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【ウクライナ情勢:考察】ロシア政府は原発攻撃を開始した。ゼレンスキー大統領は周辺地域から退去命令を出す”勇気”が必要な危険度に達した。

 ──戦争が終わった後には、何一つ残った物はなかった。


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 筆者はただのフリーターであり、国際政治評論家でもなければ研究者でもありません。また、情報が錯綜し本当の情報なのかも分かりません。特定の個人や団体を攻撃する意図もありません。そのことを考慮してお読みください。

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 現代における戦争で、最も行ってはならない行動は核兵器の使用であることは誰でも承知であることは明白であると思われる。なぜ核兵器を使ってはいけないかというと、核兵器を使われた側に、非人道的なダメージを負わせるだけでない。今回の全面戦争ではなく、侵略戦争の場合では、《《核兵器を使った側にも大きなデメリットが存在するからである。》》

 どういうことかというと、核兵器を使い侵略戦争に勝利したとして、手に入るのは荒廃し、放射能に犯された不毛な土地のみを手に入れることになるからだ。侵略し、土地を手にしたところで意味が無くなる。その点において、特に侵略戦争で核兵器を使用することは愚かなことこの上ないことなのだ。

 そして今回、ロシア軍がウクライナ最大規模、のみならず欧州最大規模の原子力発電所、ザポロジエ原子力発電所を攻撃したと報道があがった。東日本大震災の津波により福島第一原子力発電所の事故を経験している日本としては、この攻撃がどれだけ未来に影響を及ぼすことになるかを重々承知している。しかも、ウクライナ、もしくは元々同じ国だったソ連時代に至っては、チェルノブイリ原発事故という歴史上もっとも被害の大きい原発事故を経験している。原発事故を起こし、その後の放射能で土地がいかに荒廃していくか、周辺地域にどれだけのダメージを与えるかは、ロシア側、というよりもプーチン大統領も嫌と思うほど知っているはずではないのか?

 なぜだ? なぜ、プーチン大統領はザポロジエ原子力発電所を攻撃したのか。全く分からない。ウクライナ政権を委縮させるには威嚇だけで充分だったはずだ。侵略戦争が終わり、土地を手にした後に残るのはインフラが破壊され、また一から創造しなければならない、不毛な土地が残るだけになるはずだ。プーチン大統領は、「誤算は何一つなく、全て計画通りにいっている」とロシア国内の国家安全保障会議で演説したそうだが、ザポロジエ原子力発電所を攻撃することも計画のうちだったのか。疑問符しか残らない。

 ザポロジエ原子力発電所の周囲に住む市民は、一斉に退去を行っていると報道があった。市民の中には、ロシア軍から最後までザポロジエ原子力発電所を守るとして、発電所の周囲にバリケードなどを設置し、戦う覚悟のある人の姿も報道された。しかし、これはダメだ。『いのちがもったいない』というワンピースの名言があるが、その通りである。ゼレンスキー大統領はザポロジエ原子力発電所の周囲にいる市民に対しては、徹底抗戦ではなく、今すぐ退去するよう強く要請すべきだ。核爆弾が置かれている場所に丸腰で抗戦しようとしているようなものだ。ゼレンスキー大統領は徹底抗戦することを美徳としているようにも思われるが、原子力発電所がミサイルにより狙われたとするならば、地上戦とは死傷者のレベルが違う。ゼレンスキー大統領の市民に対し場合による”退去”を命じる勇気も必要だと思われる。

 ロシア政府側の攻撃のレベル、危険度が一段階上がった。ここまでするかというところまで実行に移してきた。悔しいがゼレンスキー大統領の勇気も試されているように思われる。

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