平等な利用

私の在籍する会社は、新潟県にある公設のスキー場を指定管理者として運営しております。
その指定管理関係の書類に「平等な利用」という文言が出てきます。

市民向けの行政サービスは市民に対して平等に行うのが建前だから、とりあえず「平等」という語句が登場するのであろうと思います。
体育館、図書館のような、市民しか利用しない施設は「市民であれば平等」という話で納得感もあります。
市への納税者という観点からも矛盾のない話です。

これがスキー場ということになると、私の職場の場合市民の利用はざっと見積もって10%程度と考えられます。
利用者の約90%は市外の人達で、例えば関西からとなると何百キロの彼方からわざわざ高額な交通費をかけて来てくれるありがたい方もいます。
客商売の感覚で考えれば遠くからわざわざ来てくれるお客様はその分優遇することも充分あり得ます。
一方で、自治体所有のスキー場ならば市民の利用料金を最も安く設定すべきだと真顔でおっしゃる「市民」の方もいました。
スキー場そのものは90%の市外の人たちに支えられているにも関わらずです。
そうなると、さて…書面に書いてある平等とは何をもって誰をどのように扱えば成立するのか?と思ってしまいます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?