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よへの研究

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複数の体験や事象から考察したことをまとめます。
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#エスノグラフィー

デンマークの社会システムを読み解く

今年の頭に4ヶ月、デンマークのフォルケホイスコーレという全寮制の学校に通っていました。同じ建物で暮らす中で、周りのデンマーク人(20代前半〜30代前半)の政治や社会への関心の高さと同時に、それらへの一定の満足感や誇りも肌身で感じることができました。 事前に調べていたこちらの情報も参考に、現地での友達や先生などとの会話を踏まえて、デンマークの社会システムがどう上手くワークしてそうなのかの仮説を一旦まとめてみたいと思います。これを行うことで、デンマーク社会への解像度を上げて、今後

孤独感と心地良さの境界線(留学中のマイノリティ体験を振り返る)

今年の頭に4ヶ月間、全寮制のデンマークの学校に通っていました。デンマーク人に囲まれたマイノリティ環境に対して、最初は強い『孤独感』を感じていました。ただ、そこから徐々に打ち解けていき少しずつ『居心地の良さ』も感じていきました。この体験から、最初の『孤独感』が『居心地の良さ』にどう変化していったのか、どう打開していったのかについて改めて整理してみたいと思います。 孤独感の成立環境今回自分が通っていたデンマークの学校(フォルケホイスコーレ)は、デンマーク人の生徒約30人に対して

フィンランド暮らしで気づいたこと ー9年ぶりに振り返るー

今から9年ほど前になるのですが、フィンランドのヘルシンキに1年間留学をしていました。自分の人生において、多大な影響を与えられた経験だったなと思います。フィンランドで暮らす中で、優れているな、面白いなと思うことが多くあったのですがこれまで記録できてなかったので、改めてまとめてみたいと思います。 9の気づき【ポイント①】 人の暮らしと自然の近さ 都市のヘルシンキでも、人々の暮らしと自然との距離感が近く、常に自然と隣り合わせの環境でした。ヘルシンキのど真ん中には、広大なヘルシン