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天狗とは? part 2
前回分からの続きです。
背中の羽根、履いてる一本歯の高下駄、持ってる団扇など天狗さまの特徴について読み解いていきましたが、その中で共通している要素は「火」と「風」と書きました。
私の天狗さまへの思い入れが強すぎて突っ走った感がありましたので(笑)、補足的にもうちょっと書いてみますね。
サラッとおさらいすると、天狗の性質は俗世や地という「水」の要素を嫌い、人里離れた高山に棲み、心身を燃やして高みへ臨み、何にも縛られない自由を好む、という感じでしょうか。
天狗は「水」の反対、「火」の性質。
また、天狗さんは「女嫌い」とも言われます。
それはなぜか?
ではまず、「水」というものを見てみましょうか。
心身の重さ=色情や享楽など俗世への執着、怠惰は「水」の側面の一つ。
水は低い所へと流れていきます。
向上心とは真逆の、怠惰、色情に耽る、貪りなどは水のダークサイド的な象徴。
また水には他のものに染み込んだり溶かしたりして「群れる」という要素も。
言うなれば「道連れ」ですね。
また、「冷やす」という働きもあります。
冷えると縮こまる、固まるということにつながります。
物質が固まり、意識が固まると「個」や「個人」が出来ます。
これらが「個」を創り出す「水」の側面ではないかと。
これは生命の場、地球をつくる大きな要素でもあると思います。
地球、物質、身体、世界をつくる「水」。
それは精妙な働きなのだけど、行き過ぎると自己愛、執着、妄執にとらわれて全体から切り離された「自分」という意識を強めてしまう。
「自分」が得したり楽したり気持ちよくなったりすることを追い求めてしまう。
自分の目が天を見ずに、地ばっかり見てしまう。
天へと向かおうとする天狗さまの性質とは真反対ということが分かりますね。
「火」という要素を生きる天狗。
自己の内外にある「水」のダークサイドを炎の熱で蒸発させ、燃やし尽くし、光を発して道を照らす。
その照らされた道を慕って、生命は歩き出す。
ゆえに「道開き、導きの神」。
また、「水」と「火」が交わると循環が始まり、「風」が起こります。
空の太陽、地の水が出会うと生命が始まる。
そこで起きる「風」とは、様々な要素や出来事、世界に起こる「現象」。
天狗はそれにもとらわれず、ブワッと羽ばたいて「風」を乗りこなす。
俗事や地の誘惑に引っぱられない。
一人凛として孤高に生きる。
時に天狗は時折風を起こして人々を驚かしたり、試すこともあるそうです。
山中で起こる「天狗風」や「天狗倒し」なんかはこれっぽいですね。
「現象」を乗りこなし支配出来て、地に縛られない天狗は「天」の存在とも見られます。
天から地を見つめ、みずからの存在で地に影響を与える天狗は「星」が象徴ともされます。
京都の鞍馬は天狗でも有名ですが、そのルーツは金星です。
また、天狗さまのご真言も星にまつわるものがあります。
またまた、天体の規則正しい運行からはずれた彗星や流れ星も古代では天狗と見られました。
要素的にバッチリですねー。
そんな天狗さんですが、いい面だけではないのです。
天狗といえど千差万別、様々な天狗がいるそうで高い位の天狗さまもいらっしゃれば、低い堕天狗もいるとか。
またまたまた長くなってきましたので、続きは次回に〜👺👺👺
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