【合格体験記】外部から東北大学大学院情報科学研究科情報基礎科学専攻に合格した話


ご挨拶

皆さん、初めまして!
私は東北大学院試対策サークルの代表 佐藤龍之介です!
私は昨年の夏の院試で東北大学大学院情報科学研究科に合格し、現在東北大学大学院で研究や課題に追われながらも大学院生活を満喫しています!
今回は私の合格体験記を紹介します!
受験を考えている皆さんの参考になれば幸いです!!

スケジュール

2023年
2月 苦手分野から院試対策を始める
4月下旬 研究室訪問のメール
5月下旬 研究室訪問に行く/所属大学の教授と進路について話した
6月下旬 出願
8月下旬 院試

大学院進学の動機

私は 4 年生の 6 月から翌年の 4 月まで交換留学でカナダにいました。現地では、夏の ESL と呼ばれる語学研修プログラムを卒業後、コンピュータサイエンス学科の講義を取りました。講義の中のプログラミング課題や試験を通して留学前よりも勉強に向き合う時間が多くなり、徐々に難しい内容も分かるようになっていきました。留学を終える頃には、情報系の大学院に進学しより深く勉強し研究してみたいと思い、大学院進学を決めました。
当初、在籍していた秋田大学の大学院へ進むことを考えていたのですが、大学院進学というタイミングを機に東北大学の大学院へ進学するのも良いなと思いました。そこで、5 月頃に気になっていた研究室にお邪魔し、先生や先輩方に大学院試験や院生の生活、研究、就職活動について話を聞き、東北大学の大学院への進学を決めました。

研究室の決め方

私は学部入学当初からプログラミングを習得したいという思いがあり、独学で勉強しつつ授業の課題などを通して実践的な部分を学んでいくにつれ、プログラミングの原理的な部分にある計算機について興味を持ちました。その中の一つの事実として、計算機が解ける問題には限りがあり、解けない問題も存在するということが明らかになっています。これらのことを計算可能性と計算複雑性と言います。この分野についてより深く学び研究したいと思い、東北大学の中でプログラミング言語に関する研究をしている東北大の研究室を選びました。また、研究室訪問の際に先輩方に聞いた、就活やインターン、プライベートの時間が取れることや先生方が非常に優しく入学後に研究を進める上で良い環境だと思いました。

試験内容と受験当日の感想

私が受験した 2023 年夏季の情報科学研究科の院試は、基礎科目と専門科目に分かれて試験がありました。それぞれの科目で 6 題あり 2 題を選択して解く形式でした。試験時間はそれぞれ 1 時間でした。(コロナ以前は 90 分だったそうですが短縮されたようです)また、それぞれを2日に分けての試験でした。また、面接は受験する群や研究室によって有無が異なるので注意してください。加えて、現在の試験内容も変わっているので受験生の皆さんは必ず自身で調べてください!

  1. 基礎科目(電磁気学、電気回路、情報基礎 1、情報基礎 2、物理基礎、数学基礎)
    問題は6 題ありますが、私は2月頃に試験対策を始めたので、全てに手をつける余裕がなく情報基礎 1 と情報基礎2、数学基礎に絞って過去問研究をしていました。情報基礎 1 は論理回路とオートマトン、情報基礎 2 はデータ構造とアルゴリズム、数学基礎は線形代数と微積(フーリエ変換、複素積分など)が大まかな内容です。
    試験当日は、例年より簡単な問題が情報基礎 1 と数学基礎で出題されたことで 8 割程度解くことができました。しかし、情報基礎 2 においては傾向が変わり集合論の問題が出題されていたので、対策した範囲とは全く異なる部分もありました。1 日目が簡単だった分、2 日目の専門科目の難化が頭をよぎりましたが、非常に良い気分で1日目を終えることができホッとしました。

