憧れに恋をした後輩
憧れた先輩に恋をしてた後輩がいた。
もう大学の時からずっと。
何かにつけて、先輩に声をかけてみたり、
LINEしてみたり、色々やってみる。
先輩が社会人になって、遠方へ転勤になる。
そこへ「旅行で行くので」と会いに行くくらい、本当は好き。
先輩のどこがいいのか、わからない。
強いて言うなら、「なりたい自分」の延長線上にリアルなところに居たから、なんだと思う。
それが夢みたいなんじゃなくて、目の前でリアルに頑張ってて、泣きながらもがむしゃらに取り組んでいるのが、「なりたい自分」の一部に見えて。
そんな先輩に憧れてたんだ思う。
「憧れ」の心のトキメキは、時に「恋愛」の心のトキメキと勘違いを起こしやすい。
しかも、「恋愛」のトキメキだと思い込むと、その熱はなかなかおさまらない。
どうせ振り向いてくれないと思って、
彼女を作ってみても、
本当に振り向かなくて。応援されてしまって。
忘れようと思っても、忘れられなくて、
インスタのストーリーで先輩を見つけるとコメントしてしまう。
そんな先輩はこの間結婚してしまった。
結婚した後に、自分の人生に迷ったから、また連絡してしまって。
でも、先輩は優しいから長電話してくれて、悩みを聞いてくれた。
その時に思い切って流れで言ってみた。
「知ってたかもしれないけど、ずっと先輩のこと、好きでした」
緊張して先輩が何言ってたかうる覚えだけど、
「知ってたよ」と言われた気がする。
言ってスッキリしたけど、やっぱりまだ好きみたい。もっと好きになっちゃったかもしれない。
けど、今は「憧れ」のトキメキだったと気づけた気がする。
そんな後輩がいた。
色々あったけど、今幸せならそれでいいよ。
素敵な出会いに、本当の「恋愛」のトキメキに出会えますように。
おわり
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