濁った水が悪い、のか?
最近ネットでは微生物活性剤が問題になっておりますが。
それに発酵食を作っている立場からお話したい事があります。
そちらを好意的に使っておられる方は「透き通った水が良い」という形で使われていると思います。
ここが誤解があると個人的には想います
理由は、「発酵させたら濁る」からです。
特に漬物は乳酸発酵させますので、その影響で白濁してまいります。
緑色の野菜は茶色く変色します。
発酵ピクルスも茶色くなって成功です。
茶色い物質は基本嫌われて「色が悪くなった」と見られますが、そうなってこそ成功なのです。
逆に何時までも濁りが出ない、変色しないなら不都合が起こった、と見る方が妥当です。
乳酸菌は人にとって有用です。
発酵食品の場合、有用微生物が溶液中に増えると濁る、のです。
これを濁らさないようにするためには、乳酸菌の繁殖を抑える必要があります。
昨今の浅漬け主体の漬物は、そのために保存料やpH調整剤を入れます。
菌の繁殖を抑えるために使用します。
浅漬けは発酵する前に食べるので、発酵させない方が良いのです。
現代はそういった商品が好まれる時代です。
保存料やpH調整剤は、殺菌作用を及ぼすものではなく、あくまで静菌作用です。
菌の繁殖を流通過程において生じる様々な温度帯で繁殖をコントロールするため、に使われます。
抗生物質とは役割が異なりますので、その辺りも誤解があるところでしょうが。
話が反れましたが、もちろん、腐敗菌によっても濁るでしょう。
その濁りが何によって生じているか?というのが重要であって、透き通った水というのは水道水を見ても解るように、微生物が少ない状態だと私は想います。
微生物活性資材を投入するのだから、有用微生物が増えると濁ってくるのではないかと想像するのですが、その辺りはどういう菌バランスで流れていくのか、私はわかりません。
菌というのはバランスでして、濁っていても人やその外の生物にとって有用であるなら、さほど問題があるとは私は思えません。
大自然とされるアマゾンの河川は全て透き通っているのでしょうか?
もちろん、濁って腐敗臭がしてハエやウジしか発生しないようなところは、早急に何とかしなければならないと思います。
昨今は発酵に関しても、○○を糠床に入れると最高に発酵して万事解決、のような物が売れるようなところがあります。
菌の世界はそんな単純ではないので、出来る事ならもっと思量深く観察して行動も定期的にしっかりとした観察が必要だと思います。
世界を守りたい気持ちは皆同じだと思いますので、この辺りも考慮にいれて是非活動して頂けたらと思います。
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