  2. 専門科目(電気工学、通信工学、電子工学、計算機 1、計算機 2、物理専門)
    コスパ良く対策したかったので基礎科目との関連性のある計算機 1、計算機 2 の 2 つに絞って対策し始めました。余裕があれば、物理専門にも着手しようと考えていましたが基礎科目に対策のほとんどの時間を使っていた為、結局、計算機 1 と計算機 2 のみで試験に臨みました。過去問を解いている時も解けない問題が多く正直、基礎科目でどれだけ解けるかにかけていました。
    試験の感想は、1 日目の基礎科目に手応えがあった反面、 2 日目は全く手応えがなかった為、試験終了後には落胆していました。合格発表までは合否の手応えや合格点のボーダーを調べる等、合否のことが常に頭によぎって心配でした。しかし、ある程度対策していたことに自信を持って自分が解けなければ他の人も大抵解けていないだろうと気楽に考えられると良いなと今は思います笑

  3. TOEIC
    TOEIC は交換留学後に取得していた 795 点のスコアシートを提出しました。研究室の先輩に聞いた話だと、750 点で満点扱いとのことなので、その点数が取れている場合には他の科目の対策になるべく早く時間を取った方が良いと思います。私がしていたTOEICの対策法は、TOEICの公式問題集2冊(4回分)を解き、その度に間違った問題(特にリスニング)をしっかり復習して次の日もその次の日も挑戦して間違わなくなるまで解いていました。さらに、知らなかった単語やイディオムもインプットすることを意識していました。上記の公式問題集を2周したら点数が格段に上がったので、大変ですがぜひやってみてください!

準備したこと、試験対策

  1. 研究室訪問
    5 月の GW 明けに研究室の教授にメール
    ・返事を頂き数日で研究室訪問の日程が決定
    ・5 月末に研究室訪問
    研究室訪問では、3人の先生方との面談を行いました。志望理由や卒論のテーマ、他に留学の話をしました。合格後の流れも聞くことができ、受験勉強への意識が高まりました。本当は先輩から試験問題の回答の入手ができれば良かったのですが言い出しづらく、基礎科目と専門科目の総合得点で 50%以上取れるように過去問対策をするようアドバイスをもらいました!

  2. 試験対策
    試験対策は基本的に過去問を最新の順に解いていました。合計すると基礎科目は 5 年-10 年分、専門科目は 3 年分を解きました。私は、より多くの年度を解くよりもこれまで解いてきた問題の中でわからなかったものの解法を覚えて回答を作れるようになるまで何度も解いていました。昨日解けなかったら、今日、明日、明後日と何度も何度も。苦手な分野、新規の分野に関しては、ネットで類似の問題を解いていました。論理回路や数学基礎の用語などはできる限り覚えて臨みました。

受験生に伝えたいこと

大学の院を志望するというのはとても偉大な挑戦だと思います。実際、私は自大学と東北大学の院試の日程が被っていた為、どちらかしか受験できない状況でした。自大学か東北大学の院で選択を悩むことはありませんでしたが、受験前の 1-2 ヶ月前に急に不安になり猛烈に後悔していました。自大学であれば落ちることはほとんどないのになぜこんなにリスクのある選択をしたのかと。これほどまで不安で辛い恐怖を感じたことがなく、加えて体調も悪くなり泣いてしまうこともありました。受験直前は少し自暴自棄になっていたかもしれません。 しかし、 自分を信じて悔いのない選択をしたいと思い東北大学の大学院を受験しました。今思えばとてもリスクのある選択だったと思いますが、このリスクを感じながらも院試対策をしていた自分はこれまでで一番必死だったと思います。また、院試を乗り越えたことに誇りを持っています。今ではこのことが自信となり、大学院での生活の糧になっています。
私含め、本サークルは東北大学の院への進学を考えている受験生の皆さんを応援しています。何かわからないことや不安なことがあれば、是非気軽に下記のアドレスにご連絡ください。
Email:sato.ryunosuke.q4@dc.tohoku.ac.jp


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