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逆張りの心得

私の投資方針は、

・有配当の優良企業に投資し、その配当を永久に享受し続ける。
・企業価値に比べて株価が割安な企業に投資する。

というものです。割安な企業に投資する、いわゆるバリュー株を狙う、という行動を取ることもあり、だいたい逆張りで株を購入します。過去の経験に基づき、この戦略で失敗しない心得5つを言語化したのがこの記事です。

「株はトレーディングで儲けるんだ(キャピタルゲインを狙うんだ)」とか「逆張りなんか気持ち悪い、順張りすべきだ」と思う人は回れ右しましょう。自分の感覚に合わない投資方法というのは続けられません。これはもうしょうがない、好き嫌いだから。逆張り戦略がしっくりくる、という人だけ先に進んでください。もっとも、投資はあくまで自己責任、最終的にはすべてご自身の責任と判断のもとで行動してください😆😆😆。この心得をマネして損失が生じても、筆者は一切責任を負いません。


心得その1:投資する前に業績を確認するべし

当然ですが、ちゃんとした会社に投資する必要があります。投資先の選択に失敗すると、お金を失うだけで終わります。

ここで言う「ちゃんとした会社」というのは、①良い製品やサービスを社会に提供していて社会に必要とされていて、②従業員に適切な労働環境と報酬を提供していて、③定常的に純利益を上げている会社、です。世の中には①と②はできているのに③ができない会社というのも存在します。厳しい上場基準をクリアしたはずの上場企業の中にもなぜか😂。

一般市民の立場では別にそれでもいいんですが、投資家にとっては③が重要。もちろん、①と②ができていない会社は問題外。仮に③ができていても①と②のどちらか一方でもダメだったら、たぶんその会社はそう遠くないうちに行き詰ります。

どの会社に投資しようかなと思った時、まずは自分の知っている会社、なんかいいなと持った会社を思い浮かべると思いますが、まずは思い浮かんだその会社の事業内容、過去の業績推移を確認しましょう。事業内容なんか知ってるよ、と思うかもしれませんが、調べてみると「え、そんなこともやってたの?」という発見があるかもしれませんし、実はそっちの方が会社に利益をもたらしているかもしれません。


心得その2:3回以上に分けて買うべし

会社の事業、業績推移を調べて、「よし、この会社に投資しよう!」と思っても、全力で投資してはいけません。少しずつ、何回かに分けて、できれば1年以上の時間をかけて資金を投入していきます。

会社のIRページ(Investors Relation)にある決算短信、統合報告書、有価証券報告書などを読み込んでいって、「よし投資しよう!」と決定する頃には、かなりその会社のことが好きになっていて、この上なく素晴らしく見えちゃったりする。そしてめいっぱい投資したくなることもあります。

が、それはあなたの都合であって、マーケットの都合ではありません😆。株式投資の基本は、できるだけ安く買い、できるだけたくさん配当をもらい、できるだけ高く売る、です。マーケットが安く売ってくれるならそれに越したことはありません。ひょっとしたらマーケットはあなたが「割安」と思う値段よりももっと安く売ってくれるかもしれない。しかもいつどこが底値になるかも予想できない。少しだけ買い、株価を眺めながら、じっくり待ちましょう。そしてさらに安くなったらまた買う。1年に1回買うか買わないか、くらいのゆったりしたペースが理想。グロース市場の値動きの荒い株ならいざしらず、業績の安定した大企業の株の場合トレンド転換するのに年単位の時間がかかることはザラにあります。特にバリュー株投資の対象になる企業はそういう傾向が強い。もし下げ基調にある株を(これも後になってみないとわからない)、たった1カ月や2ヶ月空けたくらいで買ってしまうと、数年は少なくない含み損を抱えこむことになります。もちろんいずれ株価が上昇すると信じていても、含み損が膨らみ続ける状況はあまり気分のいいものではありません。

と、自戒も込めて言っておきます😂。


心得その3:1つのカゴに卵を盛るな

これは投資の心得としてよく言われることなのでご存知の方も多いでしょう。複数の(私の感覚としては20社以上の)、業種や地域の異なる会社に投資しましょう。

ちなみに投資対象を日本企業だけに絞っても、地域分散は可能です。売上の半分以上を海外で稼ぐグローバル企業がありますから。例えばソニーは売上の7割弱が海外、板金工作機械のアマダは5割が海外、建設機械の竹内製作所は9割以上が北米、欧州です。そして意外かもしれませんが、三菱地所にも少ないながら海外売り上げがあります。


株式投資でいちばんだいじなことは、退場せずに生き残り続けることです。退場を余儀なくされるほど巨大な損失を負わなければいいのです。10年後、20年後に株価がどうなっているかなんてわかりません。東日本大震災が起きる前の時点で、当時超優良且つ安定企業だった東京電力が無配転落して株価は暴落し、倒産の瀬戸際に立たされるなんて予想できた人がどれくらいいたでしょうか?だから分散投資がだいじなのです。


心得その4:含み損を受け入れるべし

株を買うと、最初はだいたい含み損が出ます。含み損が出ないのは、底値で買えた時だけです。そんなことはまず起こりません。

株価というのは企業の価値を反映していますが、それは長期的に見て、平均をとれば、の話であって、今ついている株価というのはだいたいマーケット(大量の資金を動かせる投資家)の都合で決まっているいいかげんなもんです。どんなにいい会社でもリーマンショックやコロナショックに巻き込まれて値下がりすることもありますし、大口の投資家がお金が必要になって株を売りまくれば値下がりします。そして大口の投資家(機関投資家)というものは、個人投資家とは別の行動原理で動いています。顧客が解約を要求しているから支払いのためにお金が必要だから売る、売るとなったら株価がどれだけ下がろうと必要な分だけ売る。極端を言えば、損得なんて気にせず売ってくるんです自分のカネじゃないんだから。

なので含み損が出るのはごくふつうのことだし、それが思った以上に拡大することもあります。が、あなたが見込んだ会社の実力はこんなものじゃありません。いずれ正しく評価される時が来ると信じて待ちましょう。そのうち含み益に転じ、気づいたら膨大な含み益をかかえていたりします。

私も、株式投資を始めて1~2年目の頃は含み損が出るのがすごくイヤで。含み損を出さないために、

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