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【音楽】(LIVE)中村佳穂 『うたのげんざいち』レポート
中村佳穂
『うたのげんざいち ✌ NIA・near Special ✌』
於 2023/3/5(日) 大阪・NHK大阪ホール
中村佳穂のライブに初めて行ってきた。一度は生で観てみたいと常々思っていて、念願の機会は10周年ということでスペシャルに組み立てられたライブだった。
多幸感と圧巻のパフォーマンスから生まれるひりつく緊張感。両方の渦に巻き込まれた。
とにかく凄かった。感動した。終わった直後は語彙力を失って、友人と「最高」「やばい」「えぐい」しか言葉が出てこなかった。ぜひまたライブに足を運びたい。
サポートというのかバンドメンバーというのか。
凄腕のメンバーを従えながら、それでも中村佳穂自身がフロントで圧倒的な存在感を放っていた。
Bass: 越智俊介
Drums: 深谷雄一
Drums: 伊吹文裕
Chorus, Guitar: 植松陽介
Chorus: 高橋あず美
Cello: 林田順平
Violin: 須原杏
Violin: 白澤美佳
Viola: 河村泉
Guest: BOSE(スチャダラパー)
東京公演のゲストはKID FRESINOだったという。また違う雰囲気だったのだろう。
「10周年だからスペシャルだよ」ということを何度か言葉にしていた気がする。
ライブは二部構成で組まれて、ステージ後部には意味ありげな歩道のスロープや街頭を模したようなセットがあった。
第一部は『ぶらーーーー』から幕を開けた。
こちらに対して笑いかけるような、挑発するような格好で歌い上げる。ゾクゾクした。
『Q日』や『きっとね』を演ったと思う。展開しながら違う曲のフレーズを入れるみたいな感覚もあってうろ覚え。
一部はなんといってもコーラスとツインドラムとのセッションが圧巻でそこから多幸感溢れるクライマックスという流れだった。
『get back』でコーラス2名もフィーチャーしながらソウルフルに歌い上げ、『you may they』ではツインドラムのハードコアと言っていいようなセッションが続き、これはもう"ブチ上がった"と言っていい。シンセフレーズをループさせながら…鳥肌ものだった。
「早速スペシャルゲスト呼んじゃうよ〜」という感じで、『hey日』からBOSEをステージに招いて第二部がスタート。
平日のような休日
休日のような平日
平日のような休日
休日のような平日
『hey日』の演奏に乗せBOSEのラップが始まる。
その頃の僕らと言ったら
いつもこんな調子だった
心のベスト10 第一位は こんな曲だった
ラップの締めくくりには『今夜はブギーバック』のフレーズをぶち込んで、「ダンスフロアに〜」小沢健二パートは中村佳穂。
"なんだこれ、最高じゃねえか"と既に大団円という雰囲気だった。
ところが、ここから一転ライブの雰囲気を変える。一気に"静"に転じた。
BOSEとの関係性を語りながら、スチャダラパーのある曲の歌詞にすごく納得して、そうだよなあと思って聴いていたと話を進める。
ファミコンしたり 本を読んだり
時間について考えたりしながら
ぼくはぼくのヒマを過ごしていた
そんなヒマあったらって言うが
みんなヒマは嫌いなのか?
ヒマはダメか?悪いのか?
そんなに嫌か?ヒマが
中村佳穂とBOSEが交互に歌詞を語るようにして歌う。バックの演奏がシリアスに変化していく。
バンドメンバー達がステージ後部のスロープを1人ずつゆっくり歩いていき、最後はコンテンポラリーダンサーが中央で舞い始めた。
『Hank』『ÿuni』『忘れっぽい天使』(間違ってたらごめんなさい)をチェロのみの演奏になった状態で静けさを纏いながら歌う。こちらは息を呑む緊張感。ステージは夜になっていた。演劇を観に来たという気にさせられる。没入していた。
そして、ここから夜明けといった格好か。
ライブは明るさを取り戻し、『MIU』『LINDY』『アイミル』『アイアム主人公』。
またエモーショナルな展開となり本編が幕を閉じた。
「どうだった〜?楽しかった〜?やりたいことやったんだ〜」みたいな感じでサザエさんのようにメンバーを連れてラフにスロープを一列で降りてきて、リラックスして楽しもうということでアンコールがスタート。掴みどころがない。
くだらねえ しょうもねえ
から ヒネリ出せ FUNKY FRESH
BOSEが「最高じゃん〜」と登場し、『アーバン文法』のフレーズを交えながらフリースタイルのような様相で中村佳穂もラップ。
『祝辞』『さよならクレール』『NIA』
メンバー達も大はしゃぎという中でフィナーレ。
本当に素敵な時間をありがとう。
あぁ もしもしかして 私は今最強なんじゃない?
Adoとどちらが先に「私は最強」と言ったか。
とにかく最強だった。
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