見出し画像

新NISAのアーリーアダプター、積立投資はあまり好きではない?

日本証券業協会が発表したNISA口座の開設・利用状況 (証券会社10社・2024年2月末時点)によると、

2024年1~2月における買付額(1か月平均)は、成長投資枠1.5兆円、つみたて投資枠2,700億円

なのだそう。成長投資枠が積立投資枠の2倍あるとは言え、圧倒的に成長投資枠の使用率が高い。

しかも成長投資枠の41%は、投資信託の買付に使われている(下図の上から2番目の棒グラフ)。

結果として、NISAで買い付けた資産の半分は投資信託となっている(敷いた図のいちばん下の棒グラフ)。


積立投資枠が意外に使われていない。その要因はこんなところでしょうか。

  • 積立ではなく、できるだけ安い時にスポットで買おうとしている人が一定程度存在する。

  • 積立投資枠(120万円)も目いっぱい使っているが、さらにありあまるカネがあって、それを成長投資枠で消費している。

  • 積立がつまらないと思っている。


制度開始と同時に新NISAを始めるような人たちは、概して金融リテラシーが高いのでしょう。個別株取引の経験もあるかもしれません。

証券会社10社(大手5社・ネット5社)の2024年2月末時点のNISA口座数は約1,400万口座であった。

ということで、NISA口座を保有しているのはまだまだ少数派(日本の総人口の10%程度)です。稼働している口座はもっと少ないでしょう。そう考えるとこれは平均的な日本人の行動ではなさそうです。

高校時代に投資教育を受けた層が社会に出て本格的に稼ぎ始める10年後くらいから、教科書的な「長期、積立、分散」の教えにしたがった投資(積立投資枠の優先的な活用)が増えるのではないでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?