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未経験からの飲食店開業物語65

ある日の中板橋「やきとん万備」

ガラガラ
「いらっしゃいま・せ・・」
185cmはあろうかという大きな男性客。
初めてのお客さんかな?
マスターの顔色をうかがってみるも知らないお客さんのよう。
カウンターでやきとんをツマミに1人飲み。
しばらくして女性のお客さんと合流。
一見強面だけど話すと礼儀正しい人。
1時間位でしょうか?
二人は店を出た。

そして数日たったある日の「手前みそ」
ガラガラ
「いらっしゃい・・ま・・・せ・・・・・」

あ、あの人だ。

やきとん万備に来た大きな男性と連れの女性。
俺みたいに焼きとんの店巡りしてんのかな?
と思いつつオーダーを待つ。
するとやきとん5本盛りと味噌串かつの注文が入る。
間違いない。
焼きとんマニア?
それとも同業者?
いずれにしてもなんかある。

滞在時間は30分程だったろうか?
お会計時に厨房の前に来たので話かけてみた。

「この前、中板橋の万備にも行かれましたよね?」
「はい(笑)狙い撃ちで来ました」

狙い撃ち?やっぱり焼きとんマニアか!?

「今度メッセージ送りますね」
メッセージ?
ミクシィ!?
どうやら僕のこの開業日記を読んでる人らしく日記を見て来店してくれたらしいのだ!!!

とってもうれしかったです。
まだメッセージが来ず誰なのかは闇の中ですが見ず知らずの人が店まで足を運んでくれるなんて感激です。
ご来店ありがとうございました。
よろしければまたお待ちしております


そして今週の話。
万備のマスターが風邪をひいたらしい。
マスクをしてゲホゲホやりながら仕込み、そして営業。
早い時間に1回転。
そのあとバッタリ来店が途絶える。
「ISSHIE君、焼き場よろしく」
そう言って常連さんと雑談をしていたがそれも辛くなったらしく
「ちょっと休憩してくる」
そう言い残して帰宅・・・・

それにしても店は暇。

ならば!!

極親しい仲間限定でメール送信!
超暇だから来て。俺が焼くよ
すると・・・・・
ガラガラ
「いらっしゃいませ」
ガラガラ
「いらっしゃいませ」
ガラガラ
「いらっしゃいませ」
またたく間に満席寸前!!
メールした仲間とは別のお客さんで
賢明にオーダーをこなしながら頑張ってるとケツポケに入れた携帯のバイブが何度も何度もブルブルしてる。
が、見る暇なんてない。

2番テーブルのナンコツ塩にタン塩をまず焼いて
3番テーブルの塩レバちょい焼き、
カウンター5番の手羽を一つ先に焼いて
2番テーブルのタレ物を塩焼きを食べ終わるタイミングで出したいから用意しておいて
カウンター2番のつくねと1番テーブルのつくねをまとめて焼いて・・・
なんて頭のなかで順番を決めながら焼いているので経験の少ない自分は余裕がない

そんなとき。
焼き場前のガラス窓の外に知ってる顔が!!
メールした中の二人が来てくれた
「いらっしゃい!カウンターへ」

アスパラ肉巻き、豚バラ網焼き、ソーセージ串にチレ刺し・・・・
おいおいせっかく来てくれたんなら焼きとん焼かせておくれ
とお願いして「好きじゃない」と言い張るレバーを焼かせてもらった。
万備の看板メニューの一つでもあり自分で出す店でもウリの一つになるであろうレバー。

刺身用の超新鮮なレバーを使ってるので表面を炙るだけのちょい焼きが基本。
塩でも旨いしタレもイケる。
だけどレバー苦手と言い張る二人には味噌ダレをチョイス。
ほんのり甘いレバーにニンニクの入った味噌ダレが絶妙です。

キンミヤお湯割りを飲みながら閉店までいてくれた。
池袋の焼肉屋の目の前で入ろうとしていたのを変更してわざわざ電車で来てくれた二人に感謝

修行先の方々や色々相談に乗ってもらってる方々、店に来て応援してくれる方々や温かく見守ってくれて日記にコメントしてくれてる方々。
たくさんの人に恵まれて順調に成長している自分がいます。
今の目標は来春までにスキルを身につけて物件探しを始めいい物件が見つかり次第出店です。

それまでの間、もうしばらく見守ってください。
皆さんの期待を裏切らないように頑張ります

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