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『第2回未来へつなぐ金沢行動会議へつなぐ会議』議事録

SYABERIBA代表の内島です!以前、コチラの記事で発案した『未来へつなぐ金沢行動会議へつなぐ会議』の第2回を9/24に実施しました。私自身が就活で忙しく(という言い訳)、どんどん先延ばしにしてしまった結果、1か月たってようやく議事録を出すことが出来ました。10/26に控える『未来へつなぐ金沢行動会議』にて、ぜひ今回出たアイデアを共有し、来年に繋げていきたいと思います。また、今回の議事録は第1回の内容を踏まえたものとなっていますので、良ければコチラから第1回の議事録を閲覧後読んでいただけると理解が深まるかと思います!

議論者の皆様

『第1回未来へつなぐ金沢行動会議へつなぐ会議』(2022年9月17日)
【参加人数】
4名(聴講1名含む)
【テーマ】
「10年後の金沢を考える」
第1回で出た意見をさらに深ぼって考えてみる。
【内容】
深堀テーマ1 進路選択においてはびこる国立至上主義
国立至上主義において、「私立大学の学費の高さ」は伝統的な擁護論であった。もっとも、かつて国公立大学に比べて平均して約2倍ほど高かった私立大学の学費は、現在においてその差が約1.4倍まで縮まっている。加えて、独自の給付型奨学金を設けている大学や成績やご家庭の収入状況に応じた学費免除制度を設ける大学も増えたことで私立大学と国公立大学の金銭的な格差は大きく縮まってきている。もちろん、現在においても理系学部においては学費の格差は大きいものの、「私立大学の学費の高さ」だけで国立至上主義を全肯定することは難しくなっているように思われる。また、国立至上主義の背景としては、国公立大学の進学実績を伸ばしたいという学校側の思いがあるのではないかとも考えられる。しかしながら、私立大学に行くという選択が「進路調査票の第一志望に私立大学を書くと受理して貰えない」「私立大学に行きたいと伝えたら、そこにいったら田舎者は馬鹿にされるだけだと言われる」という形で実際に狭められているのは健全だとは思えない。実際、今年開催した進路相談会にて金沢の高校生複数人からそのような内容を相談された。もちろん、浪人という過程を経て自らの夢を掴んだ人は素晴らしいと思うが、その背後には最後まで屈辱を感じる結果となってしまった方々がいることも忘れてはならない。国立至上主義に囚われすぎず、もっと視野を広く持ってさえいれば失うことがなかったかもしれない「時間」の重みをもっと重大に考えるべきである。おおげさな言い方かもしれないが、誰かのプライドや名声のために、取り返しのつかない誰かの時間が犠牲にされることはやはり認めがたく思う。

深堀テーマ2政治と市民・政治と教育の遠い距離間
政治と市民との距離感を近づけるべきとする時に、「市民の声をなんでもかんでも市政に反映すべきだ」という意味としてそれを主張するのは、代議制民主主義を理解していない。市民の代表たる市議を差し置いて、市民の声を直接政策に反映すべきだという主張は通らないし、それであれば政治家は不要となる。目指すべき近い距離間というのは、日々の生活で困ったことがあれば解決手段として優先順位高く、市議への相談が選択肢として上がるような状況である。いわば、政治への効力感をいかに持たせるかという観点において具体的な施策を考えたい。そして、その上では上記のような「なんでもかんでも市民の声を直接政治に反映すべきだ」という代議制民主主義の意義をはき違えた主張だと誤解されないような発信の仕方が必要となる。

深堀テーマ3 金沢の経済
金沢の経済は実際はそこまで観光に依存していないのではないか。確かに観光産業に携わっている人は比較的多いかもしれないが、イメージが先行してしまっているのではないか。この部分については、データをもってしっかり検討していくべき

深堀テーマ4 放任的すぎる金沢学生大使制度
行政は「企画・制度を設ける=市民の意見を集約・反映している」という構図で考えている?昔は、そもそもの企画や制度を設けるということすら行政の役割と見なされていなかったわけであるから、その意味では大きく進歩してきた部分ではあり、実際設けられた企画や制度は優れていると感じることが多い。しかし、ハコモノとしての企画・制度を作った後のアフターフォローやさらなる改修・改善のプロセスがまだ十分に存在していないため、少なくとも学生を対象にしたものについては、形式的であって実質的な意味を感じられない企画や制度がある。もちろん、ハコモノが完成した後は、そこに参加する市民が自発的に活動をしていくことが期待されるわけであるが、そのハコモノが当初目指した実質的意味の実現の成否が属人的でありすぎているというのが現状であると感じる。学生目線での継続的な金沢の観光的魅力の発信を目指すならば、定期的な報告会を設けるなど、構造として学生が積極的に発信しようとするような体制を作っていくことが必要だと考える。そのような状態が実現されれば、名ばかりで活動をしない大使が多く発生するという事態にはならないはずだ。もっとも、この体制づくりを市だけに押し付けるのは無責任である。学生もまた市との対話の中で課題を見つけながら、徐々にでも変革を促していくことが必要である。学生も役を任せられたなら責任をもってその使命を果たすべく、今やるべきことをきっちり実行すると共に、より目的が達成される環境づくりに向けて常に自分の代だけでなく、将来世代を考える視点をもって活動に取り組むことが必要となるだろう。もちろん、こんな意識高い学生は滅多にいないと思われるが、1人でもそのような人がいたならば、その人発信で構造自体を再考し、変化させていけるだけの風通しのよさと柔軟性を形成していくことが必須である。1人の本気の人が訴え、変えていくこと。この積み重ねによってより実質的意味のある取り組みが増えていくはずだと考える。
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今回の会議では、前回出た計5つの問題点の内、4つのテーマについて深堀を行いました。10/26の『未来へつなぐ金沢行動会議』向けては10/22に『第3回未来へつなぐ金沢行動会議へつなぐ会議』を実施予定です!本記事を読んで、こういう問題点もあるのではないかと感じた方がいれば、コチラの参加フォームから会議にご参加ください。(SYABERIBAのメンバーは申し込み不要です。)

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