刺激を受けたり、教師目線での気づきを得た声が寄せられました。
◼️今後のスケジュール
今後、Inspire Highでは、以下のセッションを収録予定。
収録内容は全て、来年の4月から学校の授業で活用いただけるプログラムとなる予定です!
>Inspire Highの学校での活用に関しての資料請求・お問い合わせはこちらから。
10月4日(金)20:00-21:00
エンジニア起業家と考える AIで市民の暮らしはどうよくなる?
11月1日(金)20:00-21:00
医療機器エンジニアと考える 命を救う製品はどう生まれる?
12月6日(金)20:00-21:00
微生物研究者と考える バイオサイエンスは生活をどう変える?
今後も収録レポートを掲載予定!次回もお楽しみに。