外来や訪問で、患者満足度を上げたかったら、院内調剤にしたらいい

薬剤師たちは、自分たちの利益に反するので言わないんですが、訪問や外来の調剤は、院内薬局でやってもらう方が、患者満足度は圧倒的に高いです。

処方箋の受け渡しも薬の受取もお金の精算も、ワンストップできるからです。

以前、務めていた医療法人では、病院薬局が、訪問診療にも外来診療にも、全く関与しようとしませんでした。

院内薬局が処方箋を応需してくれなかったので、訪問と外来の医師は、患者ごとに、個別の院外薬局に処方箋を配り、その疑義照会に個別対応するということになってしまっていました。

私は、なぜ院内薬局が、訪問や外来の処方箋を応需しないのかを病院薬剤師に聞いてみたことがあります。すると、以下の規則に反するというのです。

第十九条の三 保険医は、処方箋の交付に関し、患者に対して特定の保険薬局において調剤を受けるべき旨の指示等を行つてはならない。
2 保険医は、処方箋の交付に関し、患者に対して特定の保険薬局において調剤を受けるべき旨の指示等を行うことの対償として、保険薬局から金品その他の財産上の利益を収受してはならない。

保険医療養担当規則

よく読むと、外来や訪問の処方箋の院内調剤は禁止されていないです。

患者側の希望で、院内薬局以外の別の薬局を使いたいなら、それを許せばいい。院内調剤をすること自体は、療養担当規則違反にはならない。

院内薬局は、療養担当規則を、自分たちの部署の仕事を減らす口実として使っていたと思う。経営者が「やれ」と指示すればやっていたのです。

実際に、外来や訪問で発行された処方箋を院内調剤で処理している診療所や病院が、現在でも、多数、あるわけだから。

この程度の問題を厚労省に問い合わせてきちんと処理せずに、漫然と院外処方箋を配っている訪問・外来クリニック・病院が非常に多い。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?