女シャーロックに弟ワトソン
ドラマは余り観ないのだが、NHK金曜1000のこれは結構見てい入る。ジャンルはミステリー。推理ものの王道は、シャーロック・ホームズという、理系でアスペルガーっぽい謎解き役の存在にあるがが、これを女性理系研究者に設定したのが今どき。
こういう役は、前例がないので、役者を選ぶが、松雪泰子が当たり役。思えば「白鳥麗子でございます!」でデビュー以来、美貌がありながら、どこか欠落している笑いや寂しさを演じてきた女優さんだった。彼女も独身だったかな。
ドラマのキャラクターも、一般的な女性としては、欠落している部分があって、結婚にも失敗しているが、鋭い知性で、事故調査委員会のヤヤコシイ事案を、利害やしがらみなく、謎解きして現代の問題を浮かびあがらせている。
シャーロックが40代後半バツイチの女性理系研究者なら、ワトソンは20代のちょっと頼りない、かわいい若者助手。二人の間には全く男女の匂いがなく、姉弟の関係である。この「失敗学」の理系の研究室、この若者男子以外、事務方も先輩助手も皆女性。昭和のドラマなら紅一点という言葉がよくあったが、完全に逆転しているところも現代的。
今日は、最初から死体になって出てくる、マンション一の善人で、旧式エレベーターの不具合を一人で調べるうちに謎の死を遂げた老人を宇崎竜童が、彼を憎んでマンションには呪いがかかっていると喚くばあさんを、白川和子が演じていた。そう、日活ロマンポルノの一時期を引っ張ったあの女優さんである。いろいろ自分の年齢を感じさせられる回ではありました。
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