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きじとの出会い

まだ秋になりきらない、ぬるかったり、暑かったりな時期に突然君はやってきた。

私は社会人1年目で、やっと少し仕事になれてきた頃で、でもドタバタしていた気がする。帰って車から降りると体の大きいキジトラがスリリ〜〜〜と体を寄せてきた。デカ猫だ!しかもかなりかわいい!顔の良い野良猫の登場にテンションが上がり、もちろん撫でくりまわした。と書きたいところだが、このデカ猫はそんな簡単に撫でさせてくれる猫ではなかった。シャーと一喝され、人生初の猫パンチをくらった。
ちぇ!いたい。

しかしその日は夕日が綺麗だったので、気を取り直してお気に入りの写真スポットまで歩いていたら、そのデカ猫は後ろを着いてきた。
それもテッテケテーという擬音がぴったりな歩き方で、テッテケーテッテケー♩と音がはねるように着いてきた。可愛すぎて思わず笑ってしまった。お前、うちの子にならないか。



さすがに冷蔵庫の竹輪は怒られるだろうと思い、キャットフードを少しだけ。(学習しないね。)まだ飼うと決まったわけじゃないのに、「きじ〜、きじ〜可愛いね〜♡」と勝手に名前を付けて可愛がっていた。メロメロである。

帰って早速、母に報告した。怒られると思ってご飯はやってないよ〜と嘘をついた。
(↑これについては飼い始めてから自白しています。悪しからず。) とにかく、2匹目の猫として迎え入れたいと熱心に母に演説した。

母は言った。「全ての負担と責任をあなたが受ける前提で飼うなら、許しましょう。」

うー〜ん、わかった!

そうと決まれば話は早い。直ぐにホームセンターに行き、きじ用のシステムトイレやキャットタワーを購入。自室で組み立てた。説明書を読みながら発狂する私を見かねて、妹も手伝ってくれた。ほんとに助かったよ〜ありがとう。そうして準備は整った。後は猫を連れ込むだけだ。

デカ猫が現れるのを待っていると、2日後にはやってきた。玄関にカリカリの上にチュールを乗せたスペシャルフードを置き、罠をしかけた。蚊が入ってくるから早くおいでと念じていたのが通じたのか、空気を読んでくれたのか、すぐに捕獲できた。ガツガツと食べる時に、鼻から眉間にかけて皺が寄る君の癖をその時に初めて見つけたんだっけ。かわいいです。

そうして私の部屋で慣れるまで過ごしてもらう事になったのだが、きじは夜鳴きがひどかった。外に出せー!と怒りと恐さで鳴き続けていた。私は百均で耳栓を買い、目覚ましをふたつに増やして寝坊しないよう努めた。

自由を奪ってごめんね。と本当に申し訳なく思った。人間が決めた幸せな猫の枠に当てはめようとしてごめんね。でも、もう引き返せないのでとにかく愛を注いだ。どうかここに居てください、お願いします。

2ヶ月ほどで夜鳴きは止んだ。安心して眠れるようになったみたいで、よかった。


暮らしの積み重ねで、はじめましての時の警戒が嘘のように、デレ多めのツンデレ猫になった。よく遊び、よく食べ、よく人の食べ物を狙うヤンチャなきじ君。君が来てからは部屋のきれいが保たれるようになりました。どうもありがとう。

先住猫であるちーちゃんとの相性を心配していたが、うちの姉猫は強いので、早い段階できじの存在を許してくれた。

きじはオスで体がでかいので、本気でまみれていた時は心配になったけど、ちーちゃんと関わる中でちゃんと力加減を学んでいるようだった。今はもう毛玉が舞うこともない。きじがちょっかいをかけているのかなと思っていたが、ちーちゃんも背後から猫パンチするなど、喧嘩を売りにいく意外な姿を見せてくれた。すぐに追いかけっこを始めて人間の上を走り抜けるきみたち。別にいいんだけどね。

隣でくつろぐようにもなりました。

逆撫でするちーちゃん
うんざりしているきじ
すぐに手を上げます


家に2匹も猫がいる生活は、はっきり申し上げますと最高です。

これからも猫に関する記録を続けていきます。書いてると気分がいいです。

今回も、最後まで読んでくれてありがとうございました^ᴗ.ᴗ^ ♩ またね〜






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